ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 「そんなに飛ばさないでよ!腕は確かなの?!」


    自転車に腕が必要かどうかは分からないけど恐怖のあまり聞いてみる私。


    坂道をビュンビュン下っていく自転車は、時折、石ころを踏んでジャンプする。


    「俺、小学校ん時、自転車でこんな風に下ってて転んだ事あったんすよ!」

    「げ、それ返事?!」

    「前、″ 何でパイロットになりたいの? ″ って、桃尻先輩聞いてきたよね?」


    「言ったー!キャー急降下__っ!」

    話が飛んでるけど、それが何か__?!


    「その転んだ坂道で下っている時、″ 空、飛んでるみたい!″ って思ったんですよ!」

    「空を…」


    初夏の風で気持ちいいのに恐怖で目を瞑っていた私は、恐る恐る目を開ける。

    空野握手の頭の、更に上の空を見上げると…


    「ホントだ……飛んでるみたい」


    まるで、飛行機を操縦してるみたいだと思った。


    【もも恋】より

    きゅん

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  3. 「え、………ちょ?」

    アッシュは、私の食べかけのシュークリームを何の抵抗もなく一口で食べて、
    おまけに、


    _ペロン_





    「御馳走様でした」



    ひゃあアアアぁ!!


    指のクリームまで舐めやがった!!



    「どうしたんですか?恋に落ちましたか?」


    「お、落ちるかっ!!」



    無理無理無理無理!

    私なら、好きな人以外の食べかけ、
    ブラス 指も、舐めたり食べたりとか、絶対無理!!



    「高校生コンビ、ほら、送ってくよ」


    社長が「楽しそうだね」と手招きして私を呼ぶも、


    「スミマセン、今日は寄り道して帰りますから!」


    一人まだ、動悸しまくりでそれを誰にも見られたくなくて、バイト先を飛び出した。

    …私ってつくづく免疫ないんだと思った。


    『恋に落ちましたか?』


    落ちてない、ただ、恋のセンサーが誤作動しただけ。




    【もも恋ーソラノセナカ】

    きゅん

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  4. 憧れていた島沢さんに襲われそうになった私。
    それを阻んだ空野。


    「桃尻先輩の事が好きだからですよ」


    たった今、目の前で 学校一のイケメンと強烈&熱烈なキスをした男から、


    「あんなキモい事してまで先輩の事を守りたかったのは、恋愛感情があるからですよ」


    豪速球でストレートな告白をされて、


    「え、え、ちょっ…そんな急に…」


    頭がテンパって、言葉が上手く出てこない。



    「こんな俺に言うことはないんですか?」



    ……昔から、意地っ張りなところがある私。
    謝り方が態度悪いと、お母さんにも良く怒られてたっけ……


    「あ……」


    ″ ありがとう ″


    そう言いたかったのに、なんでかな?


    やっぱり、素直になれなくて、



    「グッド ジョブ!」

    可愛くない言葉で、その偉業を称えた。




    【もも恋ーソラノセナカー思うより恋愛は……】より

    きゅん

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  5. 「お呼びー?」

    超軽いオーラ出しまくりのギャル男 羽田。
    なぜ、こいつを島沢先輩が呼んだのか…

    「ほら、やるよ」

    島沢先輩は椅子に腰かけ、煙草を吸い始めて、冷めた目で私の方をを顎で示唆する。


    「あらー…今回はモエちゃんなんだ」

    羽田が上着を脱いで気の毒そうな顔をして近づいて来た瞬間、わかってしまった。


    「期待外れもいいとこ、俺はしないから今回 お前一人でやれよ」

    この人も島沢先輩も、

    「何、お前、見てるだけ?」

    「それじゃつまんないから、撮影して売ろうかな。意外とその女、人気あるらしいから」

    最低だ。


    「…お前 相変わらず ひでーな」

    ずっと最悪だ。

    「モエちゃん、今日は俺だけだって、
    ごめんな俺で」

    羽田が私の腰を抱いてきた途端、力が抜けて床にしゃがみこんでしまう。

    …助け 呼ばなきゃ…。警察?先生、
    アッシュ―


    【もも恋ーソラノセナカ】

    きゅん

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  6. マラソン練習。
    既に折り返してきた男子グループとスレ違った。

    「!」

    すごい。

    互角どころか、サッカー部の一ノ瀬くん達を抜いて、海也くんがトップを走っていた。
    彼の走った後から、微かな汗と海の匂いと
    石鹸のような柔軟剤の匂いがした。

    ……いい匂い。


    「あ、緒先だ」
    「走ってる姿もカワイイ♪」


    後に続く男子にからかわれて、一瞬、足が止まりそうになったけど……。

    さっきスレ違った、海也くんの真剣な顔を思い出したら、それも恥ずかしいことのように思えた。


    あの人、冬なのに、額に汗が光ってた。


    良くわからないけど、海也くんみたいになりたいと思った。

    気がついたら先頭グループのあとについて走っていた。

    冬なのに、とても暑くて、潮風が気持ち良くて、走りながら左手に広がる大村湾を見ていた。

    キラキラして、夏の海みたいだと思った。


    【指先からwas唇からlove】完結

    きゅん

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  7. 「小便?」「違う!」

    男の子からそんなこと言われて恥ずかしくなって海也の頭を太ももから降ろそうとすると、

    「きゃっ」

    今度は腰を両手で掴まれた。

    …なに、この図。

    海也が私のお腹の匂いを嗅いでるみたい。


    「ちょ、本気で甘えん坊なの?」

    そう言うと更にぎゅっと力を込めるから、痺れた足は体勢を崩して、

    「もう無理!」

    そのまま床に倒れこんでしまった。

    ーやっぱり冬の屋上は冷たい。

    いつの間にか、私と同じ目線のところで寝転がり始めた海也は、左手を私の顔の下に持っていき腕枕をしてくれていた。

    自然と顔は海也の方へ寄っていってしまう。

    近い。かなり近い。
    海也の呼吸がすぐ目の前だ。


    「もう少し、待っててな」
    「待つって…? なにを?」


    「三年が卒業したらちゃんと言うから
    それまで他の奴とつきあわないで」




    【指先からwas唇からlove】完結

    きゅん

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  8. 海也が最後に部屋を出ていくフリをしながら、私の方を覗いてきた。

    「長いことゴメンな」

    海也がお姫様だっこをして押し入れからおろしてくれた。


    ほんの一瞬だったけど、また軽く唇を重ねてきた。
    二人、入り口に戻ると、


    「さみー!夜は廊下冷えるー!」

    直ぐに部屋の男子がガヤガヤと戻ってきてしまった。

    「ヤバッ!」


    海也は、私を抱き抱えるようにして布団に潜り込み、何事もなかったかのように頭を少しだけ出して寝入った真似をしていた。

    えー、これ、大丈夫?


    先程よりも息を潜めて、なるべく体を平らにし表から分からないように海也の体に沿って密着。


    「なんだー、海也、もー寝てるのか?」
    「緒先と噂あったくせに冷たい奴」

    何を言われても、寝たフリを続ける海也の胸の鼓動が激しいことに気付いた。

    布団内に充満する海也の匂いが心地いい。


    【指先からwas唇からlove】完結

    きゅん

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  9. 指が大人みたいに長くてキレイ。
    私の二倍くらいありそう…。

    「きっと一ノ瀬、緒先のこと好きだよな」

    「…そう…かな」

    その手が私の指をオモチャのように弄り出す。
    温かくてくすぐったい。


    「絶対にそうだろ? 分かりやすいよ、アイツも」

    「……」


    ″マラソン大会、優勝したら二人で会って″


    言った方が良いのかな?
    それとも、言わないほうがいいかな?


    もし、私なら…


    「海也くんと一ノ瀬くんは仲の良い友達?」

    「…ん? なんで?」

    海也には、話してほしいかもしれない。

    一ノ瀬君との事を話した。


    「で、お前なんつったの?」

    「″考える″ って」

    「……信じらんねぇ、浮気するかもしれないって話かよ?」

    「そうじゃないって。一ノ瀬くんがマラソン大会を頑張れる糧になれるならって思っただけ」

    「なんか、ムカつく」

    【指先からwas唇からlove】完結

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  10. 俺の腕の中でわんわん泣く幼なじみの生野は、昔と同じ小さな子供みたいだ。


    「…ずっとお前ばっかり守るわけにはいかないんだよ」

    言い聞かせるように声を和らげた。

    好きな女が出来たというだけで、嫌いになったわけじゃない。

    止まらない嗚咽で苦しそうにしながら、生野は泣き腫らした目を俺に向ける。


    「じゃうちを海也くんの彼女にして」

    「え?」

    「守ってくれなくていい、ずっと側にいられる彼女にしてよ」


    子供だと思っていた生野が、ふっと大人のような顔に変わった。


    「それが無理なら…一回でいいから、うちにキスして」

    「…な」

    想定外の願いに心臓がバクバクいい始める。

    「オデコとか頬じゃなくてちゃんと唇にキスしてよ」


    そう言って、瞼を閉じる生野の姿は、同級生の北川よりもずっと大人っぽく、艶やかかで…そして愛らしく見えた。


    【指先からwas唇からlove】完

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  11. 元教え子に呼び出された。


    「俺、長崎の実家に帰るんだよ」


    名倉くんは 車の中でコーヒーを私に渡しながら、呟くように言った。


    「お父さんは戻ってきたの?」



    元生徒だけに気になりはする。




    「まだじゃないかな?母さんは、とりあえず男と別れて 寂しいみたいだから
    仕方ないから………帰ってやる」

    「……そう」


    冷たい感じのするお母さんだったけど、それでも名倉くんは、息子として心配らしい。



    大型ショッピングモールの駐車場。

    私は車内から家族で買い物に向かう人達を見ながら、拓人くんや名倉くんが、まだ未成年なんだと実感した。




    「新道と別れて、悲しい?」



    名倉くんは周りに人がいるのに助手席から私の肩に手を置いて、


    ……キスしようとした。




    【悪女ーいつも左で囁いて 番外編掲載】
    より。

    *野イチゴさんは完結後に全公開します。

    きゅん

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  12. 転校初日に連れてこられた屋上。
    新しい南京錠を針金で簡単に開けてしまった海也。

    開けた途端、あの時と同じように風が顔に当たって思わず下を向いて隠す。


    「遥香は綺麗だから堂々と顔出していいんだよ」
    「そんなことないって」
    「イヤ、俺が一目惚れしたくらいだから」
    「それなら私だって!」
    「お? 俺に一目惚れしたの?」
    「…ううん、してない」
    「なんだよそれ」

    一目見て、気になって…。
    初めて口きいた時ドキッとした。

    「体育の授業で、海也がキレイに走る姿見て、あんな風になりたいって思ったの」

    スレ違って海也の匂いがして凄く気になって…直ぐに会いたくなって…

    「保健室の前でドリンクを飲む海也の唇に見とれたんだよ」

    人の事なんて見てこなかったのに、海也だけは、違ってたんだ。


    「…見るたびに、近づくたびに好きになってたよ」



    【指先からwas唇からlov】完結しました

    きゅん

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  13. 「…高望み?」

    海也は頷くと、開けていた窓を閉めて暮れていく空を眺め出した。

    「俺、バカだけど、中体連で優勝して全国大会に行けば どこか入れてくれる高校あるかもなって思ってた」

    「…あー…」

    怪我と転校で、それももうできなくなったんだよね…。

    ふっと見た、夕陽を浴びる海也の横顔、刹那的だけど、とてもキレイ。


    「それが、緒先と同じ高校だったらいいなって、勝手に思ってた。…厚かましくて黒い奴だろ? 俺」

    「そんなことない。…嬉しい……嬉しいよ、でも……」


    首を横に振る私の頬を、海也の手が包みこむ。

    大きくて、熱い手。
    キレイな指。
    私を守ってくれた傷……。


    ーー全部、愛しいのに、


    「修学旅行の続き……していい?」

    同じだった、実現することのない願いを聞いてなおさら別れてしまった未来が悲しく思えた。

    「…うん…いいよ」



    【指先からwas唇からlove】

    きゅん

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  14. 「緒先さん、ブラ青なの?!」

    電話をしていた、濡れた私の背中を、他の学校の男子が押す。



    「あっ……!」

    本当に軽く押されたのに、突然の行為とセクハラまがいの言葉にビックリして、段差で足を滑らせてしまう。


    目の前にいた一ノ瀬くんが振り向いた途端に、
    再びドン!と誰かが私を押したのが分かった。



    「危なっ……」

    思い切り、一ノ瀬くんと正面衝突。


    その際に、

    「……ぶ」


    顔と顔が、
    最悪な事に、唇と唇が接触ー


    私は一ノ瀬くんに抱き止められる寸前に、
    彼にキスをしてしまっていた。

    背後から皆のからかう声と、北川さんの甲高い笑い声が聞こえていた。

    私の背中を押したのは、海也を好きな彼女だった。


    この事はあっという間に広まって、ますます海也との間に距離が出来てしまう。

    とても痛いキスだった。


    【指先からwas唇からlove】苦いキス痛いキスより

    きゅん

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  15. 「修学旅行の続き、したい」

    そんなの今ここじゃ無理なのに、平気で口に出して……私を階段の手すりに押し付ける。


    海也の両腕に挟まれて動けない私は、痛いほど強く当てられる海也の唇を受け入れるしかなかった。


    ここ、まわりは田んぼだけど、
    脇道通る人に見られちゃうよ?

    そう思っても、甘くて熱いこの一時を手放したくなくて、私も必死に唇で応えてた。


    ″もう、いいや″
    人の事なんて、どうでもよくなるほど、

    海也とのキスに酔いしれてた。



    【指先からwas唇からlove】苦いキス痛いキスより

    きゅん

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  16. 海也は私を引っ張って、洗面所から畳の部屋に移動。
    押し入れから適当に布団を下ろしてそこに寝かせた。

    「え、誰かくるよ?」

    「大丈夫。いきなりはこない」

    時間を惜しむように、あっという間に海也に唇を覆われる。

    キスは何回かしたけど、こんなにハラハラするのは初めて。

    海也の腕から、同じ石鹸の匂いがする。

    時々、唇を離してお互いに目を見つめては、無言で気持ちを確かめあう。

    次に離した途端、海也が耳元で、

    「少しゆるめて」

    と囁くけど意味が分からず、

    「何を?」

    真面目に聞いたら、開いた唇を吸われてしまった。


    【指先からwas唇からlove】
    修学旅行より

    きゅん

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  17. エレベーターで三階に行くと、廊下で海也が待っててくれた。

    女子部屋に一ノ瀬くんたちが遊びに来たけど、抜け出てきた私。


    「良かったのかよ? 一ノ瀬たち放っておいて」


    首。何回も横に振る。

    海也よりも一緒にいなきゃいけない人はいない。
    言葉には出せなかった代わりに、海也の指先を掴む。



    「髪……乾かして」



    お風呂あがり。

    濡れたままじゃ寒い。


    早く、心も温まりたい。



    海也はうなずいて、自分の部屋に私を招き入れた。



    二人きりの時間は限られてる。


    先生が見回る点呼、消灯まで一時間半。







    【指先からwas唇からlove】修学旅行より

    きゅん

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  18. 「不発弾で聞こえなくなったんだろ?」


    名倉くんは、優しい声とは反して力強く、私の手を掴んだまま…補聴器の入った耳にキスしてきた。



    「!…ちょっと……っ?!」

    全身がビクッ!となる。



    ………酔ったとはいえ、どこまで話してしまったんだろう…


    「カンボジアで死んだ彼氏が新道の兄さんだってね」

    「!」

    知られたくなかった過去を口に出されて、身体がまた固まってしまった。


    「……先生、可哀想だね」

    呪文のように低い声_

    聞きたくないのに右耳に入ってくる。



    「俺にも全部見せて」


    簡単に 補聴器を外された。


    「ちょっと……困るから止めて!」

    メガネもなく、暗がりの中名倉くんが優勢なのは明らかで、すぐに服のボタンに手をかけられた。


    「新道にそうしたように、全部見せてよ」


    声を上げようとした口も、冷たい唇に封じられた。


    【いつも左で囁いて】より

    きゅん

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  19. 飯島たちから守るために、走るのを止めて引き返してきてくれた海也。


    傷だらけの顔と、その潤んだ瞳を見つめた。


    「ありがと…」

    いつも、困った時に助けてくれて……。



    「好きだよ……」


    初めての言葉、こんなときに出るとは思わなかった。


    「…約束と違うけど」


    傷だらけの顔を掴んで、触れてみたいと思っていた唇に、指を乗せた。


    「緒先……」


    これ、合図だよ。

    それに気付いた海也が、私の指を掴んで、けしてキレイではないそこに唇を這わせる。

    視線が重なった瞬間、自然と瞼を閉じると、温かな唇が、ちゃんと私の唇に重ねられてきた。


    血の味は直ぐに消えて、

    人間らしい匂いに包まれた口元は、
    角度を変えながら、何度も触れ合った。


    私達のファーストキスは、
    やっぱり、海の匂いがした。


    【指先からwas唇からlove】ファーストキスより。

    きゅん

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  20. 「時計、腕につけるの小学生の時ぶり」


    拓人くんはつけた右腕を高くあげて
    左腕に収まる私の頭を そっと撫でた。


    「なんもいらないのに……ありがとな」



    _拓人くんは左利き……。


    「時間って、あっという間だから、一分一秒でも無駄にしないように」



    続くと必然的に思ってしまう幸せも
    突然失う時もある。


    「すごいね、諸外国の時間も分かるんだ」

    「うん、役に立つことがあればいいけど…」



    私は、裸の拓人くんの首筋や脇から胸にかけての筋肉が大好きだ。


    これから、きっと、厚く成っていく。



    「涙(るい)と世界一周とかしてみたい」


    「うん。英語、任せていい?」



    大好きなその胸に顔を埋めながら
    拓人くんの匂いと鼓動を確認する。


    「涙と世界中で抱き合いたい」


    叶わない夢だなんて思いもせずに

    時に身をゆだねた__


    【いつも左で囁いて】

    きゅん

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  21. 教室の前ですれ違ったセーラー服の女に思わず見とれてしまった。

    真っ白な肌に、赤みの強い唇。
    紺色のセーラー服。
    小さい時に映画で観た白雪姫みたいだなって。
    あっちも俺を振り反り目が合ってだけど直ぐにそらされてしまった。


    「転校生だよ。緒先さん」

    一ノ瀬が隣の席らしく誇らしげに教えてくれた。

    「ふぅん、下の名前は?」

    女子の下の名前とか今まで知りたいとか思った事なかったのに、不思議だった。

    「緒先遥香」

    一ノ瀬が、あの子の名前をちょっと照れたように口にした。
    その時から、わかってた。
    こいつも転校生の事気に入ってるって。


    「海也くんの組に転校生来たでしょ?!
    めっちゃキレイな人」

    女の生野がそう言うくらいだから緒先は類い稀なタイプなのかもしれない。

    そんな皆の憧れる転校生とこの俺が仲良くなれるなんて、全然思ってなかった。

    【指先からwas唇からlove】

    きゅん

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