ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 「ねぇ。」
    「ん。なんだよ。」

    桜が満開の今日この頃。
    今日から高校生になった私と、私の少し前を歩く幼馴染。

    なんでか分からないけど、こいつとは幼稚園から今までずっと一緒。

    この高校だって、受験する事なんか何一つ伝えていなかったのに。見事に高校までも一緒になった。

    「なんで高校まで一緒なの⁇」
    「はぁ⁇そんなの知らねーよ。お前がひっついて来てんじゃねーの⁇笑」
    「な⁉︎ば、ばか‼︎そんな訳ないでしょ⁉︎ただの幼馴染なのに。」

    私はからかってくる幼馴染に、そう言い返した。

    ー‼︎ー

    すると歩いていた足を止めて、後ろを振り、こっちに向かって歩いて来た。

    「な、なによ。」

    「ただの幼馴染⁇ふーん。この高校生活でその幼馴染から抜け出すってのもアリ⁇」

    「え…⁇それってどういう…」
    「さあ⁇ま、そーゆーこと。」

    幼馴染はそう言うと、私の髪の毛をクシャっとしてまた前を歩き出した。

    きゅん

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  3. とある体育の授業中。
    風邪で授業を休んだ私は1人校舎裏で暇を潰していた。そんな時、校舎裏にひっそりと咲いていた花を見つけた私は何気なく手に取っていた。
    「すき…きらい…すき」
    暇過ぎて年甲斐もなく花占い…。

    「何してんの⁇」
    「え…⁈」
    すると、後ろから声をかけられた。
    振り返るとそこには同じクラスのみっくんがいた。

    「へ〜。今時花占い⁇笑」
    「べ、別にそんなんじゃ…」
    「誰との占い⁇」
    「…。」
    今目の前にいる人。
    なんて…到底言えない。
    「俺もやってみよー。」

    みっくんはそう言うと横に座って花を手に取った。

    「みうは俺の事がすき…きらい…」
    「…え⁇」
    「あ…1枚足らねぇわ。
    ね、好き⁇嫌い⁇どっち。」

    ークシャッー

    みっくんは私の髪をクシャッとしながら首をかしげる。
    「いっそのこと全部の花びら好きにしちまうか。」

    みっくんの笑顔で私の心は好きで溢れそうになってしまった。

    きゅん

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  4. 世間は今日から楽しい夏休み。
    だけど…
    「はぁ…。いいなぁ。私も遊びたい。」
    高校最後の夏休み。こんな時に限って、私は数日前から盲腸になって入院中。
    術後で絶対安静なのだ。ベッドの上でただ窓の外を眺める。

    ーコンコンー
    「…はーい。」

    そんな時、病院のドアがノックされた。

    「先輩。具合どう⁇」
    「ハルトくん⁇どうしてここに…」

    中に入って来たのは、一つ下で私がマネージャーをしてる同じ部活のハルトくんだった。

    「今日から夏休みなのに病院で可哀想だなーって思って。」
    「わっ…ありがとう。忙しいのにごめんね。」
    「全然。先輩来ないとつまんなくて。」
    「え⁇」
    「もうすぐ先輩が見てくれる最後の試合。見ててくれなきゃ頑張る意味ないし。だから早く治して。会いたいんだよね」
    そう言って私の頭を撫でた。
    どきんっ。
    暑くて嫌いな夏。
    だけど今この瞬間、早く部活に行きたいと密かに思ってしまった。

    きゅん

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  5. 今日から夏休み‼︎沢山遊べる‼︎

    …って思ってたのに…。
    夏休みの課題を見た瞬間、あたしの野望はあっけなく崩れた。難し過ぎてこんなの終わるわけない‼︎

    だから今日は大人しくユウの家で勉強。
    なんでか、こう見えて頭の良いユウ。
    憎たらしいほど余裕で腹が立つ。

    「ねぇ、休憩しよ〜」
    「お前さっきからそればっか。終わらせる気あんの⁇」
    「ある〜。けど…ちょっとだけ…(寝)」

    勉強が大嫌いなあたし。数学の公式なんか見てたらすぐに眠くなってしまう。

    「おい。こら。」
    「すー…すー…。」
    「ったく。」


    ーくしゃっー


    …ん⁇
    意識が遠くなる中、髪の毛を触れる感触を感じたあたしは薄っすらと目を開けた。


    「お前さ、今ここにいるの二人だけって分かってる⁇襲われたい⁇笑」

    「…‼︎」

    意地悪そうに微笑むユウの言葉で、あたしは飛び起きた。

    「べ、勉強しよう‼︎」

    「ばーか。笑」

    きゅん

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  6. 「お前、料理なんか出来んの⁇」

    「だ、大丈夫だもん。一応女なんだよ⁇」

    「危なっかしいな。」

    とある授業中。今日は調理実習。なんだけど…同じ班になった拓真くんから疑いの目を向けられている。

    課題はだし巻き卵。
    大丈夫…。昨日あれだけ練習したんだから‼︎
    料理が心底苦手な私は恥をかかないように、昨日徹夜で何度も練習して来た。

    よし…‼︎ここまでは順調…。
    綺麗に巻けている。
    と、思っていた矢先だった。

    熱っ…‼︎‼︎
    フライパンのふちに当たった指先はぷくーと腫れていた。
    こんなことで…‼︎私はそう思い、我慢しながら最後まで巻ききった。
    練習の甲斐あって綺麗に巻けた。

    「お。うまそ。いっただきー。」
    「…どう⁇」
    「…意外にうまい。95点」
    「本当⁇良かったぁ〜。けど後5点は…」
    「…あとは保健室に行けば満点。」
    「え⁇」
    拓真くんはそう言うと私の頭を撫でながら悪戯っぽく呟いた。

    きゅん

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  7. 私には幼馴染がいる。
    自分の気持ちに気付いて、何も言えないままかれこれ5年くらい。
    同じくらいだった背もいつの間にか私よりずっと大きくなってカッコよくなって女の子からもモテて…。いつも私の前を歩いてて手も届かない場所に行ってしまう気がした。
    「あのね、みづき…。」
    「ん⁇」

    だから今日は…伝えたい。
    放課後、廊下を歩くみづきを呼び止めた。

    「あの…私、チビだし可愛くないし、スタイルも別に普通だし頭もそんなに良くないし…取り柄なんて1つもないし…」
    「ぷっ…。お前何が言いたいの⁇笑」
    「その…伝わるか分からないけど…私みづきの事…」

    ーぽんぽんー
    「へ⁇」
    ふいに頭を撫でられる。

    「お前の取り柄⁇そーやっていつも俺を笑わしてくれるとこ。一緒に居て俺を飽きさせないし。」

    「みづきっ…」
    「しかも可愛いしな。笑」
    みづきはそう言いながら真っ赤になった私の頬をツンツンとつついた。

    きゅん

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  8. 「ごめん。別れてほしい。好きな人が出来たんだ。」
    「え…⁇」
    「ごめんな。じゃ。」

    お昼休み、半年付き合った彼氏に私はたった今振られた。自分なりに尽くして来たつもりだし愛して来たはずなのになぜだか涙は出て来なかった。
    「はぁ…。」
    「また振られてやんのー。」

    ー‼︎ー

    1人、屋上でうなだれていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。

    「だっせーな。」
    「うるさいなぁ…もう。」

    私の幼馴染のリク。
    サバサバしてる性格だけど、意外と良い奴で仲は良かった。女子からは圧倒的な人気を誇っている。
    「振られたのに慰めてくんないの⁇」
    「お前さぁ…」

    ー‼︎ー

    「いい加減俺にしとけば⁇お前みたいな奴俺しか扱えねぇっての。」

    リクはそう言うと舌をペロリと出して私の頭をクシャっとした。

    「それってどういう…」
    「お前には俺しかいないって事。」

    真剣なリクの表情を見て胸が高鳴るのが分かった。

    きゅん

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  9. 「ウチの学校の廊下にあるあの不気味な鏡。夜になるとその鏡を見た人の最後の死に際が映るらしい。」

    そんな噂を聞いたある日。お化けがこの世で一番苦手な私は今日ほど自分の悪運を恨んだ事は無い。じゃんけんで負けた私は、噂が本当なのか一人で立証するハメになった。真っ暗な廊下を一人で早足で歩く。

    「本当にやだよぉ〜…」

    不気味な雰囲気に逃げ出したくなる。
    水道の蛇口から水が垂れる音が私の恐怖をより一層掻き立てられる。

    長い廊下を歩き鏡の前まで来ると意を決して少しだけ覗き込んだ。
    すると…


    「わぁ‼︎」
    「きゃぁぁぁぁ‼︎」

    背後から肩を掴まれた私はその場に座り込んだ。慌てて振り返る。

    「先輩⁈」
    そこには私の憧れの先輩が立っていた。
    「どうしてここに…」
    「みつきちゃんが来るって聞いて。心配だったから。驚かしてごめんね⁇ほら、行くよ。」

    先輩はそう言うと優しく手を引いてくれた。

    きゅん

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  10. 「おいヒヨコ。邪魔。」
    そう言いながら上から見下ろすように私を見るこの男。有留くん。
    小学校1年から今まで学校もクラスもずーっと一緒。その時からずっとイジられ続けて身長145センチの私はヒヨコというあだ名を付けられてしまった。顔はかっこいいし私以外の女の子には優しいからモテる。
    私にはいつも「邪魔」とか「どけ」とか「ブス」とか。

    「ねぇいい加減にして。なんで私にはそんなに冷たいの⁇」
    「んー、嫌いだから。」
    「ひどい。良いもん。私も嫌いだし。」
    「あっそ。」

    私がそう言うと、有留くんは軽く聞き流して私に背を向けた。
    もう少し優しくしてくれてもいいのに…。
    私も背を向けて歩き出す。

    「おいヒヨコ。」
    「⁇」

    その時、名前を呼ばれた。

    「今の反対言葉だから。」
    「え⁇」
    「反対言葉って言ってんの。嫌いの反対。」

    有留くんはそう言うとペロッと舌を出して私の前から去って行った。

    きゅん

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  11. 私がいつも帰りに乗るバスには、隣のクラスの鈴村くんが乗っている。一番後ろの右端にいつも一人で。実は…鈴村くんは私がずっと片想いしている相手。絶対に叶わない私だけの内緒の恋。

    そんなある日。
    いつもより3分遅れて乗ったバスはほぼ満席だった。そんな中辺りを見回してみると1つだけ空席が見えた。ラッキー…♪

    「隣いいですか⁇」
    「ん。」

    ー‼︎ー

    そう声をかけて顔を上げるとそこにはいつもとは違う場所に座る鈴村くんだった。

    「あ…。ありがとうございます…」

    ドキドキー
    心臓がうるさい。
    隣に聞こえたらと思うとヒヤヒヤした。

    「ねぇ。変な音聞こえてない⁇」
    「え⁉︎」
    その時ー
    そわそわしていると声をかけられた。
    まままま、まさかバレた⁉︎
    自分の胸に手を当てる。

    「そうじゃなくて。俺のここの音。」
    「え⁇」

    そう言って鈴村くんは自分の心臓を指さして少し恥ずかしそうにうつむいていた。

    きゅん

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  12. 生まれた時からずっと一緒で、一緒にいるのが当たり前だったから今まで気付かなかった。

    あなたの笑顔
    あなたの怒った顔
    あなたの優しさ
    あなたの不器用さ
    サラサラの髪の毛
    私より遙かに高い身長
    華奢だけど男らしい背中
    切れ長の澄んだ瞳
    あなたが私にかけてくれる言葉も
    つらいときに差し伸べてくれる手も
    私の名前を呼ぶ声も…。


    私の中で特別な物へと変わっていく。


    「ねぇ…海斗⁇」
    「ん⁇」

    だから今、精いっぱいの言葉であなたに伝えたい。

    「好き。…かもしれない…。」
    「え…」

    あなたの頬が赤く染まっていく。


    「そーゆーのは、男から言うもんなんだけど。相変わらずせっかちなのな。」

    「え⁇」

    そう言って私の髪の毛をクシャっとする。


    「ガキの頃から変わんねーな。」

    「海斗…。」


    あなたの笑顔で、それだけで…
    私は世界中の誰よりも幸せな気がした。

    きゅん

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  13. 「はぁ〜。」
    ベランダの外に出て息を吐く。真冬の街はイルミネーションで賑わっていた。今日はクリスマス。去年、彼氏で1つ上のゆう先輩は進学の為にこの街を離れて行った。
    だから1人寂しく黄昏ている。

    「寒い…。」
    冷たい風に耐えれなくなった私は部屋の中へと戻ろうとした。
    その時だったー
    「みう‼︎」外から声がした。
    慌てて下を見るといるはずのないゆう先輩が立っていた。
    「ゆう先輩⁉︎な、なんでっ…。」
    「最終便で帰ってきた‼︎」
    「どうして…⁇」
    「クリスマス。周り見てたらお前に会いたくなった。降りてこい。」
    急いで下に降りるとゆう先輩は私の髪をクシャっとして微笑んだ。
    「いつも寂しい思いさせてごめんな。」
    「先輩会いたかった…。私の事まだ好きでいてくれてる…⁇」
    「ん。好き。毎日毎日、考えてる。」
    静かに頷く先輩を見て、また明日から頑張れそうな気がした。
    幸せなクリスマスになりました…♪

    きゅん

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  14. 桜の花びらが舞い散る今日、大好きなたくみ先輩が卒業する。私はこの2年間先輩の背中を追うばかりで告白すら出来なかった。だけど今日こそは告白出来なくても最後に話くらい…。

    「たくみ先輩‼︎」
    私はそう思いながら目の前のたくみ先輩を呼び止めた。
    「ん⁇奈々じゃん♪どうした⁇」
    「あの…えっと。ご卒業おめでとうございます…。」
    「お、さんきゅ〜♪」

    ダメだ。言いたい事は沢山あるのに。先輩を目の前にすると言葉が出て来ない。

    「あの…その…」
    「⁇」

    やっぱり無理…。

    「な、なんでもないです。卒業しても頑張ってくださいね…♪それじゃ…。」

    私はとっさに走り出そうとした。
    …その時だった。

    ーぽんぽんー

    「俺も奈々の事探してたんだよね♪いくら考えても最後に会いたいのは奈々の顔しか浮かばなかった。」
    そう言って先輩は微笑んだ。
    「あの…先輩私…‼︎」
    その瞬間私の中で何かが変わる気がしたー

    きゅん

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  15. 私の彼氏は昔からの幼なじみ。とにかく不器用で愛想がなくていつも私じゃなくてどこか遠くを見ている気がする。
    そんなある日の帰り道。
    よし…今日こそ問いつめてやる…‼︎
    「ねぇ‼︎」
    「…なに。」
    いつものように短い返事が返ってくる。
    「私といて楽しい⁇」
    「…。」
    「私の事すき⁇」
    「…。」
    こいつ…‼︎無視する気⁉︎このやろ〜っ‼︎

    「私と別れたい…⁇」
    「…。」

    はぁ…。もういいや。よく分かった気がする。私は諦めて背を向けた。
    その時だった。

    ークシャッー
    「‼︎」
    「相変わらず頭悪りぃな。好きでもない奴と帰るほど俺は暇じゃないわけ。」
    私の髪をクシャッとしながらそう言う。
    「それってどういう…」
    「おまえといんのに暇なわけねぇだろ。」
    ー‼︎ー
    「私の事すき⁉︎ねぇ、ねぇっ♪」
    「うっせ。」

    少し不器用な奴だけど、それが彼の愛情なんだと知って少し嬉しくなりました…♪

    きゅん

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  16. 「愛先輩♪ちょっと来て‼︎」
    「⁇」
    よく晴れた日のお昼休み。わたしは1つ下の仲の良いひかる君に屋上に呼び出された。
    「あれ⁇今日誰もいないね。」
    屋上に行くといつも人がいる屋上がしん…と、静まりかえっていた。
    「みんなに頼んで貸し切ったの♪」
    「貸し切った⁇」
    「も〜そんな事はどうでもいいから♪目閉じて」
    わたしは言われるがままに目を閉じる。

    「開けていいよ♪」

    ー‼︎ー
    目を開けると、わたしの目の前には小さな苺のケーキが置いてあった。
    「これって…。」
    「今日、愛先輩誕生日でしょ⁇だからお祝い♪ロウソクは無いけど…食べて食べて♪」
    「誕生日知ってたの…⁇」
    「うん♪愛先輩の事なら何でも知ってる♪はい、あーん。」
    甘いケーキが口の中に広がる。
    「本当に誕生日おめでとう。愛先輩っ♪」
    そういいながらわたしの頭をぽんぽんする。その笑顔を見るとどうしようもなくひかる君の事が愛しく思えた。

    きゅん

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  17. 中学校の時から憧れている2つ上の先輩がいる。先輩を追いかけてこの高校に入学してサッカー部のマネージャーになった。いつも必死にサッカーをしている姿が夢も目標もない私に頑張る事を教えてくれていた。大事な総体を目の前に控えたそんなある日。
    「菅谷‼︎‼︎大丈夫か⁉︎」
    「⁉︎」
    大きな声で私もその場に駆けつける。そこには倒れ込む先輩がいた。
    「相田、保健室に連れて行ってくれ‼︎」
    「は、はい‼︎」
    私は監督に言われ先輩を支えながら保健室に向かった。が、
    保健室に行くと先生はいなかった。
    「だっせぇな俺。大事な時期なのに。」
    悔しそうに笑う先輩をみると胸が苦しくなった。
    「私急いで先生呼んできます‼︎」
    ーグッー
    走り出す私の手を先輩が引く。
    「先輩…⁇」
    「行かないで。」
    後ろから抱きしめられる。
    「ずっと見ててくれた相田に最高に格好いいとこ見せたかったのに。俺お前の事気付いてた。」
    「先輩…」

    きゅん

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  18. 私には生まれた時からずっと一緒にいる幼馴染がいる。一緒にいる事が当たり前だったからいまこの瞬間が、どうしようもなく寂しくて苦しい。
    卒業式の翌日。彼は今日この街から離れて行ってしまう。
    「本当にもう行くの…⁇」
    「ああ。お前もぼちぼち頑張れよ。」
    「そっちこそ…。」
    「じゃ、そろそろ行くわ。元気でな。」
    片手を振りながらあたしに背を向ける。

    「ほ、本当に忘れ物とか何もない⁇」
    去って行く後ろ姿に声をかける。

    「あ、忘れてた。」
    私がそう言うとこっちに戻って来た。
    「ほら〜言わんこっちゃない。何忘れたの⁇」

    「お前に好きだって言い忘れてた。」
    「え…⁇今なんて」
    思考回路が停止する。
    「好きだって言ってんの。何回も言わせんな。」
    そう言うと恥ずかしそうに頭をかいた。
    「気持ちが決まったら俺の忘れ物の返事、持って会いに来て。忘れんなよ。」
    彼はそれだけ言うと私の頭を撫でて行ってしまった。

    きゅん

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  19. 静かな教室でのつまらない授業中、あたしは窓の向こうをぼーっと眺めていた。
    そんな中授業が始まって間もない時。
    ちょんちょんー
    「⁇」
    隣の席のじゅんや君があたしの腕をつつく。
    「どうしたの…⁇」
    「教科書忘れたっ…。」
    じゅんや君は小さな声でそう言うとぺろっと舌を出した。
    じゅんや君は優しいしカッコいいし愛嬌があって人気者。
    「また⁇仕方ないなぁ…。」
    この授業だけ毎回教科書を忘れて来ては、あたしに見せるように頼んで来る。ま…嫌じゃないし、いいけど…。
    そんな事を思いながら机をくっつける。
    「ありがとう♪」
    「教科書無くしたの⁇」
    「どして⁇」
    「毎回忘れて来るから。」
    「え⁇分んない⁇」
    「なにが⁇」
    するとじゅんや君はあたしに耳打ちをした。
    「わざと。この授業だけが俺の楽しみ。他の教科まで毎日忘れてたら怪しいっしょ⁇♪怪しまれても構わないなら明日からそうする♪安心するの。君の隣♪」

    きゅん

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  20. あたしには誰にも言えない秘密がある。友達にも親にも誰一人としてバレてはいけない秘密。
    高校3年の夏。誰もいない夜の学校に忍び込む。早足で階段を駆けのぼり、屋上へと足を踏み入れた。
    「先生っ。」
    「お。遅かったな。心配した。」
    屋上に出るとスーツのネクタイを緩めた大好きな先生が座っていた。
    「これこれっ先生としようと思って買って来たの!」
    あたしは手に持っていた花火を先生に見せると2人で屋上の隅っこに座って花火に火をつけた。
    「うわぁ…綺麗。いつか先生と花火大会とか行きたいなぁ…。」
    「…。」
    「先生⁇」
    あたしがつぶやくと先生は立ち上がった。
    その時ー
    ぎゅっ。

    後ろからふいに抱き締められる。いつもこうされると安心した。
    「いつか絶対連れてく。だからそれまでしっかり勉強して卒業しろよ。」
    「んっ…。」
    先生はそう言うとキスをした。
    「あと…キスの勉強もな。笑」
    「もう…先生のばか…。」

    きゅん

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  21. いつもの通学路。そこにはいつも同じ時間に私の前を歩く大好きな先輩。私の勝手な片想い。きっと先輩は私の存在にすら気付いてない。
    今日もただ先輩の後ろ姿を見て歩く何一つ変わらない朝だ。
    しばらく歩いて学校に着く。私は靴を履き替えて廊下をボーッと歩いていた。
    ートントンー
    「⁇」
    その時ふいに肩を軽く叩かれる。後ろを振り返るとそこには同じクラスの男の子がいた。
    「どうしたの⁇」「ね、今日の放課後2人で会いたいんだけど。いい⁇」
    「え⁇ちょ、そんないきなりっ…」
    突然の言葉に私は困惑する。
    困り果てている時だった。
    「無理。」
    ー‼︎ー
    「その子俺が気に入ってんの。だから無理。」「先輩っ⁉︎」そこには大好きな先輩が立っていた。
    夢見たい…。
    ードンッー
    「ひゃっ…‼︎」
    「ねぇ、毎日顔見てたら忘れられなくなった責任とって。」
    先輩はそう言うとグッと顔を近付ける。
    先輩…永遠に責任取らせて下さい…。

    きゅん

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