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「七夕の夜に、学校に行ってはいけないよ。七夕様に連れて行かれるからね。」
翠が、七夕の夜に居なくなって、3年。忘れ物を取りに私は、学校に来ていた。
屋上に行くと、神社が見える。今日は、7月7日。七夕祭りの日だ。
ここに居ると、3年前の事を思い出す。七夕の夜、翠は学校で消えた。
そんな事を考えていると、シャンッと背後で音がする。振り向くと、狐の面を被った高校生くらいの男の子が立っていた。恐怖で叫びそうになると、口を塞がれて耳元で彼がささやく。
「静かにして?」
その声は、翠だった。
「翠!なんで?」
「やっと会えた。ごめんな。」翠はそう言いなが、私の頭に手を置くと嬉しそうな顔をして、風と共に消えていった。
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「どうしたんだよ。こんな時間に...」
彼、悠斗は言った。
遅くに呼び出した事にイラだっているのだろう。
「ごめんなさい。どうしても、今日中に言っておきたい事があって。」
私が言うと、悠斗はため息を吐く。
「私、明日にはもう...引っ越してると思うから。」
そう言った時、悠斗は驚いた顔をした。
「お前、なんで言わなかったんだ!」
悠斗は、私の肩を揺らす。
「さよならを言いたくなかったからだよ。好きな人に...」
「由緒...ごめん。俺...」
予想通りの返事だった。
「分かってるよ。奈央が好きなんでしょ?」
「!!」
悠斗の驚いた顔をする。知ってるよ、悠斗の目がいつも奈央を追ってた事なんて...
「悠斗。ありがと...これで、ここに思い残す事もないよ。じゃあね。」
私は、教室を出た。唇を噛み締めて...
さよなら、私の片思い
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「お、杏奈。」
「兄さん。お待たせ!お昼食べた?」
「いや、まだだけど?」
「一緒に食べよう?」
「ん。良いよ。」
私の兄、川霧 悠太。私の好きな人...
絶対に叶う事のない恋心。
「お、美味い。また、上手くなった?」
「エヘヘ。ありがとう。」
そんな兄には、他校に彼女がいる。
それを知った時に、
「あぁ。そっかぁ」
なんて開き直ってた。
「あ、メールだ。」
そう言って携帯を開く兄はどこか嬉しそうで、「あ、彼女か...」と思った。
ニコニコした顔で楽しそうにメールを送る兄は幸せそうで...
私なんかが好きになれない...
さよなら。私の恋心...
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「ハァ。もう10年か...」
先輩が居なくなってから10年経った。
私は、学校の教師となった。
「先輩。約束したじゃん。」
「嘘、つき...」
ポロポロと涙が出る。
「おい!」
「ん?」
「こっちだよ。下だ!」
「え?赤瀬先輩?」
「正解。」
「先輩!」
タッタッタッタ
「先輩!」
ギュッ
「おっと!久しぶりだな...」
「先輩...先輩...赤瀬先輩...」
「泣くなよ。」
「だって...」
「約束。守ったろ?」
「うん。でも、遅いよ。」
「ごめん。ごめんな?」
「会えて、良かった...大好き!」
「俺もだよ。」
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「どうしたんだ?夕紀。こんな所に、お前部活中だろ?俺はもう引退したんだ。」
「すみません。赤瀬先輩に、走りのフォームを見てほしくて...」
「いや、でも...俺は...」
「そんなの知ってます。でも、最後に...」
「お前...分かってんの?俺は卒業するんだよ?これで、留学もする...」
「留学って、なんでですか?」
「怪我だよ...治療するんだ。」
「そんな...私があの時に転ばなかったら、先輩は...」
「お前のせいじゃない。好きな子を助けたんだ。俺は、満足だよ。」
「でも!」
「俺はお前が好きだったんだよ。最後にフォームを見てやるから。走れ!」
「はい!」
〜出国〜
「先輩!絶対に治してください!」
「ああ。ありがとな。頑張るから...」
「先輩...」
「じゃあな...」
先輩は手を振ってこの国を出て行った。
その日から先輩は帰って来なかった
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「慶!」
「ん?なんだよ由紀。」
私は慶と付き合っている。
「ねぇ。今日はあそこのカフェに行こ!」
「あぁ。いいよ。」
そう。この時までは、信じていた。
彼が私の隣にいつも居てくれることを…
彼は、慶は私に何も言わず転校して行った。
10年して、私は君に何があったか知ることになる。
でも、知ってもいいの?
教えて…慶…
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女子目線
もう、死んだ私だけど...
願いが叶うなら、また君に会いたかった。
だから、君を見つけた時、凄く嬉しかった。
でも、名前を言えなくて嘘ついちゃったね。
ごめん。
でも、会えて良かったよ。
バイバイ
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君が記憶喪失になる前に渡した絵はどうなったのだろうと思う。
「潤!約束してた絵が描けたよ!」私は絵を渡す。
「ありがとう。」君は笑ったよね?
ねぇ。覚えてる?
私は覚えてるよ...
潤。君に好きだったって言いたかった。
だから、昔話でもしようか...
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「うーん。わからん。」
今は、授業中。私の大っ嫌いな数学。
「何がわかんないんだよ。彩瀬。」そう声をかけてきたのは、隣に座っている優等生君だった。
「半田君。これ、なんだけど...」私が言うと、
「こんなんサルでも出来る。」ちょっと毒舌の半田君は言った。
「じゃ、教えてよ。サル以下の人に!」
「そう怒るなよ。ここをこうして、こうすれば。」
半田君の言う通りに計算していくと、アッサリ解けてしまった。
「はい。よく出来ました。」半田君はそう言って、私の髪の毛をクシャッと撫でて笑顔を見せた。
私はまんまとこの笑顔にやられてしまった。
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きゅんができる!
本当に解除しますか?