ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 私は安藤彩華。この幼馴染の柊には、「さや」と呼ばれている。

    『今日ね』
    「うん」
    『なんと、この私が』
    「うん」
    『告白されました!!』
    「…は?」

    驚いてる驚いてる。当たり前だよね、私にモテる要素なんてないんだから。

    「…誰にだよ」
    『2組の浅野くん』
    「…あそ」

    聞いといて「あそ」って何よ!なんて思っていたら、

    「…付き合うの?」

    と、柊が聞いてきた。

    『どうしよっかなーって考えてるとこ!』
    「そいつのこと、好きなの?」
    『どうだろ、わかんないや』

    すると柊はいつもより真剣な表情になって、

    「さやは俺とそいつどっちが好き?」

    なんて聞くから、私は真っ赤になって

    『しゅ、柊…だよ?』

    と言うと、柊は

    「んだよそれ、反則すぎんだろ…」

    と私と同じく真っ赤な顔をして、私を抱きしめた。

    きゅん

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  3. 「“あなたを愛しているのです”」

    私が今見ているのは通称「演劇王子」竹下陸先輩。
    先輩はいわゆるイケメンで、今回の劇では王子様の役に抜擢された。

    そしてお姫様役は────私、橘ゆかり。

    台詞合わせなんて恥ずかしくて目も合わせられない。

    「“アリス、結婚してくれ”」
    『“ルイ、もちろんよ”』

    「橘、休憩入ろっか」
    『はい!』

    そして私はペットボトルに残っていた水を飲み干す。

    「それにしてもドキドキするよな」
    『愛してるとかそういう台詞が多いですもんね』
    「それだけじゃないよ」

    え?と私が思っていると、先輩が急に迫ってきた。

    ────「橘のことが好きだから」

    先輩は真っ暗な体育館でも分かるくらい、
    顔を真っ赤にしてそう言った。

    きゅん

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  4. 「…あいちゃん?」

    相田夏紀は後ろから懐かしいあだ名で呼ばれた。
    私のことをそう呼ぶ人は一人しかいない。

    『山野…先生?』
    「やっぱりあいちゃんだ!」
    『先生、何でここに…?』

    先生は去年、ここの高校から離任したはず。
    その先生がどうしてここに────?

    「なんとなく来たくなっちゃって」
    『へぇ…』
    「…あともう一つ理由があるんだよ」
    『え?』

    先生は急に真剣な顔になった。
    先生のそんな表情を見たのは初めてで、少し鳥肌が立った。

    『…?』

    私が不思議そうに首を傾げると、
    先生は私をぎゅっと────抱きしめた。

    ────「あいちゃんに会いに来るためだよ」

    先生、私も会いたかったです。

    きゅん

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  5. 今は私の大好きな時間。
    なんでかって?大好きな青木先生の授業だから。

    『先生〜』
    「宮下、どうした?」
    『ここがわかんない』
    「そこはこれをこっちに…」

    やばい、距離近すぎ。きっと顔真っ赤だ。
    それにしても顔整ってるなあ…。

    「…やした?宮下?」
    『…っはい!』
    「お前俺の話聞いてたか?」
    『あ』
    「お前は今日居残りだ」
    『うわあああ』

    なんて言ってるけど、ちょっぴり嬉しかったりする。

    ────そして放課後。

    『せーんせ!』
    「おう、来たか」
    『早く部活行きたいんだけど〜』
    「今からひとつ質問する」
    『?』

    先生は不敵に笑った。

    「お前、今日俺の顔に見とれてただろ」
    『なっ、なんでそれを…』
    「お前の気持ちに気づいてないとでも?」
    『…!?』

    先生は、いや青木蒼太は男の顔になった。
    そして私の顔に顔をぐんぐん近づけてくる。

    「なんてな」

    先生、反則です。

    きゅん

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  6. 「こんなのもわかんねぇの?」

    只今、同クラの男子、雪村瞬に勉強を教わってます。

    こんなにひん曲がった性格のくせに
    頭だけ無駄にいいから腹が立つ。

    『わ、わかんなくて悪かったわね!』

    ムキになってそう言うと、雪村はクスッと笑った。
    こんな風に笑うんだ、なんて考えた自分が恥ずかしい。

    「赤点逃れたら言うこと聞いてやるよ」
    『ほ、ほんと!?』
    「その代わり赤点だったら俺の言うこと聞けよ?」
    『わ、わかった…』

    ────そして、テスト返しの日。

    『…っ』

    ギリギリ赤点。
    本当に数学苦手なんだよね…

    「…ぷっ、赤点か」
    『…何よ』
    「?」
    『…言うこと聞くんでしょ』
    「んー」
    『早くしてよ』
    「じゃあさ────」

    「俺と付き合えよ」

    この後クラス中の注目が
    私たちに集まったのは言うまでもない。

    きゅん

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