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  2. 「ごめん、ゆい。俺の気くばりがたりなかった」

     成瀬君が告げた言葉はまったく意外《いがい》だった。
     何と、頭を下げ、素直《すなお》にあやまってくれたのだ。

    「分かってくれればいいよ。でも相変わらず私の事は、三島《みしま》じゃなく、ゆいと呼ぶんだね」

    「ああ、俺は、ゆいと呼びたい。代わりにお前も俺の事、ゆうまって、呼んでかまわないから」

     はあ?
     ゆうまと呼べ?

     またいきなり、何言ってるの、この人。

    「いやいや、ゆうまとか呼び捨てなんて、ヤバイよ。成瀬君のファンに、ぶっとばされたくないから、やめとく」

    「何だよ、それ」

    「事実《じじつ》じゃん」

    「でもさ、ゆい」

    「|何《なに》?」

    「はっきり言うよ。お前は俺の|特別《とくべつ》だって。一緒にいると気持ちがやすらぐんだ」

    きゅん

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  3. 今日は幼なじみのトオル君とハンバーガ屋さんでお茶をした。

    「ごちそうさま! コーヒー美味しかったよ、ありがとう」

    なんて、帰りがけに可愛い制服を着たアルバイトさんに、
    トオル君は笑顔でお礼を言っていた。

    彼はいつもそう。
    ごはんを食べに行っても、何か買い物をしても
    ちゃんと相手にお礼を言う。

    トオル君が教えてくれた。
    「ありがとう」は魔法の言葉だって。

    大いに納得!
    言った方も、言われた方も、いえいえ! そばで聞いているだけでも、
    ハッピーで温かい気持ちになるのだから。

    一緒に居ると、いつもハッピーにしてくれるのが大好きになったきっかけ。
    トオル君は、私の初恋の相手。

    「リン、ありがとな! 俺、お前からいつも元気を貰ってる」

    「トオル君! こちらこそ! いつも本当にありがとう!」

    ああ、いつもの通り!
    私は嬉しくハッピーになって、大きな声でトオル君にお礼を返したのだった。

    きゅん

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  4. 幼稚園の頃からトオル君には、ず~っと手をつないで貰ってる。
    傍から見れば、付き合ってるって思われてるし、実際良く言われてる。

    でもはっきりとトオル君から告白された事がない私……
    私達の関係って一体何なのだろうか?

    「ねぇ、トオル君」

    「何だよ、リン」

    「今日アリサから、いつも仲良いねって言われたよ」

    「おう! 俺もケンから言われたぞ」

    「そう……なんだ」

    「まあ、俺とリンは腐れ縁って奴だからな」

    腐れ縁?
    離れようとしても離れられない関係を腐れ縁って言うけれど、
    う~ん、正直あんまり好きな言葉じゃない。

    「何だよ、不満そうだな……じゃあ、想い人だ」

    「想い人ぉ!? あはは、きざぁ、トオル君には似合わないよ」

    「ほっとけ! アリサには内緒だぞ。俺もケンには恥ずかしくて言えないや」

    照れて頬を赤らめたトオル君。
    私も嬉しくなって心の中で「大好き!」って、叫んだのだった。

    きゅん

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  5. 幼なじみのトオル君とは久々に逢う。
    私が遠くの街へ引っ越して以来、半年ぶりだ。

    「おう、やっと試験が終わったからな。逢いに来たぞ」

    やがて、ふたりは歩き出す。
    だけど、何かぎこちない。
    少し離れて歩いてる。

    ……昔、幼稚園でお遊戯とかしていた頃は、
    良く手をつないでくれた。

    けれど、最近はごぶたさ。
    ちょっと寂しい。

    ふと前を見れば……
    おじいちゃんとおばあちゃんのカップルが歩いてる。

    とっても仲が良さそうだ。
    ぴたりと寄り添い、笑顔で手をしっかり握り合ってる。
    凄く熱々なのが、可愛く見えちゃう。

    「リン」

    いきなりトオル君が声をかけて来た。
    何と、手を差し出してくれている。

    「俺達もさ、ああなれば……良いよな」

    ああ、トオル君が素敵な事を言ってくれた!

    「うん! いくつになっても、ずっとず~っと、仲良くしよう」

    私は大きくうなずき、勢いよく手を差し出したのだった。

    きゅん

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  6. 幼なじみのトオル君と今、図書室に居る。
    私がすすめた本を読み終わったから、責任取って明日返すのを付き合えって。
    昨日の夜遅く、いきなりメールを送って来た。

    トオル君との付き合いは長い。
    幼稚園の時に出逢ってからの腐れ縁。
    私の都合なんてまったく考えずに、いつもストレートに頼んで来る。

    でもまあ、いいや。
    とりあえず本の感想を聞いてみよう。

    「どう、その小説、面白かったでしょ?」

    「ああ、リンの言う通り面白かったよ」

    「うんうん、私、最高に面白いと思うの」

    「ん~最高か、……でも俺の最高は別にあるな」

    「へぇ、別にあるってどんな本? 教えてよ」

    「いや! 本じゃない」

    「じゃあ、何?」

    「リン! お前だ!」

    「へ? 私?」

    「おう! 初めて会った時から、お前は俺の最高なんだ」

    トオル君はそう言うと、「にかっ」と笑い、
    私の頭を優しく「ぽんぽん」したのだった。

    きゅん

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  7. 同じクラスのトオル君に放課後、屋上に呼び出された。

    ……トオル君とふたりで話すのは久しぶり。
    幼稚園の頃出会い、一緒に遊んだ。
     
    初めて手をつないだ男子がトオル君。
    すっごくドキドキしたのを憶えてる……
    きっとそれが私の初恋……

    「リン、お前俺に隠し事してるだろ?」

    「え?」

    「お前、明日引っ越すんだって?」

    「う、うん……」

    「何で言わないんだよ?」

    「だ、だって……」

     口ごもる私へ、

    「……お前が居るのが、俺の当たり前なんだ」

    「え?」

    「ふと見ればどこかにお前が必ず居る。凄く安心するんだ」

    「…………」

    言葉を返さない私へトール君はスマホを見せた。

    「これ、俺のメール先」

    「…………」

    「連絡……必ずくれよな! 絶対会いに行く!」

    そう言うと、トオル君は走り去ってしまった。
    ひとり残された私は、素敵な初恋の復活に心を満たしていたのだった。

    きゅん

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