ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 憧れだった高校の写真部に入ってちょうど1年たった。今は屋上で1人、どうにか青春っぽい写真を撮ろうとカメラと格闘していた。
    「パシャ」
    聞き慣れた一眼レフのシャッター音が聞こえた。振り返ると、1番の憧れの岸先輩がカメラを持って立っていた。
    「先輩何撮ったか見せてくださいよ。」
    全然気が付かなかった。
    すると、先輩は顔をポッと赤くしてそっぽを向いた。
    「教えてくださーい」
    耳元で言ってもさらに赤くなるばかり。痺れを切らしてカメラを覗くと、夕日に照らされながら写真を撮る私が写っていた。
    「先輩、これって」
    言おうとすると、先輩が急に頭をぽんぽんしてきた。
    「このことは秘密でお願いします…」
    先輩が照れ隠しのようにずっと頭を撫でてくるからこっちにまで赤いのが移ったじゃん。
    先輩、これ以上ドキドキさせるのやめてくださいよ。

    きゅん

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  3. 朝、他の生徒が登校するまでまだ時間がある。私はこの時間に静かな空間で本を読むのが大好きだ。いつもと違う事がただ一つ。1つ上の幼馴染の江くんがいること。今日は偶然家の前で会ったから、一緒に学校に来た。江くんは私の前の席の椅子を引いて、私の本を眺めている。
    「その本面白い?」
    「面白いよ」
    そんな他愛も無い話をしていたらもう他の生徒が登校してくる時間だ。
    「江先輩」
    滅多に呼ばない呼び方で呼ぶとなんだか少しだけ不機嫌そうな顔になった。
    「もう教室に戻ったらどうですか?他の生徒が来ちゃいますよ?」
    「良いじゃん、別に」
    良くないです。
    「先輩そんなほっぺた膨らましてもだめです。ギャップ狙っても無駄です。諦めて戻ってください」
    「わかったよ。」
    そういうと江くんはいつもの凛とした顔になったと思うと、私の髪をわしゃわしゃって撫でて帰っていった。
    「男どもに狙われんなよ」
    なんて言葉を残して。

    きゅん

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  4. バレンタイン前日、クラスはいつもより少しだけ賑やかだ。話の大半はバレンタインのこと。私、那月は家族と親友にあげる分だけ作る予定だ。本命を作れたら良いんだけど私にはそんな勇気は無い。そうして、私は変化の無い例年どうりのバレンタインを過ごすんだ。そうこう考えている時、教室の前のドアが開いた。顔を出したのは部活の先輩。
    「那月いる?」
    なぜか呼ばれる私。先輩はこんな4階の一年生の教室まで何の用だろうか。注目されながら先輩のところまで行く。
    「なんの用ですか?」
    「明日、バレンタインくれよ」
    「先輩いっぱい貰えるんじゃないですか?私にわざわざ言わなくても」
    そう言うと、先輩はちょっと真剣な顔をして言った。
    「那月がいいんだ。」
    別にいいけど。というか、本命は先輩にしかあげたくない。
    「わかりました。作ってきます。」
    そう言うと、先輩は嬉しそうに帰っていった。
    「本命な」
    という言葉を残して。

    きゅん

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