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  2. ガラッ

    「あれ〜?ここにいたんだ?」

    底冷えするような悪魔の声。
    私はポジティブにできるだけ考えてそろそろと視線を向ける。

    「……日鈴…くん……」

    偽り王子。別名悪魔。

    私は、購買で買っていたパンをササッと片付けて席を立ち、教室を出ようとする。

    「ねぇ、東条。」

    教室を出た瞬間に温かいものに包まれた。
    一瞬停止した脳が抱きしめられているのだと理解する。心臓が早鐘のように鳴り出して
    、カッと熱くなる。

    「俺、出てけって『命令』してないよね?」


    「んっ…」

    耳元にかかる息が擽ったくて身をよじる。

    「逃げちゃダメ」

    おかしい。
    いつもの日鈴君なら、「逃げるとかバカなことしないでくれる?」とでも言いそうなのに…っ

    いつもと違う日鈴君に、異様にうるさい心臓と熱い体。
    私はバッと体を離して、日鈴君から顔を背ける。

    「わ、わかった…から」

    すると、日鈴君は綺麗に微笑んだ。

    きゅん

    3

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  3. 「あっ…」

    授業中に抜け出して来て着いた屋上。
    そこには先客がいた。

    「あ、先輩。もしかして、サボりですか?」

    穏やかな笑みを浮かべるのは後輩の堤くん。
    同じ保健委員で、よく話す唯一の男子友達。

    「えへへ、堤くんも?」

    「はい。なんか、受けたくないなーって」

    そのまま、私は堤くんの隣に座って雑談に花を咲かせた。

    キーンコーンカーンコーン_

    不意にチャイムが鳴る。

    話し込んじゃったっ!

    わたしは急いで立ち上がった。

    「堤くん!行こっ!さすがに2時間連続は、ね?」

    そう言って、屋上の扉まで歩いていった。

    ギュッ__

    不意に、温かい何かに包まれて足が止まる。

    「まだ、言っちゃダメ、です。先輩と一緒にいたい。」

    耳元で囁かれた声で鼓動が一気に早くなって、身体中が熱くなった。

    わ、たし…堤くんに…抱きしめられて、る?

    でも何故か嫌な感じはしなくて、凄く安心した。

    きゅん

    2

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