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  1. 100件ヒットしました

  2. 今日の放課後は、月に一回の図書当番。
    「よしっ、これで終わりだね」
    「うん、お疲れ様」
    私の言葉に、もう一人の図書委員である彼が微笑んだ。
    「すごいスピードで作業してたけど、何か用事あった?」
    「先輩のね、サッカー部の練習が終わるんだ、もうすぐ」
    彼に答えている間、だんだんと顔が熱くなっていくのがわかった。
    「ふーん……」
    彼は何も話さなくなってしまった。
    どうしよう。もしかして、「なに急にノロケてんだよ、こいつ」とか思われてる? 痛い女って思ってるのかも。恥ずかしい。
    「会うの?」
    彼の口が、ゆっくりと開いた。
    「その先輩と、これから」
    低い声と向けられる眼差しに、ドキッとしてしまった。
    「う、うん」
    「……ごめん」
    彼が謝罪した瞬間、私の身体は彼の腕の中にあった。
    だ、抱きしめられてる……? なんで?
    「最低なのはわかってる。でも、行ってほしくない。行かせたくない。……君が好きなんだ」

    きゅん

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  3. 人生初の彼氏と迎えたバレンタイン。

    相手は、文武両道でモテモテのイケメンさんで。

    きっとたくさんの女の子から貰うだろうから、ちょっとでも特別なものにしたくて手づくりに挑戦した……のだけれど。

    「ごめん……正直、美味しくないと思う」

    味が悪ければ見た目も悪い。

    キレイな市販のものにすればよかったか……。

    「不器用なんだな、結構」

    箱を開けた彼が一言。

    「あはははは……」

    不自然な笑いしか出てこない自分が情けない。

    「あの……全然捨ててくれていいので。他の子のチョコもあることだし……」

    ーーーーチュッ

    「なっ……!? い、今のは……」

    「キス。したくなったから」

    「な、なんで……」

    「てか普通に美味いじゃん」と私のチョコを口にしながら言う彼。

    「……つーか彼女から貰ったチョコ、特別にならないわけないだろ」

    二度目のキスは、味見したときのチョコよりも甘く感じた。

    きゅん

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  4. 「もうすぐバレンタインかぁ〜」

    「誰かにやるのかよ?」

    私の呟きに、前を向きながらぶっきらぼうに返す幼なじみの彼。

    「うぅん……迷ってるんだよねぇ」

    「なんで」

    「彼に好きな人がいるっぽい……から」

    「確実じゃねぇんだろ?」

    「なんとなくわかっちゃうんだよ。ずっと見てきたもん……」

    いつも優しい顔であの子のこと見てるもんなぁ。

    「じゃあ俺のこともわかるよな?」

    「……はい?」

    「俺の気持ち、わかるよな?」

    「なんでそうなる!?」

    「俺ら何年一緒にいると思ってんだよ。俺の顔も嫌ってほど見てきただろ?」

    「ちょっと、顔近いってば! てか彼の顔を見るのは嫌じゃ……」

    「うるせぇ」

    真っ直ぐな目で見つめてくる彼……うわ、まつ毛長っ。

    って、そうじゃなくて!

    「もう! いつまでこうして……」

    ーーーーチュッ

    「……見ればわかんだろ、おまえのことが好きだって顔」

    きゅん

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  5. “誰にでも塩対応だけど、好きな子にだけは優しい”

    そんな噂がある彼と日直の私は今、二人きりで教室にいる。

    確かに怖いイメージはあるから緊張するなぁ……。

    「ん〜……」

    掲示板の上の方にプリントを貼ろうと背伸びをするけど、なかなか届かない。

    「無理すんな」

    そのとき、彼が私の手からプリントを取った。

    「えっ、でも日誌は……」

    「もう書いた。つーかなんで率先してこっちの作業してんだよ。こういうのは男の仕事だろ」

    「私、字がヘタだから日誌はちょっと……」

    「ふーん」

    ぶっきらぼうで荒い口調なのは確か……だけど、違った。

    「“誰にでも塩対応だけど、好きな子にだけは優しい”って噂、嘘だったんだね」

    「は? なんだそれ」

    「本当は誰にでも優しく接するんだろうなって」

    「今の俺の行動、“優しい”って捉えんの?」

    「うん、私はそう思っ……」

    「じゃあ嘘じゃねぇわ、その噂」

    きゅん

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  6. 好きな人を見かけただけで、どうしてこんなに苦しくなるんだろう。

    でも、すごくうれしくて。

    「あっ」

    やば……思わず声に出ちゃった。

    彼の前髪に付いていた葉っぱに気づくなんて、どれだけ見つめていたんだろう。

    彼が「え?」と私の声に反応する。

    「あ、えっとね、前髪に葉っぱが……」

    「マジ? ここ?」

    「ううん、こっち……。っ!」

    な、なに私、どさくさに紛れて彼の髪を触ってるんだろう……!

    「と、取れた! じゃあね……!」



    「お、おう。ありが……あっ」

    お礼を言い終える前に彼女は走り去ってしまった。

    「…………」

    彼女に取ってもらった葉っぱを軽く握りしめる。

    「焦った……」

    やべぇな……まさか髪触られるとは思ってなかった。

    優しいし可愛いし、なんかイイ匂いするし……ってなに考えてんだ。

    「やっぱ好きだ」

    でもこんなにドキドキしてんの、俺だけなんだろうな。

    きゅん

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  7. 『1ヶ月だけ、私の恋人になってください』

    そんな突拍子もない私の要望を、

    『こんなことでいいの?』

    彼は受け入れてくれた。

    もし『今、幸せですか?』と誰かに問いかけられれば、私は間違いなく『はい』と答えるだろう。

    自分の気持ち、彼への想いに偽りはない。

    だけどそれは、“今”だけ。

    彼が隣にいる、彼と手をつないでいる今この瞬間だけ。

    いつかは彼の手を離さなければいけない。

    彼の優しい笑顔と言葉が溢れるこの世界から、姿を消さなければいけない。

    『この1年、悔いのないよう大事に過ごして』

    どんなに悲しくて涙を流したとしても、時間は止まらない。

    私に残された時間は限られている。

    彼の体温を感じていられるのは、私の体温を感じてもらえるのは、今だけなんだ。

    だから、お願い。

    たった1秒でもいいから。

    少しでも長く、彼の隣にいさせてください。



    一生に一度、運命の恋。

    きゅん

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  8. 今日はなんと、大好きな先輩から勉強を教えてもらえる大イベント!

    「じゃあ、まずは英語から……ってなにこれ」

    隣に座る先輩が、物珍しそうに私の消しゴムを手に取る。

    「『おもしろ消しゴム』っていって、お菓子とか料理の見た目をした消しゴムなんですよ!」

    「なんかおまえ好きそう」

    「そ、そうですか?」

    やばい……うれしいな。

    「この問題はさっきの文法を使って……」

    先輩の教え方はすごく丁寧で、ドキドキしながらも予想以上にはかどった。

    「あれ? 消しゴムどこいった?」

    「……嘘だろ」

    「へ?」

    「あるじゃん、ここに」

    先輩が指さす先には、確かにおもしろ“消しゴム”が……。

    「……私の目にはオムライスにしか映ってなかったです」

    「俺に紹介して今の今まで使ってたのに?」

    「ははは……」

    「おまえ、結構天然?」

    うぅ……恥ずかしい。

    「……ま、いんじゃね? 可愛くて」

    きゅん

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  9. 見ちゃったんだ、さっき。

    キミが先輩とキスしてるところ。

    『先生に呼び出されたから』って向かったのは、職員室なんかじゃなくて先輩の隣だったんだね。

    待ってる間に自販機のジュースを買いに行っただけで、こんなことになるなんて。

    「悪い、お待たせ!」

    「……ううん」

    「どした?」

    ふたりの顔、幸せそうだった。

    私を見つめる今のキミの顔なんか比べ物にならなくて。

    「なんでもないよ」

    どうして何も言えないんだろう。

    どうして何も言ってくれないんだろう。

    この時間と歩調は、私たちにとって意味のあるものなのかな。

    友達だってきっと『やめた方がいい』って忠告するのだろう。

    ……でも。でもね。

    「えっ、なんで泣いて……」

    「……なんでもないよ」

    口癖にしたくなるほど、他は何も言いたくないの。

    本当は何も言ってほしくないの。

    たとえ何があっても、どうしてもキミが好きなの。

    きゅん

    8

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  10. 「夏期講習長かった……」

    ――――ドムドム

    校門へ向かう際に通りかかった体育館の中から、ボールのつく音が聞こえた。

    覗いてみると、華麗にシュートを決めるクラスメイトの彼の姿が。

    さすがバスケ部のエース……絵になるなぁ。

    「おう。帰んの?」

    彼が私に気づく。

    「うん」

    「……あのさ、次シュート決めたらさ」

    「え?」

    「一緒帰らねぇ?」

    「えっ……あ、う、うん」

    ビックリして思わず頷いてしまった。

    「……ふぅ」

    彼はしばらくゴールネットを見つめたあと、高くジャンプし、ボールを放った……

    ――――ガコン

    けれど、外れた。

    「わっ……」

    その瞬間、地上にいたはずの彼がゴールネット付近までジャンプしていて、勢いよくダンクシュートを決めた。

    カ、カッコいい……。

    「悪い、ズルした」

    「な、なんでそこまでして……」

    「よっぽどおまえのこと好きなんだろーな、俺」

    きゅん

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  11. 今日は神田外語大学のオープンキャンパス!

    ドキドキするけどワクワクするなぁ〜!

    「あっ……」

    あのテーブルで本を読んでる人……ヤバい! めちゃくちゃカッコいい!

    オシャレで眼鏡も似合っていて……“知的なクール男子”ってカンジ!

    「なんだ、人の顔をジロジロ見て」

    見つめてたことバレちゃった……。

    「カ、カッコよかったのでつい……」

    「…………」

    あ、背を向けられちゃった。

    怖いけれど、ちゃんと謝らなきゃ!

    「あ、あの、すみません」

    「……なんだ」

    「今のは、あの……って本が逆さまになってますよ?」

    「な……っ! し、しまった」

    「え」

    な、なんでこの人、こんなに顔が赤くなってるの……?

    「べ、別にこれはアンタに“カッコいい”って言われて浮かれたとかでは……」

    「……うれしかったんですか?」

    「ち、違う! 断じて違う!」

    ヤバい……私、この人好き……っ!

    きゅん

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  12. 『ここが図書館です。閲覧スペースは300席あり……』

    神田外語大学のキャンパスツアーに参加してみたものの、周りの人たちと違って一人参加の私はあまり馴染めずにいた。

    手元のメモも読みやすさばかり気にして全然追いつけてない。

    『大丈夫?』

    ふと聞こえた優しい声に振り向くと、ツアー担当の一人である先輩が立っていた。

    『メモとってるんだ、偉いね……ってすげぇ字綺麗じゃん!』

    『あ、ありがとうございます。でも書くのが遅いから間に合ってなくて……』

    『それだけ丁寧に話を聞こうとしてる証拠だよ』



    「……ってキャンパスツアーのときに言ってくれたよね、先輩」

    「そんなこと言ってたっけ俺……恥ずいな」

    「あの日から、どんなときも字だけは綺麗に書こうって決めたの」

    「じゃあさ」

    顔を少し赤くした先輩は、

    「届の名前は、人生で一番綺麗な字で書いて」

    私の指輪の上に優しく手を置いた。

    きゅん

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  13. 「委員会、長引いちゃったな……」

    電気が消えた真っ暗な廊下を走り、校門へと急ぐ。

    「好きです!」

    ローファーに履き替えて校舎の外に出たそのとき、女の子の告白が聞こえた。

    「ごめん。俺、好きな子いるから」

    彼がそう断ると、彼女は軽く頭を下げたあと走り去っていった。

    「遅ぇよ」

    私に気づき、ふてくされた態度を見せる彼。

    「はいはい。告白されるほど待たしちゃってすみませんね」

    「やっぱ俺ってモテるよなー」

    彼は、私の幼なじみ。

    私が委員会のときは、『どうせ家が隣だから』と言って部活後なのにも関わらず待ってくれている。

    「好きな子いたんだね。どんな子なの?」

    「俺からすると誰よりも可愛くて、真面目で、面倒見がよくて、すぐ泣いて怒って、でもすげぇ優しくて、とにかくやべぇヤツ」

    「そんな子いる?」

    「いるんだなー、それが」

    彼はそう言い、私の手をとった。

    「今、隣に」

    きゅん

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  14. 「雨とか聞いてないよ……」

    今朝の天気予報に、“雨”という単語は一度も出てこなかった。

    「だから傘持ってこなかったのになぁ……」

    「じゃあ、俺の使う?」

    後ろからした声に振り向くと……

    「キャプテン……!」

    私がマネージャーとして所属しているバスケ部のキャプテンが、折り畳み傘を差し出してくれていた。

    独り言聞こえてたのかな……恥ずかしい。

    「えっ、でもキャプテン困るんじゃ……」

    「もう一本あるから」

    そう言ったキャプテンの手には、確かに黒い長傘が。

    「……じゃあ、お言葉に甘えて。ありがとうございます」

    傘を受け取ったあと、不意に訪れる沈黙。

    二人きりだとなんだか緊張するな……。

    「……悪い」

    キャプテンは突然そう呟き、私の手から傘を取り上げた。

    「えっ……わ、私こそすみません!」

    「違う。……よかったらさ」

    長傘を開くキャプテン。

    「一緒に帰らねぇ?」

    きゅん

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  15. 「遅せぇよ、待ちくたびれたぜ」

    帰ろうとした私を呼び止めたのは、クラスも家も隣の幼なじみ。

    「あれ? 約束してたっけ?」

    「別にしてねぇけど。つーか今からさ、今日オープンのクレープ屋行かね?」

    「抜け駆けは醜いぞ」

    聞き覚えのある声がして振り向くと、そこにはもう一人の幼なじみが。

    「クレープなんぞより、おまえが観たがっていた映画に連れていってやろう」

    「どうしたの、二人とも? 急に誘ってきたりして」

    「急じゃねぇよ」

    「そうだ。思いつきなどではない」

    「どういうこと?」

    「だから! 俺は小せぇときからずっと、おまえのことが……」

    「おまえが好きだ」

    「はぁ? なに勝手に告白してんだよ!」

    「おまえこそ、勝手に連れ出そうとしていただろう。先に告白して何が悪い」

    「ちょ、ちょっと待って。何がなんだか……ってか、“先に”って……」

    「そーだよ。俺もおまえが好きだ」

    きゅん

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  16. 目の前で起きている状況を、私は信じられずにいた。

    『好きな女が、んなことされたらな』

    『ずっと前から好きだった』

    幼なじみとクラスメイト、二人の男子に同時に告白されてしまった。

    「と、とりあえず会議行かなきゃ……」

    私は二人に背を向け、体育祭の会議が行われる教室に急いだ。

    「ごめん、驚かせて」

    入室する直前、後ろからの声に振り向くとクラスメイトの彼が。

    「ほ、本当なんだよね……?」

    戸惑う私に、彼は優しく微笑む。

    「本当だよ。すげぇ好き」

    彼は隣を通り過ぎたときに私の頭を撫で、そのまま教室に入っていった。

    「きゃ……っ!」

    そのとき背中に体温を感じ、力強い腕に包まれた。

    「び、びっくりした……」

    「なんだよ、あいつ……手ぇだけじゃなく頭まで触りやがって」

    幼なじみの拗ねたような声と吐息が、私の髪にかかる。

    「俺の方がずっと前からおまえのこと好きだっつーの」

    きゅん

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  17. 「ヤバい! ちょーおいしーっ!」

    「おまえ、ホントよく食うよな」

    お菓子オタクの私に呆れているのは、同じクラスの男友達。

    「今日発売の新商品だよっ!? 食べなきゃ!」

    「別に義務付けられてねぇだろ……」

    「やっぱ食後のお菓子は格別だなぁ」

    残り1個のチョコに手を伸ばしたそのとき、

    「「「キャーッ!」」」

    廊下中に黄色い悲鳴が響き渡った。

    それもそのはず、全学年の女子が一度は恋におちると言われている超イケメンの先輩が現れたのだから。

    そしてなぜか先輩は私に近づき、

    「チョコ付いてるよ? 可愛いね」

    そう言って私の口元を拭って去っていった。

    「び、びっくりしたぁ……でも『可愛い』って言われちゃった」

    「…………」

    男友達の無反応さを不思議に思っていると、彼が突然手をつないできた。

    「え……な、なに?」

    「おまえのそういうとこ、一番可愛いって思ってんの俺だから」

    きゅん

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  18. 「あっ……!」

    つい落としてしまったペンケースを拾ってくれたのは、

    「はい」

    「あ、ありがと」

    同じ体育祭委員のクラスメイト。

    「一緒行かない? 会議」

    クラスメイトの彼はそう尋ね、私の手首を掴んだ。

    「え、ちょっと待っ……」

    「おい、帰るぞ」

    そのとき、隣のクラスの幼なじみに呼び止められた。

    「あ、ごめん。これから体育祭の会議で……」

    「ふーん……つーか、なんだその手」

    「な、なんでもない!」

    そう聞かれ、彼の手を思わず振り切ってしまった。

    「なんなの、おまえ?」

    幼なじみは険しい表情でクラスメイトに詰め寄る。

    「一緒に会議行こって誘っただけだけど」

    「手ぇ掴む必要ねぇだろ」

    「嫉妬してんだ?」

    「好きな女が、んなことされたらな」

    ……えっ!?

    「じゃあ、この際俺も言わせてもらうから」

    彼らに強く見つめられる……。

    「ずっと前から好きだった」

    きゅん

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  19. 次の授業は移動教室だが鍵を持っている先生が現れず、クーラーが付いてある教室に入れないでいた。

    「あっつ〜! 先生まだ〜!?」

    さっきの授業は体育。女子はバスケだったらしく、女友達がそう愚痴るのも無理はない。

    ……しかし、だ。

    こんな場所で、つーか男の前でシャツのボタン2つも外してパタパタ扇ぐのはさすがにおかしいだろ。

    「おまえ、俺を男と思ってねぇよな?」

    「はぁ? なにいきなり」

    ちょっとからかってやっか。

    俺は、後ろから彼女を抱きしめた。

    「ちょっ……な、なんなの!? 離れてってば! 暑いんだけどっ!」

    と言うわりに全然離れようとしねぇじゃん。

    そんなに強く抱きしめてるわけでもねぇのに。

    「本当に離れてほしい?」

    囁くようにそう尋ねた。

    「…………」

    彼女は何も答えない。

    「いっそ毎日できる関係にならねぇ?」

    そんな色の耳見せられたら俺、期待するからな?

    きゅん

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  20. 「先輩、やっぱカッコいいなぁ」

    放課後は、教室の窓からサッカー部の練習を眺めるのが日課。

    といっても、ほとんど先輩しか見てないけど。

    「先輩見てんの?」

    声がして振り向くと、そこにはクラスメイトの彼が。

    「先輩っていうか……サッカー部の練習をね」

    「嘘つけ。じゃあ、さっきの独り言なんだよ」

    「聞いてたの? シュミ悪〜」

    「うるせ。つーかそんな熱い視線送ってたらさ、先輩燃えちゃうんじゃね?」

    「ふふっ。なにそれ」

    不思議……今まで彼とこんなふうに話したことなかったのにな。

    「先輩のこと好きなん?」

    彼が私の隣から外を覗こうとし、お互いの顔の距離が近くなってしまった。

    なんだかドキドキする……イイ匂いするし。

    「す、好きというか、憧れというか……」

    「ふーん……じゃあさ」

    そう呟いた彼は、私の耳に口を近づける。

    「その程度の男見るくらいなら、俺のこと見とけよ」

    きゅん

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  21. 「失礼しまーす……」

    放課後の生徒会室に、私は足を一歩踏み入れた。

    「来月の校外学習の資料、届けに来ました……」

    どうかあの先輩がいませんように……!

    「あぁ、わかった」

    いた……先輩だった。しかも一人。

    イケメンで仕事ができてクールで……こんな凄い人、一緒にいるだけで緊張しちゃう。

    「その机に置いてくれ」

    「は、はい」

    仕事してる先輩、やっぱカッコいいな。

    目が合っていなかったら、先輩のことずっと見ていられるのに。

    「私はこれで……」

    生徒会室を出ようとしたその瞬間、

    「おい」

    先輩が突然椅子から立ち上がり、こっちに近づいて来た。

    一瞬目が合ったけれど、思わず逸らしてしまう……。

    「……人と話すときは」

    そう言った先輩は私の顎に優しく触れ、

    「ちゃんと目を見ろって教わらなかったか?」

    ゆっくりと持ち上げた。

    「仕方ねぇな……俺が一から教えてやるよ」

    きゅん

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