ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 川を覗き込むと,自分のオッドアイの目が見える。
    こんな目,嫌いだ。
    なのに彼女に出会ってから,この目が好きになってしまった。

    「星空ちゃんのせい…」

    そう呟いて,気持ちよさそうに眠る彼女の髪でくるくると遊んでみる。

    「あー,もう好きだなぁ…」

    呟くと余計に好きになってしまう。

    ずっと見てたんだ。
    君は気付いてないだろうけど…

    君はここに居てはいけない。
    僕と一緒にいてはいけない。
    君には幸せになってほしい。

    だからもうお別れだね。

    「生きて…!!」

    君には本当に生きてほしい。
    どうか,幸せになって。

    僕の分も幸せになって。

    「っっ…!!」

    悲しい。
    寂しい。
    苦しい。
    つらい。

    「幸せに…っっなっ…て!!」

    言えた。

    泣いてても,グシャグシャでも,これだけは言いたかった。

    「さようなら,星空ちゃんっ!」

    春の日差しが,僕の嫌いな瞳をキラキラと輝かせた。

    きゅん

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  3. 小さい頃からずっとずっと好きだった。
    無愛想で,俺様で,でも…優しかった。

    だから彼女が現れた時は嫌だった。
    潤もあの子も両想いなんだってみんなわかっていた。

    私の方がずっと前から好きで,私と潤の方がずっと一緒にいたのに…醜い感情がドロドロと流れ込んできたのを今でも覚えている。

    だから潤の違和感に気付けなかった時大泣きした。
    ずっと一緒にいたのに,なんで気付けなかったの?

    自分が許せなかったと同時に納得した。
    潤が私を選ばなかったのは私は潤をちゃんと見ていなかったからだって。

    好きだった時間が長すぎてちゃんと見ていなかった。潤を決めつけていた。

    そう思うと彼女のことが憎くなくなった。
    だって彼女は潤の支えだから。

    暗闇の中,泣いた。
    潤と,彼女を思って。

    私にできることはないの?
    彼女がまた笑えるようにしたい。

    そんな時きた彼のメールに私は泣き笑いを浮かべたのだった。

    きゅん

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  4. 「うぅ…!!潤く,ん…なんでぇ…」

    屋上で,空を見上げながら泣く彼女を見て,気が動転するかと思った。

    せっかく,笑うようになって,せっかく,幸せだって言っていたのに…

    「くそっ!!」

    屋上につながるドアの向こう側で,俺は立ちすくんでいた。

    抱きしめてやりたい。
    涙を拭ってやりたい。
    安心させてやりたい。

    でも,それは俺の役目じゃない…。

    「くそっくそっくそっ!!
    っっ…!なんでだよ…!!」

    そのことがもどかしくて,無力で,じわりと目が潤うのがわかった。

    あいつがいなくなってから,俺は彼女に何ができるのか,ずっと考えていた。

    でも…考えた末に,一つしか思い浮かばなかった。

    あいつから預かったものを,届けることだ。

    俺はメッセージアプリを開いて,“I❤️”と言うアイコンをタップした。
    送信ボタンを押して,ドアの隙間から澄み渡る空を見上げた。

    ––––幸せになれよ?

    きゅん

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  5. 「こんなとこで何してるんです?」
    「きゃあ!…なんだ青木くんか。」
    「こんなとこで何してるんですか?」
    「…」

    私がここにいる理由は絶対に言えないよ…。

    「先輩だって一応女子ですから。」
    「一応…余計なお世話です〜!」

    私は女子らしくない女子。その証拠にバスケ部のエースであり部長で,例え後輩でも練習に遅れたら容赦しない。

    そして彼もそのバスケ部の後輩の1人。

    遅刻はしないし,真面目に練習しているし,
    人と喋ればモテると思うのに無自覚なところもある。

    そんな彼が好きなのは言うまでもない。

    私がここにいるのは…短冊に願い事を書きにきたから。家だとバレるからわざわざ公園まで来たのに見つかってしまった。

    「別にいいでしょ!」

    好きな人の前くらい可愛くできないのかな…

    彼は唐突に言った。

    「一応って嘘です」

    その意味を理解した私の顔は暗い夜でも真っ赤なの,バレていたと思う…

    きゅん

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  6. 「最悪だ…!」

    授業が始まった途端私は叫んだ。

    「なんで最悪?先生超イケメンじゃん!」

    超イケメンのあの人が立っているから問題なんだよぉ〜!

    今日は特別授業で先生を目指している人が特別に授業をしてくれるって言われてた。
    みんなテンションが高い中私だけは暗かった。

    なぜならその先生が…私の彼氏だから。
    バレたら先生と生徒が付き合っているみたいに勘違いされる!それだけはダメ…!

    「じゃあここ霧野くんに解いてもらおう。」
    「はぁ!俺?普通手をあげた人だろ!」

    霧野くんはリーダー的存在で他の人までそうだと言い始めた。変な雰囲気になっちゃった…

    「確かにそうかもしれませんね。でも今日は皆さんと仲良くなりたいので指名することにします。」

    そう言って爽やかな笑顔を見せながらこっちに歩いてさりげなく私の机に紙を置いて行った。

    『ここで待ってて』

    この後私は彼に弱愛されることになる…

    きゅん

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  7. 「好きです!!」
    「ごめんなさい。」
    「私じゃダメなんですか!!」
    「好きな人がいるからごめんね?」

    これはもうお約束の言葉になっている。
    私の彼氏はものすごくモテる王子だ。

    「好きなの…」
    「しつこい,好きじゃないって言ってんじゃん!」

    でた。腹黒王子様…。
    見た目は王子でとっても可愛らしい性格なのに告白されてしつこいと何故か腹黒になる。

    「でてきていいよ。」

    そう言われて私は茂みの影からでた。

    「相変わらずモテるねぇ〜。」
    「本当,空気読んで欲しいな。
    可愛い陽奈ちゃんを茂みの中に隠れさせるなんてね…。」

    笑ってるけど目が笑ってないよ…私は苦笑いを浮かべた。
    でも可愛いって言ってくれた…そんな小さなことに心臓はドキドキしっぱなしだよ。

    「陽奈,可愛い。もう付き合ってるってバラしちゃわない?」
    「うええ!」

    不意打ち禁止!
    そう言ってるのに,彼の唇は容赦なく飛んできた。

    きゅん

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  8. 私には一つ年下の弟がいる。お父さんの再婚で血の繋がらない家族になった。

    「おはよう。羽斗。」
    「おはよう。莉穂,今日も早いね!」
    「ま,まぁね!」

    私は叶わない恋をしている。羽斗が好き。
    でもいくら血が繋がってなくても姉弟で付き合うのは…いいの。見ているだけで,幸せだから…

    「ねぇねぇ莉穂って今日暇?水族館のチケットが余ってるんだ!行かない?」
    「…行きたい…。」

    姉弟で出かけることだってあるよね?
    ♢午後♢
    「莉穂!こっちこっち!」

    羽斗はいつもは王子様だけど,今日はなんだかはしゃいでて可愛いって思ったり…

    「ここで告白すると必ず成功するってジンクスがあるんだって!」

    ドキンッと心臓が跳ねた。
    告白したら君はどうする?なんて困るに決まってる。
    暗い気持ちになっていると,不意に羽斗の顔が近づいてそっと囁かれた。

    「好きだよ」

    彼は不適に笑って,私のほっぺにキスを落とした。

    きゅん

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  9. まだ肌寒かったあの時,俺は彼女に一番最低な,取り返しのつかないことをした。
    彼女は傷ついて,苦しんだはず。

    だから俺は彼女に,俺の一生をかけてでも幸せにしてみせる。

    隣で気持ちよさそうに寝る彼女に囁いた。

    「俺じゃあお前を幸せにはできない。
    だから,俺じゃない人の隣で世界一幸せになれよ。」

    本当は俺がお前の一番そばにいて,幸せにしたかった。でもそれはかなわないから。

    「じゃあな,桜。」

    そっと呟いて俺は出口へと向かった。
    とその時,か細い弱々しい声が聞こえた。

    「置いてかないで,行かないで…。」
    「っっ…!」

    桜の目には滴が光っている。

    俺には抱きしめることも絶対してはいけない
    でも彼女を安心させられるなら…。

    恐る恐る彼女の髪に自分の指を絡める。

    こんな弱い俺でそばにいられなくてごめん。
    俺はまだ彼女を愛さないでいられる。

    俺はゆっくりと立ち上がって出口へ向かった

    きゅん

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  10. 「ねぇねぇ!真昼って海流君と付き合ってるの?」
    「うぇぇ!!付き合ってなんかないよ!!」
    「なんか怪しいんだよねぇ〜」

    そう言ってニヤニヤする友達。
    本当に付き合ってたらいいのになと思ってしまう。そう,私は彼が好きだ。

    「伊里島!お前帰宅部だろ?これやっておいてくれ。頼んだぞ!」

    いや私が珍しい帰宅部だからってひどくない?私はため息を吐いて作業に取り掛かった。
    ♢♢♢
    作業を黙々と進めているのに全然終わらない
    いつの間にか真っ暗だ。

    「伊里島?」
    「か,海流君!!なんで?」

    ガタンッと勢いよく立ってしまった。そのせいで私の体はぐらりと傾く。

    「伊里島!!」

    海流君が私の体を支えてくれた。
    けどそれと同時に私の唇に何かが落ちてきたこれって…キス?

    「ごめん。」

    慌てて顔を逸らす海流君。
    そんな君が好きすぎて私は言ってしまった。

    「好き…!」

    君の瞳に映る私は輝いていた。

    きゅん

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  11. 「おはよー凛ちゃん」
    「凛ちゃんじゃなくて凛先輩!」

    彼は陽。私の幼なじみで…好きな人。
    陽は私のこと,なんとも思ってない。
    でも,いいの。
    そんな陽といっしょにいられるだけで私は幸せだから。
    ♢放課後♢
    荷物を詰めて,学校をでると陽の話し声が裏庭の方から微かに聞こえた。
    しょうがない,陽を連れてこないと。
    そう思って裏庭に行くと…陽が女の子と話していた。

    「だから,無理だって言ってるだろ。」
    「凛先輩と付き合っているんですか?」
    「別に,付き合ってはないよ。でも,凛ちゃんは大切だから。」
    「ッッッ…!」

    もう,顔から火が出そうだった。
    女の子は泣きながら走っていった。

    「陽。さっき…」

    ううん,やっぱり聞いちゃダメだ。

    「陽,遅い!!晩ご飯抜きにするよ!」
    「えぇ!ちょ,ごめんって凛ちゃん!」

    私が告白できる日が来たら,その時は。
    青空を見上げて,私はそっと願った。

    きゅん

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