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  2. 『一年後、必ず迎えに行くから』

     そう言って、私より先にこの学校を旅立った先輩。……私の、大好きな人。

     今日は卒業式。最後のHRが終わった瞬間教室を飛び出し駆け出した。


     そして、その姿を視界に捉えたと同時に世界一安心できる腕の中に飛び込んだ。

    「先輩っ!」

    「茉莉、迎えにきたよ。……ずっと、会いたかった」

     もう離さないというかのように、強く、私のことを抱きしめてくれる。
     
    「私もずっと先輩に会いたかった」

    「こーら、もう“先輩”じゃないだろ?」

     抱きしめていた腕を緩めて、私の頭を優しくなでる。

    「………ぅと」

    「聞こえないなー」

    「……意地悪」

    「ごめんね。でも茉莉のことが大好きだから名前で呼んで欲しいんだ」

     きっと、彼には一生敵わない。

    「…優斗」

     それでも、いい。

    「うん」

     だから、私の精一杯を伝えるね。

    「大好き」

    「……俺も」

    きゅん

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