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  2. 「キスしたい」

    唐突に発せられたそれに、顔を上げて私は読んでいた小説を閉じた。そのまま本の角で頭のてっぺんを叩くと「痛いよ、優衣ちゃん」と困ったような声が聞こえてくる。

    「やめてください、下にはお母さんがいますから」
    「……キスだけだよ?優衣ちゃんって意外とエッ」

    今度は本の表紙で軽く頬を叩く。

    「薫くんからいやらしい単語なんて聞きたくない……!」

    カメラやファンの前ではキラキラの王子様。基本的には恋人の私の前でもそうなのだけれど、たまにこうして普通の男の人のような素を見せてくるから戸惑うやら恥ずかしいやら。

    「うーん。手厳しいね」

    薫くんは私のベッドに寝転んでクマのぬいぐるみを抱きしめた。

    しばらく腕の中でクマのぬいぐるみを弄んだあと、薫くんは唐突に上半身を起こして自分の傍らにクマのぬいぐるみを置いた。

    「抱きしめるのは、ダメかな?」

    それ、ズルくないですか。

    きゅん

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