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  1. 12件ヒットしました

  2. 「……見た?」

    「バッチリ」

    隣を歩く彼は唐突に聞いてきた
    返答を聞いて項垂れる

    「見られたくなかったのに」

    「いやぁ、凄かったなぁ。演技とはいえあんな古典的な転け方するなんて」

    彼はバスケ部員として対抗リレーに出ていた
    そのシナリオにバナナの皮があったのだ

    「……好きな人の前でやりたくなかった」

    「好きな人いるの!?」

    もう長い付き合いなのに聞いたことがない
    彼も口が滑ったらしくしまったという顔をしている

    「良かったぁ、恋愛興味ないのかと思ってた」

    「え」

    「実は私も好きな人いるんだ、お互い頑張ろう?」

    「っ!なぁ……俺、」

    彼の声を遮り続ける

    「そいつはバスケ部で盛大に転けた奴なんだけどね?」

    「えっ!?」

    「分かった?」

    「あ、はい」

    どうやら彼女の方が上手だったようだ

    「で?言うことは?」

    「好きです、付き合って下さい」

    きゅん

    13

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  3. 「なぁ、後どんくらい?」

    「さぁ、どうでしょう……」

    あれからというもの俺は保健室に入り浸っていた

    「なぁ、お腹空いた」

    「もうその手には乗りませんよー」

    「あ」

    それでも口を開ける

    暫くするとコロリと飴玉が口内を転がった

    しないと言ってもねだればしてくれる彼女が愛おしい

    面倒見が良くて本当に可愛い人だ

    「なぁ」

    「はぁ、今度はなんですかー」

    近づく彼女を捕まえ腕に閉じ込める

    「こんなの、俺だけにしてくれよ」

    「あなただけの意味が分かんないですっ!」

    顔を染めながらも反論する彼女を抱きすくめ耳元で囁いた

    「んな可愛い姿を他の野郎に見せないでくれ。嫉妬で狂う」

    「それ、関係ないですよっ」

    「関係なくない」

    彼女をまっすぐ見つめ言った

    「俺はあんたを絶対に口説き落とすから」

    余計に真っ赤になった彼女を見て俺は目を細め笑った

    きゅん

    12

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  4. ぽつりぽつりと雨がちらつく

    傘を広げた私はいつもの場所へ向かっていた

    辿り着くのはカフェ

    店内に入るとやっぱり彼がいた

    「山野さん、勉強はどうしたんですか?」

    私は向かいの席に据わる

    「今日は息抜きだから」

    と言いつつも慣れた手つきでのんびりとしているものだから呆れてしまう

    彼は私の部活の先輩で、先月私をフッた男である

    最初は雨宿りが始まりだった

    それから雨の日はこうして過ごすのだ

    「あ、雨が………帰りますね」

    だがこの時間はあくまで雨宿り

    雨が止めばお開き

    席を立つと先輩も立った

    そして一緒にレジへ向かう途中で伝票を取られた

    「山野さん?」

    「たまには先輩が奢るよ」

    私の頭をぽんぽんと叩きさっさと会計をしてしまう


    この何処と無く甘く切ない時間はまるで毒のようだと思った

    きゅん

    8

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  5. 「先輩、お疲れ様です」

    「うん、お疲れ様」

    大会が終わり、皆がもう解散したその場所に私達はいた

    「それで話って何?」

    『大会が終わったら話があるんですけど大丈夫ですか?』

    昨日の夜、彼へ確かにそう送った

    「ええと、最後の大会でしたけどかっこ良かったです。これ、受け取って下さい」

    私は包みを彼に差し出す

    「あ…先輩、彼女さんいますよね。迷惑、ですよね、こんなの」

    手を引っ込めようとしたその時、彼に包みを奪われる

    「いや、迷惑じゃないから。それと俺、彼女いないよ」

    「!」

    その真剣な瞳と言葉に思わず息を呑む

    「わ、私、まだ伝えてないことがあって…‼」

    「うん」

    「いつも気がついたら先輩を目で追ってて……好きです」

    「それは俺もだから」

    彼は優しくはにかんでそう答えた

    きゅん

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  6. 「じゃあな!」

    「バイバイ~」

    俺が校門で待っていると一組の男女がやって来て男の方はさっさと帰ってしまう
    女子生徒の方はこちらへ向かって来た

    「一緒に帰ろ!」

    「そうじゃなきゃ待ってないんだけど」

    「そーだよね、ありがとう」

    彼女は俺の一つ年上恋人だ

    「さっきの人誰?」

    「ん?あぁ、同じクラスの人」

    「それにしては仲良さそうだったけど?」

    むすっとした顔で言ってやれば彼女はきょとんとして見上げてくる

    「何もないよ?一回、振った相手だし」

    「!」

    彼女からしては何気ない爆弾に俺は彼女の手首を掴んだ

    「何、気のある男と仲良くしてんのさ……」

    「えっ、もう気はないと思うけど……」

    「振られたからって嫌いになれる訳ないから、普通」

    俺は彼女の髪をクシャクシャにする

    「俺のもんなんだから、もうちょっと警戒心持ってくれない?」

    彼は思ったよりヤキモチだった

    きゅん

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  7. 「きゃっ」

    購買からの帰り、教室へ向かって階段を上がっていると誰かにぶつかって体が傾いだ
    落ちる
    かなりの衝撃を覚悟して目を瞑ったがいつまでも痛みはこない
    恐る恐る目を開ける
    私は男子生徒に手を捕まれていた

    「大丈夫ですか?えーと、先輩ですよね?」

    「あ、ありがとう」

    どうやら一年生らしい
    彼はそのまま引っ張ってくれる
    しかし、私は躓いて今度は前のめりにバランスを崩す
    彼も突然で一緒に尻餅をついた

    「え、あっごめん!!大丈夫?」

    「いたた……言うほどは痛くないです」

    「何度もごめんね?」

    そこまで言って自分の体勢に気付く
    今、私は彼の胸に飛び込む形になっている
    理解して顔を赤く染めた

    「先輩って」

    彼は真っ直ぐ覗き込んでくる
    クイッ
    顎を持ち上げられる

    「そそっかしいですね。でも、その顔は可愛いです」

    「えっ」

    「見ていたくなりました。僕と恋人になりませんか?」

    きゅん

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  8. 俺ははっきりとしない意識のまま起き上がった

    ベットが音を立てる


    「あ、起きましたー?」


    声を頼りに部屋を見回すと一人の女子生徒が近づいてくる


    「ここって、保健室?」


    「そうですよー。貴方、部活中に倒れたみたいです。寝不足らしいのでちゃんと寝てください」


    ベットから出ようとすると止められた


    「先生は?」


    「お帰りになられましたよー?私、保健委員なんで頼まれました」


    「あー、ありがと」


    「いーえ、また起こすのでも少し寝ててもらって良いですよー。あ、何か食べます?お菓子しかないですけど」


    彼女は微笑み、お菓子を差し出してくる
    俺はお菓子を取らず彼女の手首を掴んでそのまま口へ運んだ


    「!」


    「サンキュ」


    俺は目を見開いている彼女を引き寄せ囁いた


    「君に一目惚れしたんだけど、脈ある?」


    真っ赤になる彼女の顔に俺は目を細めた

    きゅん

    12

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  9. 私は帰宅しようと玄関で靴を出していた
    そこにクラスメイトの彼がやって来る

    「今、帰り?」

    「あんたは?」

    「うん、今日部活OFFなんだ」

    「俺も」

    あまり話したことが無かったのに淡々と返事してくれる
    見た目は少し強面だが案外いい人のようだ

    「それ……」

    「あ、これ?先輩からチョコ貰ったの。いる?」

    「ちょーだい」

    ……案外、可愛い人のようだ
    私は袋から一つチョコを取り出す
    彼は口を開けていた
    私は少しそのまま放り込んで良いのか迷った
    意を決して口へ投じた

    「甘いの駄目だった?」

    眉を寄せる彼に尋ねる

    「あんまし、好きじゃない。けど」

    彼は顔を寄せてくる
    私は反射的に下がってまさに壁ドン状態

    「こっちの方が甘そうだけど欲しい」

    「えっ」

    「初めて会った時から好きだ。俺の彼女になってくれますか?」

    私はその真剣な眼差しにチョコより甘い恋に落ちたのだ

    きゅん

    9

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  10. 俺は今、幼馴染みと図書室にいた

    「ねぇねぇ、好きな人いるの?」

    「なんだよ、急に……いるけど」

    机に開かれた教科書とにらめっこしていた彼女はいきなり見上げてきて言った

    「へぇー、そっか」

    「……なんだよ」

    まじまじと見つめてくる彼女に問い返す

    「いや、私は恋愛とかそういうの分かんないからすごいなぁって思ってさ」

    「……あー、そうだよな。恋愛よりまず勉強でも手一杯だもんな、お前」

    「えー、それは言っちゃダメですー」

    「はいはい、とっとと終わらしてから言えよな」

    「むぅー」

    彼女は再び教科書に向き合う
    俺は彼女の質問が来るまで本を読んでいることにした
    しかし、さっきまであった質問がない
    彼女を見ると寝てしまっていた
    本を置いて寝顔を見つめる
    俺は彼女の耳元で囁いた

    「俺の好きな奴はお前だよ、バーカ」

    彼女の顔にかかる髪をそっと撫でていとおしく見つめた

    きゅん

    8

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  11. 「先輩、お疲れさまです」

    「うん、疲れさまー」

    部活が終わり、私は片付けをする
    すれ違う後輩達と言葉を交わしながら今度は着替えに向かった

    「あれ」

    更衣室から出てくるとまだ彼はそこにいた

    「お疲れさま、まだ帰んないの?」

    「お疲れさまです、先輩。俺、先輩を待ってたんです」

    「何で?」

    きょとんとして首を傾げる

    「それは……先輩」

    「はい?」

    「貴女が好きです。次の大会良い成績残せたら付き合ってくれますか!?」

    私は目を丸くする
    彼は私の返答を少し不安と期待を持って待っている

    「……うん、いいよ」

    彼は顔を輝かせた
    同級生の子にはクールで人気なのに……
    その可愛い告白に思わず口を綻ばせる
    私は少し背伸びをして彼の耳元で囁いた

    「っ!///」

    彼は頬を染める
    耳まで赤くして可愛いったらない
    私は微笑む

    『次の大会、絶対入賞してね?』

    きゅん

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  12. 桐葉は朧の杯に御神酒を注ぐ

    「今日も綺麗な朧月……」

    「もうかなりの歳月が経ったな」

    「うん、けど寂しくはないよ。新しく産まれてくる子供達を見るのも楽しいし。それに……」

    桐葉は一度言葉を区切る

    そして満面の笑みを溢しながら言った

    「朧が居てくれるもの」

    「……あぁ、何年でも何十年何百年でも」

    「えぇ、ありがとう。何年何十年何百年、何千年と付き合ってもらうわよ」

    桐葉はそう言って自分の杯を持つ

    朧はそこへ御神酒を注ぐ

    「魂は輪廻転生するもの。また彼らが戻ってくるまで彼らの代役を勤めよう」

    「あら、朧は代役じゃないわよ?私と一緒に待ち続けてくれる仲間でしょう?」

    愛らしい少女のように桐葉は笑う

    さも当然と言うように

    「さぁ、後どれほどの時が経つかは分からないけど。今はここで月夜酒を楽しみましょう」

    「そうだな」

    夜中の境内に二人の影はいつまでも伸びていた

    きゅん

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  13. 今日は建国祭
    王都は賑やかにいつも以上に人が多い
    私は運が悪いのか男二人に絡まれていた
    男達はなかなかに酒臭い
    酔っぱらいだ
    どう対応すべきか迷う

    「いい加減に……」

    「おっと」

    私の言葉は途中で区切れた
    急に後ろへ肩を引かれて口を閉ざしてしまったからだ
    私は声の主を肩越しに振り向く
    そこには同級生のアシルの姿があった

    「俺が先約なんだ。どっか行ってくれる?」

    彼は左手を私の腰へ回し、右手で私の右手首を押さえる
    そして言葉と共に腕に力を入れ見せつけるように手首へ唇を落とした
    そのまま男達を見据えた

    っ!!!

    不覚にもときめいてしまう
    男達はばつが悪そうに逃げていく

    「大丈夫か?」

    「大丈夫かなっ!」

    「本当に?……なら、良いが。ついでだ、一緒に回ろう」

    「えっ!?」

    「レティシアを一人にするのは不安だ」

    酔っぱらいからは助かったけど彼からは逃れられないようだ

    きゅん

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