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  2. 「お、緒方くん…!」

    「ん?」

    「ん?じゃないよ!急にビックリさせないで!」

    放課後の校舎裏。私がいつものようにここにいる白猫の2号と戯れていたら、突然後ろから緒方くんに抱きしめられた。

    「急じゃねーよ。ハム子が2号ばっか構ってるから俺に気づかなかっただけだろ」

    どこか拗ね口調な緒方くんの吐息が、直に耳にかかってくすぐったい。

    「ひでーよな。俺のこと忘れて2号ばっかで。お前っていつもそう」

    「そ、そんなことないよ」

    「嘘つけ。こんなにお前に尽くしてる俺が可哀想だろ?たまにはお前からキスしてこいよ」

    甘えるように肩に頭を預けてくる緒方くんに、恥ずかしくて俯いた。
    すると緒方くんが、満足そうに笑う。

    「ひ、ひどい緒方くん。私が困ってるの見て楽しんでる…」

    「うん、だって嬉しい。ハム子が今俺のことだけ考えてくれてんのが」

    きゅん

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  3. 「そういえば、佐野ってシャンプーの香りするよね」

    「は?なんだよ急に」

    日誌を書きながらそう言ったのは、ニセの恋人でもある俺の好きな女、中原仁菜。

    「いい匂いだなぁって思って。どこのシャンプー使ってるの?」

    「んなもん知らねーよ」

    どうせ、親が買ってくる1番安いのだろ。

    だけどこいつの言葉に顔がニヤけそうになったから、すぐにそっぽを向いた。

    「俺のことはいいから、早く日誌書けよ」

    「うわ、せっかく人が褒めてやったのに。ていうか、日誌めんどくさい〜」

    ブーブー言いながら、こいつはまた日誌を書き始める。

    ……はぁ、人の気も知らないで。

    俺はそっと、こいつの頭に手を乗っけた。サラサラな髪を梳くと、フワリといい香りがただよう。

    「な、何?」

    驚いたこいつが、顔をあげる。

    「お前のがいい匂いすんじゃねーか。バーカ」

    きゅん

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  4. 「結構降ってきたなー……」

    放課後の昇降口。外を見ながらぼんやりとそんなことをつぶやいた。
    傘、持ってきてて良かった。

    あたしは今日、日直でみんなより遅かったため、昇降口にはもう誰もいないはずだけど……ん?

    「瀬戸くん?」

    見覚えのある後ろ姿に声をかける。

    「あ、田原」


    ――事情を聞くと、どうやら瀬戸くんは傘をパクられてしまったみたいだ。

    「悪いね。いれてもらって」

    「全然いいよ。むしろこんな日に傘盗られるなんて、災難だったね」

    すると彼は突然黙り込む。
    不思議に思い、あたしは首を傾げた

    「どうしたの?」

    「……嘘つきな男は、嫌いですか?」

    「えっ?」

    「好きって言うために、わざと傘を盗られたフリして田原を待ってました」

    雨の音が一瞬、聞こえなくなる。

    「俺と、付き合ってください」

    きゅん

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