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  2. 暖かい午後の授業。
    私は窓際の一番後ろの席で、大好きな先生の大嫌いな数学の授業を受けていた。
    「はいここわかる奴ー」
    …分かんない。
    本当は即座に手を挙げて正解して、先生に褒めて欲しいのにちっとも分かんない。
    そのくせそういうときに限って大体…
    「誰もいない?じゃあ、今日は18日だから18番に解いてもらおうかな♪」
    やっぱり当たってしまった…。
    仕方なしに黒板の前に立って、先生の顔を覗き込んでみる。が、
    「ん?」
    首をかしげるだけ。
    あーあ、先生に笑われちゃうなぁ。
    私は、解いた問題を黒板に書いていった。
    『……違いますよね…?』
    「いや、惜しいかな」
    『…え?』
    笑われるか呆れられるか、どっちだろうと考えていた私は思いがけない言葉に驚いた。
    「ほら、ここをこうしてみ?」
    『…あっ!』
    「解けただろ?頑張ったな」

    ポン。

    先生の大きな手が、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でてくれた。

    きゅん

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  3. 最近気になるあの先輩。
    いつでもどこでも本を読んでいて、放課後になると閉室ギリギリまで図書館にいる。
    今日もすごく真剣な表情で本を選んでいた。
    「あーどれにしよう!迷うなぁ〜」
    時々小さく聴こえてくる独り言。
    しばらく本棚の前でじっと本を吟味していた先輩が不意に背伸びをした。
    「〜っ!」
    どうやらお目当ての本が一番上の棚に置いてあるらしい。
    俺はチャンスだと思って、さり気なさを装いつつその本を上から取って先輩に手渡してみた。
    『この本で合ってますか?』
    ビックリしたような表情でパッと俺を見上げた先輩が、すぐに満面の笑みで
    「合ってる!ありがとう!!」
    と言ってくれた。
    そうしてお目当ての本をゲットした先輩は勢いよく、
    「見つかったよ、遼!」
    と後ろにいた男子生徒に声を掛けた。
    俺に向けた笑顔より、何倍も嬉しそうな表情で。




    その瞬間に初めて、先輩に好きな人がいることを知った。

    きゅん

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