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  2. いつもの通学電車。
    息も出来ないほどの満員な電車も、わたしはいつも快適だ。
    だってだって。
    目の前には…………、

    「……あのさ」
    「へ?」

    ハッとすると、電車の揺れに身を任せていた彼がその視線を落とした。
    キョトンと瞬きをしたあたしに彼は小さくため息を零した。

    「……見すぎ。顔に穴あきそう」

    そう言うと、さっさと顔をそらしてしまった。
    その頬は心なしか赤い気がする。
    この人混みからわたしを守るように立っている彼のこと、ジッと見つめてしまう。

    彼の匂いがする。
    嬉しくて、胸がギュッと鳴る。

    わたしは彼の制服の端をツンと握りしめ、電車の揺れで近づく距離に身を任せた。

    見覚えのある駅まであと少し。

    ――どうか。
    どうかもう少しだけ、このままで。

    きゅん

    4

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  3. 「……お前、何してんの?」

    突然の不機嫌なその声に、広げていたノートから顔をあげた。

    その先には、つまらなそうに頬杖をつく彼の姿があった。

    「なにって……勉強してるんだよ」

    きょとんと首を傾げると、ますます鋭い視線が向けられた。

    「んなもんは、見てわかるっつーの。俺が言いたいのは、そういう事じゃなくてだな……」

    誰もいない空き教室。
    そこでいつものようにお弁当を一緒に食べて、のんびり過ごす。
    いつもと同じなのに、どうして怒ってるの?

    彼はあたしをじっと見つめ。
    それから、ふと諦めたように小さくため息をついた。

    瞬きを繰り返す私と彼の距離が近くなった、そう思った次の瞬間。

    ーーーペロリ。

    え?

    唇にやわらかな感触。

    「俺以外のこと、考えたバーツ」

    な、な……

    固まる私に、彼はイタズラな笑みを零すのだった。

    きゅん

    15

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