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俺は今、恋人ごっこ中の親友の女から受け取った飲み差しのサイダーの缶をこの手に握っている。
俺たちの間で間接キスだのの躊躇は一切ない。
しかし、どういうわけか手に迷いが生じている。
「あのさ、コレ…何でか分かんないんだけど気になっちゃってさ…」
「何が?缶に何か書いてんの?」
「いや、そうじゃなくて。コレ、間接キスだなって…」
ソイツは予想通りの反応で。
「何を今更…」
「イヤ、本当そうなんだけどさ!」
「散々してきたじゃん。ほぼ日常的に」
「だから、何でか分かんねーって言ってるじゃん!」
今まで気にならなかったことが、何でこのタイミングで気になるんだよ!
どうしちゃったんだよ、俺!
ひとが悩んでる傍で大笑いされてムカついてるのに見られてたら何か気になって、飲めない…くそ。
他人様の濃厚なキスシーンを見たせいだ!絶対そうだ!そうじゃなきゃおかしいって…
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恋人ごっこ中の親友の女と、デートスポットとして有名な公園に来ていた。子供の頃を思い出すみたいに2人でブランコを立ち漕ぎした。俺がブランコから飛び降りると、ソイツは降りられないと急に怯え出した。
止めてやるからと近寄れば、それも怖いからと断られた。
あと思い浮かんだのがコレしかなかった。
「受け止めてやるから。信じて飛べ」
相当怖いらしい。かなり弱気だ。こんな姿は見たことない。
とにかく安心させてやらねーと。
「迷ったら飛ぶな。何度でも呼んでやる」
俺たちはタイミングを打ち合わせ、俺が呼んだら飛ぶように指示した。
「来い!」
ソイツは迷いなく、俺を信じて飛び込んで来てくれた。
絶対、無事に受け止めてやる!
受け止めたソイツの足に力は残ってなかった。
「よく飛んだ」
俺は、子供のようにしがみつくソイツの頭を優しくポンポンと撫でた。
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親友の女と恋人ごっこをするにあたって、まず俺たちの間には想像を絶する雰囲気作りや恋人とは何かを学ぶため、放課後、地元でデートスポットとして有名な公園へ来ていた。
入口で早くも怖じ気づく二人。かれこれ30分も、どうでもいい公園の名称とそれが彫られている岩の話をしていた。しかし、これが何故かつまらなくもなく話が途切れない。さすが親友。
いや、こんな所にいつまでも立ってたって仕方ない。入る!入るぞ!見学に来ただけなんだから!
「気楽に行こうぜ」
なんて言ったものの、身体は強張って力んでいるのがバレバレだった。
公園に入ってしまえば、なんてことのない…と思っていた矢先で、俺たちは他人様の濃厚なキスシーンを目の当たりにした。
一気に血が全身に走った。隣からもカァーッと赤らむ熱が伝わってきた。
い…今、俺…コイツの顔見れない…!!
ダメだ、想像するな!
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俺は親友の女と恋人ごっこを始めることになった。
ソイツはクラスメイトには俺に告白したと伝えたらしい。そこで、俺に何て告白したことになってるのかソイツに聞いてみた。
そんなこと、安易に聞くもんじゃなかった。
「す…スッ……好、き…だから…、付…き合いたい…」
そう言ったソイツは羞恥心で震える身体を拳で制御しきれずに後半は目を瞑って言い切った。
その姿は一瞬、可愛いとか思った。本気の告白に聞こえるくらいだ。本気じゃないんだから惑わされるな!
俺!
俺は親友の女の新たな一面に動揺してしまっていた。
これはだって、普通に照れるって…!
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俺には中学から気の合う親友の女がいる。男女の友情を証明できるようなヤツだ。そいつが教室で10分程度の休み時間の終了間際になって口走った言葉に俺は耳を疑った。
「ねぇ、恋人ごっこしてみない?」
何を思ってのことなのか。そんなことを言われて俺は自惚れたらいいのか?ソイツは全く俺に惚れてるような素振りは見せない。多分俺に惚れてもいない。
恋愛に興味を持ち始めたのか、ただの悪ふざけか知らないけど、そいつが色恋めいた発言をしてきたのは初めてだ。まず、女を出してこないようなヤツだしな。
そんなヤツが、俺を相手にどんな顔を見せるのか単純に興味を持った。今まで互いに異性として意識してきたことなんてなかったから、どうなるかわかんねーけど。
してみたいと思い始めてる自分がいる。
「やってみるか」
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ホワイトデーなのに、先輩忘れてるのかな?朝も、昼もいつも通りに過ぎていった。もちろん、一緒にいるだけでも十分幸せ!でも、こういうイベントも大事にしましょうよ!
「先輩、今日ホワイトデーですね」
もう、自分で言う。
「だな。」
「ホワイトデー下さい」
なんか違う。
「…いいよ。本当はお前ん家で渡そうと思ってたんだけど、はい」
受け取った袋がなんか重い。開けるとそれは粘土細工されたパンダだった。
「これ、作ったんですか?」
「うん」
「アハハ、下手くそですね!下手くそですよ先輩…もう、」
先輩はこんなことする柄じゃない。私にはこの下手くそなパンダが宝。パンダは小さな小箱を抱えている。開けるとハートのネックレスが入っていた。
「着けてやるよ」
先輩はそのまま後ろからギュッと私を抱きしめ、私の涙にそっとキスをした。この人大好きだ
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好きな女に勉強を教えることになって図書館に来た。学校以外で会うとか、二人でどこかに寄るのは初めてだ。
真剣に勉強に悩んでるから、俺も真面目に教えてやった。そしたら大袈裟に褒めたりするから、俺も褒められるのとか慣れてなくて照れてしまった。すぐに顔をそらしたんだ。
ソイツは俺が照れ隠ししてるとこを覗いて来やがった。悔しいくらい可愛い顔をして。
俺はすぐさまソイツの顔を正面から手で押さえて視界を塞いでやった。
「いいから、早く次やりなよ」
なんで、俺が余裕なくなってんだ…
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訳アリでサボり中。俺は今、何かしらいつも問題の渦中にいる女と一緒で、俺はソイツに惚れている。ソイツには無自覚で好きな奴と過保護な親友がいて、俺からしたら二人ともライバルだ。ソイツが親友のことを天使みたいな顔して「好きだ」なんて言うから、俺は女相手に嫉妬した。
「それ、俺にはくんないの?」
「え?」
「笑顔で大好き」
「!?」
ソイツは真っ赤になってテンパった。反応が面白くて、俺は言葉巧みに言わせようと試みた。親友と同じ「好き」で良いから、ソイツの口からその2文字を聴いてみたかったんだ。
そしたら頑張って言ってくれようとする。愛しさと切なさが交錯した。
いつか、親友とは違う「好き」を言わせてやる。と言っても二人の手強いライバル相手じゃ、俺の方が分が悪いんだろうけど。
俺のこと、好きになればいいのに…
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俺は彼女の家のすぐ前の公園に彼女を呼び出した。彼女はTシャツ短パン姿の薄着で家から出てきた。俺は少し目のやり場に困る。
「はい、その格好じゃ冷えるでしょ」
俺は自分の着てきた上着を彼女に貸した。
最近彼女の身の回りで起きている恐怖を少しでも軽くしてやりたいと思って、俺は彼女を呼び出した。恐いはずなのに、彼女は俺の前でも虚勢をはって嘘をつく。
「大丈夫だよ」
俺はそんなに頼りない?
「嘘つくなよ!」
俺は彼女に対して出したことのない声を上げた。当然、彼女は驚いた。
しかしその後、彼女は胸の内を明かしてくれた。そして、何度も何度も「ありがとう」と言った。今度は一生懸命に彼女が気持ちを伝えてくれようとした。
俺はそんな彼女が愛しくて触れたくて…でも彼女はきっと今、俺にそんなことを求めてはいない。押さえきれなくなる前に俺は彼女を帰した。
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俺の知らないところで彼女の身に何かがあって、俺は何も出来なかった。守るって言ったくせに俺は口ばっかりで、全然彼女の力になれなかった。無力な俺の目に映った彼女は泣いていて、そんな彼女が今は強がりな笑顔を見せている。
俺は全く言うつもりなんてなかった。でも、彼女がそんな風に笑うのを、俺はもう見たくないと思ったんだ。そしたら俺の口から出た率直な言葉はもう、告白だった。
「え? あの、それって…」
「うん、告白」
彼女は一気に赤面して走って逃げてしまった。
…早まったかな?
これってどっち?!
嫌われてはいないと思うけど…
俺は頭を押さえてその場に屈み込んだ。
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「なー、」
「んー?」
「もうすぐバレンタインだな」
「あー、うん。あげるあげる」
適当にあしらってるけど、私はこの男にもうかれこれ10年以上片想いしている。
「なー、」
「んー?」
「そろそろお前の本命くれよ」
「あー、うん。あげるあげ…え?」
私は耳を疑った。
「言ったな!今年はお前の本命チョコしか受け取らねーから、俺」
「え?!何、何言ってんの?」
「だから、俺はお前が好きだから、いつまでもお情けの義理チョコもらう気なんてないって言ってんの。分かった?」
「はい…」
え、嘘?!本当に?!
「くれんでしょ? 本命」
「はい!!」
勿論、喜んで!
このままずるずる幼なじみしていくんだと思ってた。
「ねー、」
「んー?」
「好き…私も」
「おー、俺はもっと好きだけどな」
「!?」
あー、幸せだ!
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気になってる女と下校中。ソイツが昼休みから様子が可笑しいと思ったら、俺が告白されてた現場に入れ違いで居たらしい。告白してきた子と顔見知りだったみたいで、向こうにばっか感情移入して…俺としては気に入らない。
「じゃ、俺の気持ちは?俺にも、今、気になってるヤツがいるって知ってた?」
俺はソイツをじっと気づくまで見つめた。
「え、…??」
戸惑う顔に俺は頷いた。
「えっと…気になっているというのは…その…好きとかそういう意味で…?」
「かもね、迷惑?」
俺は逃げ道を作った。ソイツは首を横に振ったけど、ソイツが気になってるのは俺じゃない。俺のダチの方。それも無自覚だ。
俺のこと、気にも留めてなかったっていうその目を向かせたくなる。
「次言う時は曖昧な言い方はしない。もう1回ちゃんと言うから。覚えてて」
せいぜい意識してよ。俺も覚悟決めるからさ
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俺は訳あって気になってる女の送り迎えをすることになった。朝、そいつが家から出てくると、少し目が赤かった。
メガネをしていないと可愛さ増すな。
「…何?」
「ヤ、俺そっちのが好き、顔もっとよく見せて」
「え?」
あ、テレた…可愛いじゃん
俺はそいつがいつもメガネと髪で隠す顔に無意識に手を伸ばしていた。そして、顔を隠す髪を手の甲で持ち上げた。
ふーん、これは女子がひがむの分かるわ。
もう、怯えなくていい。
もっと胸張って歩けるように、見ててやるからさ
お前が望むこと、俺にできるなら…叶えてやりたい。
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彼女は酷く傷ついた姿で俺を通りすぎ、走り去って行った。俺は状況整理出来ないまま、彼女を追いかけた。彼女は後ろを向いて泣いていた。近寄ると、
「来ないで」
「嫌だ」
俺は彼女を抱きしめた。
「離して」
「離さない」
彼女は弱い力で抵抗した。
「ダメ!!」
「いいから!! このまま聞いて」
彼女は何かに怯えて俺から離れようとしている。そんなことさせない。
「周りのことばっか気遣って、自分の気持ち抑えて、…そりゃ、少しは大事なことだけど、自分がどうしたいかを一番にして良いんだよ。本当はどうしたいんだよ」
「…」
「俺には無理してるようにしか見えねぇ。もし、本当に俺のことが嫌だってんなら、もう、近寄らない」
本当のこと言ってよ。何がそうさせてんだよ!
俺はこの腕の中で震えて泣いている彼女を守りたい…
聞かせて。本当の気持ち
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彼女が駐輪場で俺の友達と二人きりでいた。壊れた自転車を直してあげてたみたいだけど、なんかモヤッとした。
彼女は手をケガしていたから俺は保健室に連れてきた。先生はいないようだ。彼女はすぐに手を洗った。
「こっち来て、手、出して」
彼女は俺の前に座ると手を出して俯く。
俺は絆創膏を用意して貼るんだけど
「はは、指、震えすぎ」
「ご、ごめんなさい…!」
「緊張してる? これじゃ貼れないよ」
指が震えないように頑張ってるんだけど、困った顔をして震えちゃってる。
俺は彼女の手に少し圧をかけるように両手で包み込んだ。少しは手の震えがなくなるかと思って。数秒後、
「落ち着いた?」
と、聞いてみたものの、彼女の手から脈が上がっていくのを直に感じた。俺の両手の中に心臓があるみたいだ。完全に逆効果…ごめん
でも、もう少しだけこのままでいい…?
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「先輩、先輩、せんぱーい!」
「声がデカイ。恥ずかしい奴だな」
「あー!そんなこと言ったらチョコあげませんよ?」
「…いらない」
「な、嘘です。せっかく作ったんだから食べて下さい、ね?」
「悪いけど」
「何でですか!彼女からのチョコですよっ」
「甘いの好きじゃないし」
「大丈夫です‼ちゃんと甘さ控えめに愛情たっぷりで作ったんで。はい」
「…」
何で、渋るんですか!良いじゃないですか、受け取るくらい!
「もう、良いです!私が食べちゃいますからね!…、あーおいしい!」
私は、拗ねた態度で箱を開けてチョコを食べた。
「…先輩のバカ」
そう言うと先輩は私にキスをした。
「!」
「…甘い。まぁ、美味いよ。ご馳走さま」
先輩…!
「もっとどーぞ」
「甘い!」
目をつむっておねだりしたら先輩はデコピンした。痛いじゃないですか
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今朝、保健室に運んだ女が気になって、様子を見に行こうと思ったら、メガネにマスクのもっと気になる女になっていた。
俺は後をつけた。ソイツは駐輪場で絡んだ自転車のチェーンを直し出した。
鞄に工具入れてる女、初めて見た…
直すどころか外れてるし。ん…あー、見てらんねぇ!
「貸して」
驚いている。驚くよな、ほぼ初絡みだし。
「…」
「それ」
「…あ」
ものの数秒で直った。
俺は今朝と今のギャップに驚いたけど。
脱メガネしたんじゃないの?なんでマスクまで増えてんの?余計気になるじゃん。
じーーっ
「な、何?」
「それ、取って」
「嫌です」
「…何で」
見たい。俺はメガネに手を伸ばした。
ソイツは両手でメガネを押さえて、怯え出した。
え…?思ってた反応と違うんだけど、何なの。
しかも、俺、アンタを気になりだしてる…!?
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猛ダッシュで後ろから走ってくる足音が俺の前を通りすぎた辺りから、急に失速して、具合が悪そうだなと思った矢先にソイツは倒れた。
確か同じクラスの…、いつも下ばっか向いてるメガネの女。名前もうろ覚えだ。
今日はメガネしてないんだ…へぇ~
初めてちゃんと顔見たけど、気を失ってる姿なんかはちょっと惹き付けられるな、悪くない。
俺はソイツを抱き上げて保健室へ運ぶ。
軽っ。
やけに校内が騒がしいと思ったらイメチェンしたコイツを探してる連中が彷徨いているようだ。
「本当だって!マジで可愛いかった!!」
「そんなに?!何処だよ!」
「探せ、探せ!」
へぇ~、そんな可愛いんだ。今も十分唆るけど、起きた姿も拝んでみたいね。
ソイツはスッと涙をこぼした。
「…?」
はい、到着。
とりあえず、ゆっくり休みな。名前…ちゃんと覚えるわ
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俺は寝坊だけど、彼女は自転車が途中で壊れて遅刻したらしい。反省文に付き合ってもらって遅くなったから送るよって駐輪場まで来たけど、自転車は1台。彼女の家まで40分。話し合いの末、彼女が自転車に乗って俺が走ることに。
俺は長距離走るの得意だし、鍛えてるって言っても彼女は遠慮がちにハンドルを触る。
「ほら、しっかり持て」
俺は彼女の腕を取って身体を引き寄せ、両手でしっかりハンドルを握らせた。
手、小さいな…。あ、良い匂いする…てか、近いな!
自分でその状況を作って戸惑った。不意に、彼女が振り返るから、触れてしまいそうな距離とその真っ赤な表情に俺まで照れて。
「ご、ごめんなさい!」
彼女はすぐに顔をそらしてしまった。
何、今の反応。
それは惹かれるだろ。理性が飛ぶかと思った。
ダメだ、ダメだ。
よし、走って頭を冷やそう…
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たまたま同じ日に遅刻をした彼女と、昼休みに図書室で初めて沢山話をして、少し距離が縮まった気がする。
先生に言われて彼女は俺の遅刻反省文の監視役。放課後、俺は今、彼女の席で前の席のイスを逆向きに座り、反省文を書いている。当然、彼女の視線が至近距離で集中する。
「…なんか、すっげー気になんだけど」
「ご、ごめん。私、出てるね」
彼女が顔を赤らめて席を立ち、離れようとすると、俺は腕をつかんで引き止めた。
「座ってて」
「え、でも…」
「いいから。ガン見だけ止めて」
「ご、ごめん。わかった」
彼女が座り直して、俺も書き始めて、また沈黙の時が流れた。緊張する。多分、彼女も緊張してる。
あ、どこ見てたらいいか困ってる…
《俺のこと見てていいよ》
って言ったらどんな表情するかな?
俺のこと意識したりすんのかな?
俺は益々彼女を意識すんのかな…
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きゅんができる!
本当に解除しますか?