ようこそゲストさん
-
キーワードか作家名を入力してね
24件ヒットしました
「あ、先輩!」
「お?おはよ」
あっという間に春休みが明けた。先輩に会えない春休みなんか、早く終わっちゃえばいいと思ってた。
「おはようございます!会いたかったです!」
「…新学期早々、ド直球だな」
なのに今は新学期が始まらなきゃいいと思ってる。そんな私の気持ちも知らずに先輩はフッと小さく口元を緩めた。
「美優も今日から2年だし、先輩の仲間入りだな。進級おめでと」
"おめでと"なんて全然嬉しくない。だって、私が2年になったってことは、今日から先輩は3年。
これから進路で忙しくなって、きっと気づけば卒業式だ。
「先輩、1年留年しません?もっと一緒にいたかったです。もう3年なんて早い」
「…別に留年しなくても、一緒にいる方法はあるだろ」
「え?」
「春休み中ずっと、新学期になったら言おうと思ってた」
「先輩…?」
「好きだよ、俺と付き合って」
───新学期、私のアオハルが始まる。
∞yumi*さんをフォロー
「梨花、帰るぞ」
「クラス離れたんだし、毎日迎えに来てくれなくてもいいよ?」
幼稚園から一緒の幼なじみ、和弥と2年のクラス替えで初めてクラスが離れた。
「は?たった2つ隣の教室だろ」
「そ、そうだけど」
「なんだよ、急に」
だって、いつも私とばっか帰るから、友達付き合い大丈夫かな?って思うじゃん。
親友の真紀ちゃんはいつも彼氏と帰るから、私としては和弥が一緒に帰ってくれるのすごく嬉しいけど。
「それにほら!和弥もそろそろ彼女とか欲しいかな?って」
……そこまで言って悲しくなる。中学から和弥のことを意識し始めて既に片思い歴4年。女子から人気のある和弥が今日まで彼女を作らなかったのが奇跡にも思える。
「は?彼女なんかいらねーよ」
「でも和弥人気あるよ?」
「俺は彼女にすんなら梨花がいい」
「え?」
「ただでもクラス離れて心配なのに、一緒に帰らねぇとか無理」
「な、」
「もう繋がれとけよ、俺に」
∞yumi*さんをフォロー
「あ、それ新発売のやつ!しかも秋限定!」
昼休み、いつものようにうめとお昼を食べようとしていた私は、私達の隣の席にドカッと座って神田くんとお昼を食べるらしい藤井に声を上げた
「いいだろ〜、ラス1手に入れてきた」
「ずるい!この前コンビニも売り切れだったのに」
藤井の手には新発売、しかも期間限定の「マロンサンド」栗の食感を残しつつ、モンブランの上に乗ってる栗餡みたいなものがホイップと共にサンドされている…と、噂に聞いてずーっと食べて見たかったやつ
「んだよ、その物欲しそうな目は」
「一口ちょーだい!」
「言うと思った」なんて呆れつつ藤井はマロンサンドを差し出した
「んー!んま♡」
「一口がでけーんだよ、お前は」
「だって、食べたかったん」
───ぐいっ
「しかもクリームついてる」
「〜〜っ///」
親指で私の口元を拭った藤井に「藤井のくせに」と思いながら、今日も恋をしている
∞yumi*さんをフォロー
「で。結局、どーすんの?」
「…どーするって?」
放課後、何かと腐れ縁で気の合う颯(そう)と教室に2人。机に浅く腰掛けた私を隣で見下ろしながら、ため息混じりに呟く颯が纏う空気はピリピリしていて、少しだけ緊張する。
「だから」
「あぁ!結城くんからの告白のこと?」
そんなの断るに決まってるじゃん。だって…私の心はあの日、颯に『お前とは付き合うとか考えらんない』って振られたあの日から止まったまんま、全然 前に進めてないんだから。
「やだ」
「え?なによ」
「だから!…お前が誰かのもんになるのはやだ」
何を言い出すんだ、こいつは。私と付き合うとか考えらんないって言ったのは颯なのに。なのに今さら、
「大事に想ってる」
何を言い出すのよ。
「好きとか分かんねぇけど、咲茉(えま)のことばっか考えてる。それだけじゃお前を俺のそばに置いとく理由にはなんねぇの?」
何それ、十分すぎかよ。
∞yumi*さんをフォロー
授業中。私が見つめるのは黒板ではなく、隣の席の時坂くん。クールで口数が多くない時坂くんは学年一の美男子で、私の好きな人だ。
───バチッ
「っ…」
熱い視線を送りすぎたせいで、隣でノートを取っていた時坂くんが顔を上げて私を見る。
───ドクン
「なに?」
「あ、えっと……」
「いつも見てるよね、俺のこと」
「へ……!?」
うそ。ば、バレてる……!いや、そりゃそうか、あんなに熱い視線を送ってたらバレない方がおかしいよね。
「ご、ごめんなさい」
「なんで謝んの?」
授業中。先生にバレないようにヒソヒソ声で話す時坂くんと私。
「その…気分悪くしたかな?と…」
「別に。けど、」
「け、けど…?」
「好きな奴に見られんのって緊張する」
「…え…うぁ?////」
──ギュッ
時坂くんに捕まった右手が、やけに熱い。
「俺達、両思いって思っていいの?」
「〜〜っ、…はい/////」
∞yumi*さんをフォロー
「瀬那〜!今年もチョコが沢山だね〜!」
瀬那が私と付き合っていることを知っていながら、何で今年も瀬那の下駄箱はチョコで溢れているの?ねぇ、誰か教えて下さる??
もう瀬那の人気には慣れちゃった!何なら、もう誇らしいくらいだよ
「何でそんなテンション高いわけ。」
「だってぇ!これぜーんぶ瀬那を好きな人からのチョコでしょ?凄いじゃん!!」
目を輝かせて、大量のチョコを見つめる私に
「……はぁ、」
瀬那のお得意なため息が聞こえた
「…え?何でため息?」
キョトンと瀬那を見つめれば、その細くて綺麗な指が私の髪の毛をクシャッと撫でて
「……少しは妬けば。」
「えっ、?!」
ムッとした瀬那の顔にドキドキが止まらない。
「そしたら、佑麻のチョコしか欲しくねぇって言ってやんのに。」
「……え////瀬那!!も、もう1回!」
「うっさい。…で、チョコは?」
「あ、ありますとも本命♡♡」
∞yumi*さんをフォロー
「先輩」
「おっす」
ずっとずっと好きな先輩がいる
少しお調子者で、みんなに優しくて、簡単に女の子の頭を撫でてしまう、そんな人だ
バレンタインの今日、先輩が本命チョコを何個もらったか…怖くてとても聞けない
「あの、これ」
「…俺に?」
想いを込めて作ったチョコをせっかくだから先輩に食べて欲しくて、放課後の屋上に呼び出した
「ずっと好きでした。いや、好きです!…頑張って作ったので良かったら食べてください…返事はいりません!」
早口で想いを伝えて
「っ、!」
驚いてる先輩の顔に急に怖くなる。勢いで好きとか言っちゃった!ただチョコ渡すだけのつもりだったのに!
「そ、それじゃ…」
いても立っても居られなくなって、慌てて先輩に背中を向ければ
────ギュッ
「コラ、言い逃げ禁止。」
「〜〜っ、////」
チョコより甘い囁きがする
「ホワイトデーまで待てねぇや、俺も好き。」
∞yumi*さんをフォロー
「ねっ!聞いてた?」
「あ?…んー、聞いてたよ」
「ほんと?じゃあ私何て言った?」
付き合ってもうすぐ半年が経つ、1つ年上の健斗は
「ブヒーッ…って」
「はぁ??」
私をバカにして遊ぶのが好き
「違った?」
「違うわっ!!誰がブタよ!!」
むかつくー!って、思うけど。こんなくだらない放課後のなんて事無い健斗との時間が、なんだかんだ大好きで
「…それより、」
「なによ」
つまり、私は健斗が大好きなんだ
「…俺も花と同じ歳が良かった」
「は?何それ」
「教室で我が物顔で花の頭撫でたかった」
「何さっきから…」
スタスタ歩いていた健斗が歩くのをやめて、ジーッと私を見つめるからトクンと心臓が跳ねた
「俺以外に触らせてんじゃねぇぞ」
「っ?!」
「休み時間にクラスメイトに触られてる花見てから午後の授業頭に入んなかった。」
「〜〜っ!!」
甘いヤキモチが嬉しいなんて教えてやんない
∞yumi*さんをフォロー
「で?…なんで俺がヴァンパイアなの。」
「きゃー!もう、瀬那最高にかっこいい!」
文化祭の仮装コンテスト。
今年はハロウィンも兼ねてヴァンパイアに決まったんだけど、『瀬那がいいと思う!』って言う私の意見が見事採用された。
当の本人はご覧の通り不機嫌MAXだけど。
「いいじゃん!かっこいいよ!すごい似合ってる!」
やっぱり、瀬那は最強にかっこいい♡何をしても様になってしまうから怖い。私だけのヴァンパイアでいて欲しいけど、もちろんコンテストに出るからには優勝して欲しい。。
ん〜悩める乙女心〜!!
「……佑麻、」
「ん?」
「トリックオアトリート。」
「へ?い、今?…えっと、お菓子…」
そんなの、今持ってないよ〜!と思いながらもブレザーのポケットをガサゴソ漁る私に待っていたのは
「…時間切れ。」
「んっ、〜〜///」
「…可愛い。」
ヴァンパイアからの甘いイタズラ。
∞yumi*さんをフォロー
私は圭哉くんの偽カノで、
『俺のことは、絶対に好きになるな』
圭哉くんの事は絶対に好きになってはいけない。
「誰が俺から離れていいって言った?」
「…っ、圭哉くん…」
「お前は、自覚が足りねぇな。」
「で、でも…!」
「黙って、俺の傍にいればいいんだよ。他に愛想振ってる暇があったら、その足りない頭どうにかしろ。」
「なっ、」
それなのに、
それなのにどうして、
「お前は俺のなんだから、俺にだけ尻尾振ってりゃいいんだよ。」
「圭哉くんのっ、…悪魔!」
──────────
「それ以上、俺以外の男の話したら今ここでお前の口・・・ふさぐぞ。」
その優しさに気付いてしまった。好きになっちゃダメだって言い聞かせるほど想いは溢れて…
突き放すくせに、思わせぶりなのはどうしてですか?
♡圭哉くんは俺様且つ暴君。
∞yumi*さんをフォロー
「良くそんな甘いの食えるな。」
隣に座っている南くんが私の食べているアイスへ視線を向けながら呟く。
「すっごい美味しい!幸せ〜!」
南くんは甘いものが苦手らしいけど、私はこの上なく大好き。
そんな私を見てニヤッと口角を上げた南くんは
「佑麻……ついてる。」
「へ?……っ!?///」
そのまま私の唇に優しくキスを降らせて、不敵に笑う。
南くんが甘くて、辛いぃぃ!!いや”からい”じゃないよ?”つらい”だよ?
「み、南くん…本当キス魔。」
「嫌?」
「い、嫌じゃ…ない、けど。」
「けど?」
余裕たっぷりの南くん。本当いつもいつも不意打ちで、私の反応見て楽しんでる。ここ、教室だってば!
う、嬉しいけど!!
「…恥ずかしい。」
「ふっ、可愛い。」
「〜〜っ//」
~南くんの彼女(熱烈希望‼︎)~
∞yumi*さんをフォロー
「こうちゃーーーーん!」
ある日の昼休み。こうちゃんの教室を尋ねる。
「帰れ。」
「えー!まだ教室に踏み入ってもないのに!」
私を見つけるなり、いかにもうるさそうに眉間にしわを寄せているこうちゃん。
素直じゃないんだ・か・ら♡
「何しに来たんだよ。」
「あのねあのね!床ドンって知ってる??」
「は?」
あぁ!こうちゃんは呆れた顔もかっこいい!(重症
「さっきクラスの男子とぶつかって転んじゃってね?みんなに床ドンって騒がれちゃった!」
へへっと笑いながら一歩こうちゃんに近づく。
そんな私を軽く睨んだ後
「っわ!!こ、こうちゃ「これは、壁ドンって言うらしい。」
いきなり廊下の壁に私を押し付け顔のすぐ横に手をつきニヤリと笑った。
「〜っっ!(近っ」
瑠璃はこうちゃんに勝てない。
「リレー小説(仮)」
∞yumi*さんをフォロー
「でね!その子のこと、泣かせたくないからって!」
いつもの帰り道。見慣れた風景、隣には大好きな葵。
そして今日はバレンタインデー。
もちろん、葵には大本命ガトーショコラをプレゼントした。照れながらも嬉しそうに受け取って貰えて改めて幸せを実感した今日。
そう言えば…と、私は潤くんに友チョコを受け取って貰えなかったことを葵に話した。
「…なんか、それ嫌。」
「…え!?なんで!?」
潤くんに受け取って貰えなかったことが?それとも潤くんに好きな子が出来たこと?予想外の返事に、首を傾げる。
「…。」
「ん?」
「分かんないならいい。」
なんて、気になり過ぎて仕方ない。必死に頭をフル回転させる私に
「…だから、例え友チョコでも、一瞬でも俺以外の男の事考えるとかすんげぇ嫌。」
「…っ//」
最近、葵はチョコより甘い。
〜ねぇ、松風くん。〜
∞yumi*さんをフォロー
「好きな教科は⁇」
「知ってどうすんの。」
「先輩情報ノートに追記!」
「今すぐそのノート捨てて」
「嫌です。先輩の誕生日は⁇」
「……。」
「んもー!あ、先輩 虹!」
「……。」
「そう言えば、昨日調理実習があって」
毎日の日課、冬夜のクラスへのアタック訪問。冬夜の反応はツレなくて後半はいつも由香が1人で喋る。
ーー15分後ーー
「静かだと思ったら……寝てんのかよ。」
あれだけ休まず話し続けていた由香の声がしない事を不思議に思った冬夜が由香を覗き込む。
「……おい。」
「…ん…。」
「…起きろ、松野。昼休み終わるぞ。」
「…あと少し…。」
「ったく、いつまで寝惚けてんだよ。
由香?起きろって。」
「んー…っ⁉︎よ、呼び捨て⁉︎髪‼︎」
囁きながら髪をクシャッと撫でる冬夜に、由香の目が一瞬で覚めたのは言うまでもない。
ースキをください。ー
∞yumi*さんをフォロー
「なぁ。」
「…。」
「おーい、茜さーん。」
「…。」
「ったく、何怒ってんだよ。」
放課後の教室には、もう私と琢磨しかいない。”はぁ”とため息を零す琢磨に、ため息を吐きたいのはこっちだ!と言ってやりたいけど、私は今 口も利きたくないくらい怒っている。
「…ごめんって。」
「……。」
「橘さんの髪についてた系クズ取ってただけで、本当に何もねぇよ。」
いつまでも黙り込む私の顔を覗き込み切なげに瞳を揺らす琢磨。本当は、ちゃんと分かってる。
でも、琢磨が私以外の子にあんな至近距離で触れて、あんな優しく笑ってるところを見たら無性にモヤモヤして、私の醜いヤキモチだって分かってるのに琢磨に冷たく当たってしまう。
「それで怒ってるつもり?」
頬を膨らませて怒ってますアピールをする私に琢磨は不敵に
「可愛いんですけど。」
そう笑ってキスの雨を降らす。
∞yumi*さんをフォロー
初めての告白、先輩は無表情でした。
「湊先輩、好き。」
「…無理。」
2回目の告白、先輩は困っていました。
「湊先輩、大好き。」
「……またそれかよ。」
3回目の告白、先輩は呆れていました。
「湊先輩だけが好きです!」
「……はぁ。」
4回目の告白、先輩は私を突き放しました。
「先輩じゃなきゃダメなんです。」
「いい加減、諦めろよ。」
5回目の告白、先輩は驚いていました。
「先輩、大好きでした。」
「……なんだよ、それ。」
そして、初めて私は先輩に背を向けました。
「もう先輩なんか好きじゃない!」
「……散々俺が好きだって言っといて。俺にお前のことこんだけ好きにさせといて…今更逃げんなよ。」
そんな私に初めて先輩は”好き”をくれました。
「責任とってずっと側にいろ。」
「湊先輩、大好き!」
「…ん。俺はそれ以上。」
∞yumi*さんをフォロー
ふぅ。今日も眠い目をこすって授業を受け無事1日終了。
「って、これからバイトだ。」
もう人はほとんど散って帰宅部たちがチラホラ。
「あれ?優…お迎えじゃない?」
「…ん?」
ニヤニヤを隠しきれていない菜穂の声に顔をあげ、入り口に目をやれば
「ま、松風くん!」
そこには軽く片手をあげる松風くんがいた。
「どうしたの?」
「…通りかかったから。」
急いで駆け寄った私に顔色1つ変えずにそう告げた松風くんに
「わざわざ寄ってくれたの?」
顔がほころんで仕方ない私。”急いで準備するから!”とカバンに適当に荷物を詰め込んだ私は再び松風くんの元へ向かう。
「お待たせ」
そう笑った私の髪をなぜか松風くんはクシャクシャに乱す。
「…さっきの嘘。本当はバイトまで待てなくて会いに来た。」
「ッ!//」
ーねぇ、松風くん。ー
∞yumi*さんをフォロー
「杉くん、好き!」
「…はいはい。」
隣の席のメガネ男子 杉くんは、私がキャラメルを好きだと知った日からよくキャラメルをくれる。
「杉くんはいつもキャラメル持ってるね!杉くんも好きなの?」
”一緒だね”と目を輝かせながら先ほどもらったキャラメルを見つめる私。
「七瀬さんは、キャラメルを貰えれば誰にでも好きって言うの?」
「ん?」
返って来たのは、私の質問への答えではなく、杉くんからの質問だった。
「どうなの?」
「……い、言うかもしれない。」
だって、私キャラメル大好きだもん。キャラメルをくれる人はみんな好きだもん。
「……はぁ。」
杉くんの盛大なため息に無意識に身体が強張る。
「んじゃ、貰わないで。」
「…え?」
「俺以外からは餌付けされないで。俺以外に好きとか言わないで。」
メガネ男子はキャラメルみたいに甘い。
∞yumi*さんをフォロー
私たちバスケ部マネージャーの間で大人気の早瀬先輩。でも、実は私1年の逢沢くんが好きだったりする。
「「キャーー!!早瀬くーん!」
体育館の入り口のギャラリーの応援に爽やかに手をあげる早瀬先輩は、現代の王子様とでも言おうか。
「よーし、休憩!」
顧問の声に、私たちマネージャーは飲み物とタオルを持って部員に駆け寄る。
「早瀬先輩、タオルどうぞ。」
「お、杏さんきゅ。」
タオルを受け取りながら微笑む先輩は他の部員なら鼻血もんだろう。
「佐倉先輩もやっぱり早瀬先輩かっこいいとか思うわけ?」
「っわ!…逢沢くん⁇びっくりした。」
いきなり声を掛けられ、心臓を躍らせながらもタオルを差し出す私。
「…先輩は俺だけ見てればいいのに。つーか、俺だけ見てろよ。」
”俺だって男だよ”って、私の髪をクシャクシャに乱して不敵に笑うのは、年下の男の子。
∞yumi*さんをフォロー
「こら!類、それ私の!」
「早いもん勝ち。」
幼なじみの類はお弁当箱からよく盗み食いをする。
「もぉ、早く学食行きなよ。」
「へいへい、言われなくても」
「ちょ、髪が乱れる!」
私の頭にポンポンと手を乗せるのも昔からの癖だろう。
「類、触んな。」
いきなり聞こえてきた声。誰かが類の手を払いのけたかと思えば、私の手首を思い切り引っ張った。
椅子に座っていたはずの体は宙に浮いて、一瞬で温かい腕に包まれる。
「な、な、なにしてるんですか⁉︎」
「杏里沙が悪い。」
ギュッと抱きしめられて顔は見えないけれど、明らかに不機嫌な間宮先輩の声。
「類と仲よさそうにしてっから理性ぶっ飛んだ。」
「んッ…‼︎」
軽く押し返して抵抗する私の両手を掴んで間宮先輩はそのまま私に甘くて深いキスを落とした。
「先輩ここ教室///」
「俺のってこと教えないと」
∞yumi*さんをフォロー
きゅんができる!
本当に解除しますか?