ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 中庭の隅っこのベンチに、体操座りで座る私はため息をつく
    「チョコ苦手とか…
    もっと早く知りたかった」
    クラスのイケてる女子たちが男子に義理チョコを配っていたが、匠は一人それを断っていた
    今持っているこのチョコは、その匠にあげるために作ってきたもの
    「無駄になったなー
    お父さんにあげるか」
    「なんで?」
    ため息をついてベンチにあげていた足を下ろし、帰ろうとした時後ろから声が聞こえて驚いて振り向く
    「たっ、くみ?!」
    驚きすぎて変な声が出た
    そんな私に匠は笑う
    「なあ。それくれねぇの?」
    「え、チョコ苦手なんでしょ?!
    あってか別にあんたにあげるなんて」
    「それはそれ。これはこれ」
    匠は私の言葉を最後まで聞かずチョコを取り上げて一つ口に放る
    「…うん。あっまい」
    苦手なはずのチョコを嬉しそうに食べる匠
    渡すときに言おうと予行演習までした言葉は全部飛んでった
    「…好きだバカ」
    「ん、知ってる」

    きゅん

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  3. 「先生も人使い荒いよね」
    今年から2年生になった私は、今日からクラスメイトという以外に接点は何もない男子に声をかけた
    放課後、先生に呼び止められた私は、
    資料庫の整理を手伝わされている
    しかも当の本人は呼び出されたとか言って出て行って戻らず、今は2人きりだ
    (間が持たないなぁ……)
    今年初めて同じクラスになった彼のことでわかることは
    美術部であるということと、クール、もとい無愛想であること
    それから、まあどうでもいいけど、私の好みではないということ
    「美術部なんだよね?
    私も、全然描けないけど、見るのは好き
    美術館とか大好き」
    いや、どうでもいいわ!
    自分で言っときながら心の中でツッコんでしまった
    無愛想な彼も、心の中で呆れてるだろう
    「俺も、好き」
    初めてまともに喋った気がする
    いやいや、ていうか……
    やっぱりタイプって当てにならない
    無愛想な彼の、無邪気な笑顔に心臓の音がうるさかった

    きゅん

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  4. 『俺と付き合え』

    そこまで読んで本を閉じた
    深いため息をついて椅子にもたれる
    「枯れとる........
    クリスマスにわざわざ学校の図書室来て恋愛小説読んどる女子高生ってなんなん
    しかもトキメキが理解できん
    もう女子高生じゃねーわ
    女子高生かっこ笑だわ」
    恋愛小説をお気に入りの冒険小説に変える
    「ほんと好きだな、それ」
    「委員長か。びっくりした
    え、なにこれ」
    図書委員長が突然現れ、手元のと同じ小説が差し出されていろんな意味で困惑
    「欲しがってたろ.......クリスマスだし」
    「うそ!くれるん?!」
    「あー、値段バレバレでダサいけど、まあってここで読むんかよ!」
    「だってせっかく自分のがあるんだし!まじありが........」
    挟まれてたしおりには明らかに手書きの『好きです』の文字
    目を見開いて顔をあげると、委員長は真っ赤な顔を隠してて
    私は自分の顔が同じくらい赤くなるのを自覚した

    きゅん

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  5. 放課後
    私は教室で一緒に委員としての仕事をこなしている彼とのことを、先日友人に長年付き合ってるカップルに見えると言われた。実際は趣味などが一致して仲良くなっただけで、友達歴もわずか一ヶ月だが
    周りが何と言おうと、
    付き合っていない以上、
    私たちはただの友達
    「.......祐介?」
    「んー?終わった?」
    祐介は自分の分の作業を続けながら私の声に応える
    「ゆーすけ」
    「どした?間違えた?」
    もう一度呼んで、やっとこちらを向いたそいつに真っ直ぐに言ってやる
    「好き」
    「.......は?!」
    「じゃ、嫌い」
    「いやいやいや何で?!」
    赤くなったり困惑したり忙しい
    「ふふ」
    「な、何だよ」
    「んー.....どっちがいい?」
    彼はほんのり赤かった頬をさらに赤くさせる
    私が彼を好きで、
    彼が私を好きだとしても、
    今はこの距離が心地いいのだから仕方ない

    きゅん

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  6. 「い、いたいぃ〜っ」
    私はグランドの手洗い場で足を洗いながら痛みに耐えていた
    「そりゃイテェだろ
    ぐっちょぐちょだぞ?」
    「ぐっちょぐちょとか言わないでよ!グロい!!」
    つい数分前。
    部活中だった私はグランド脇の砂利道で盛大に転倒。膝を擦りむいた。
    「つーかまじで痛そうだな。保健室行くか?」
    「行く...ごめんねぇ......
    帰るとこだったんでしょ?」
    「んー、まあそうだけど。ついでだよついで」
    そう言うのは私の幼なじみ。さっきから当然のように私を支えてくれていたそいつは、私をお姫様抱っこした。驚いて固まった私と目があった途端赤面
    「......やっぱ背負う」
    「だ、だめ!これがいい!」
    私は慌てて叫んだ。ほんとは死ぬ程恥ずかしい。それに別にお姫様抱っこに憧れもない。けど
    「見んな馬鹿....」
    普段は見れない姿を見れるならこういうのも良いかも知れない

    きゅん

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