ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 「美咲、やっぱないよ。本当にここに落としたの?」
    「…た、たぶん!」
    「はあ全く…何でそんな大事な物落とすの」
    「うっ…」

    本当に何でだろう。
    私が落としまったのは、初恋の男の子からもらった星のキーホルダー。
    毎日手入れするくらい、大事にしていたのに…。

    「ここにもないのかな…」
    「おい」
    「え?…ひっ!」

    あ、赤川くんがなぜここに!?
    赤川くんは不良に分類される生徒で、制服を着崩し、いつも怖い目をして睨んでくる怖い人。

    「な、な、何でしょう!」

    しまった噛んだ!

    「…ほらよ。あっちの廊下に落ちてた」
    「え…あ、キーホルダー!…探して、くれたの?」
    「ばっ…!たまたま拾っただけだっつの!」
    「ひえっ、でもありがと!」

    赤川くんは耳まで赤くして、行ってしまった。
    …私は、赤川くんのことを勘違いしていたのかもしれない。
    胸の不思議なドキドキを感じながら、キーホルダーを鞄につけた。

    きゅん

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  3. 「…先輩、やっぱりここにいましたか」
    「…あ、菜々ちゃん」
    「先生が呼んでましたよ」
    「えー…」

    いつも校舎裏で寝ている佑先輩。
    とってもカッコよくて頭も良くて、サッカーも上手くて、何でもできる完璧な人。
    私の大好きな人。

    「今は先生より、菜々ちゃんと過ごしたいかな」
    「ーーっ。ふ、ふえ?」

    私…と?
    佑先輩が、私なんかと?

    「ふふ、冗談。テンパっちゃって可愛いね」
    「あ…」

    じょ、冗談か…。
    そりゃそうだよね。
    こんな私なんかを相手にするはずないもんね…。

    「ほら、おいで菜々ちゃん」
    「え…」

    そう言って佑先輩がさしたのは、先輩の膝の上。
    …乗れってこと!?

    「無理です恐れ多いです!」
    「何で?ほら、来て」
    「あう…」

    これは、夢…?

    「…菜々ちゃん泣いてない?」
    「か、感動のあまり…」
    「…本当に可愛いね」

    先輩は私の頭を優しく撫でてきた。
    …好きです、先輩。

    きゅん

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  4. 「…あのさ、何で怒ってんの?」

    「舞のせいだろ!」

    そう言って私を睨んでくる奏多。
    ちなみに顔は真っ赤。

    「仕方ないじゃん。お互いの親が旅行なんだから」

    そう。
    旅行の間、何もできない幼馴染の奏多をお世話をするため同居している。

    「だからって何で舞なんかと…」

    「はいはい。どうせ幸ちゃんの方が良かったんでしょー」

    「その通り!」

    その返事に胸がギュッと痛くなる。
    …本当は、同居だって私がお母さんに頼み込んだこと。
    そうすれば、少しは私のこと…。
    なんて、淡い期待はやめたけどね。

    「なあ舞、お前は嫌じゃねえの?」

    「別にー、いつもと変わらないよ」

    「…ふーん。じゃ、舞は変化が欲しいってこと?」

    「そりゃ…って、わ!?」

    ドサッ

    いきなり押し倒されたかと思えば、目の前には不敵に微笑む奏多の顔。

    「…こーゆーこと?」

    「な、な…!?」

    私、これからどうなるの…?

    きゅん

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  5. …なぜ?
    なんでよりにもよって、上川君と同居なのー!?

    「…三島さん。そんなとこにいると本棚の角に頭ぶつけるよ」

    「ひえ!?ご、ごめん!」

    「ちょ…!」

    ーーゴンッ

    彼の静止の声も虚しく、私は盛大に頭をぶつけた。

    「うう…痛い…」

    「三島さん、大丈夫!?」

    「う、うん何とか……うえ!?」

    ち、近い!
    近いです!!
    上川君は鼻と鼻が触れ合いそうなくらい近くに来た。

    「ちょっと待ってね。傷の確認するから」

    「〜〜っ!」

    上川君の手が頭に!
    なぜか上川君いい匂いするし!
    もっ、もう限界…。

    「うわぁ!?三島さん!?」

    私は顔からブシュー!と湯気を吹き出した。
    結局その後は、何から何まで上川君にお世話になりました…。

    「…あの、上川君は私と同居とか、嫌じゃないの?」

    「ん?全然!三島さんは大切な人だし」

    「!?」

    波乱万丈な同居生活はまだ、始まったばかりです…!

    きゅん

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  6. 「はあ、はあっ…!ごほっ!」

    私、真美は重い喘息持ち。
    だからいつも吸入器を持ち歩いてるんだけど、今日に限って忘れてきちゃった…。

    「ねえ、あの子大丈夫なの?」

    「助けた方がいい…?」

    座り込む私を見て、周りの生徒はザワザワと騒ぐだけだった。
    苦しくて苦しくて、自力で歩くこともできない。

    (お願い、誰か助けて…!)

    フワッ

    心の中で助けを求めたその時、私に何かがかけられた。
    驚いて顔を上げると、1人の男子生徒がいた。
    …かっこいい。

    「辛かったよね。もう大丈夫」

    彼は笑ってそう言うと、私をおんぶして学校の方へ歩き出した。
    私にかけられたのは、彼のブレザーだった。

    「はあっ…あの…げほっ」

    「無理しないで」

    ……すっごく優しい。
    周りの人は見てるだけだったのに、この人は真っ先に助けてくれたんだ。
    そう思うと、胸の奥がキュッと痛くなった。
    こんな人、初めてだ……。

    きゅん

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  7. みんなが来るまでの美術室で、先輩と2人きりの1時間が私の密かな楽しみだ。
    洸先輩は、かっこよくて何でもできる完璧な人。
    私はちらっと洸先輩を盗み見た。

    「なんか遠いなあ…」

    「何が遠いの?」

    「それは洸先輩です…。…!?」

    洸先輩!?
    いつの間にか先輩が近くにいて、私の独り言が先輩の耳に拾われたようだ。

    「なんで俺?結構近くにいるじゃん。ほら」

    そう言って先輩はますます距離を詰めてくる。
    近い近い近い!

    「いやっ、物理的にではなく…」

    「心理的に?」

    「そっ、そうです!」

    まさにそれ!

    「…森さーん。さすがに俺傷つくよー?」

    「えっ!?」

    私、先輩を傷つけてしまった…?

    「はあ…せっかく俺がその心の距離を縮めようと頑張ってたのに、森さんはそれを遠いって」

    「ーーっ!」

    先輩は、心の距離を縮めようとしてくれていたんだ。
    ……今度は、私から距離を縮めていこう。

    きゅん

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  8. 今日も私は、"かわいい"を追い求める。

    「日向きゅんっ!」

    ガハッ

    「うお!?ちょ、離れろ空姉っ」

    「照れてる顔もかわいーっ!」

    私の1こ下の幼なじみ、日向くんは今日もかわいいです♡

    「よ、出たな夫婦!」

    すると、日向くんの親友の智くんがからかってきた。

    「夫婦じゃねえし!てかもう休み時間の度に1年の教室まで来て抱きつくのやめろ!」

    「やだよ!これが私の生きがい…!」

    「うざいわ!」

    そしてべりっと剥がされた。
    うう…日向くんは今日も冷たいです。

    「空さんいつもかわいそ〜」

    「智くん…」

    いい子、こんな私を慰めてくれるとか…。

    「じゃ、今日は日向じゃなくてオレと帰りません?」

    「え?」

    すると、日向くんから真っ黒いオーラが出てきた。

    「どういうつもり、智…?」

    「じょ、冗談だから!」

    なんか、いつもの日向くんとは違うような…。
    気のせいでしょうか?

    きゅん

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  9. 「雪くん、今日も来たよ」

    雪くんが亡くなって、1年が経つ。
    名前の通り雪みたいに儚げな雰囲気を持つ男の子だった。
    そして、今でも私の好きな人。
    いつものようにイスに座ってピアノを弾き始める。
    雪くんに教わって、私が唯一弾ける曲、雪くんが一番好きな曲。
    私は今でも雪くんが好き、大好きなんだよ。
    涙が一粒だけこぼれた。

    「ねえ、それなんて曲!?」

    私は驚いて固まった。
    目の前に、無邪気に笑う明るい笑顔があった。

    「ごめん、わからない。題名がないの、この曲」
    「そうなの?俺この曲好きだな」

    彼はそう言うと懐からバイオリンを取り出して弾き始めた。
    ピアノとはまた違う、透明で力強い音色。
    私は驚いて頰を紅潮させた。

    「すごいね、バイオリンが弾けるなんて!」
    「ありがとう。俺、太陽!転校なんだ。よろしく!」

    雪くんとの思い出の音楽室で出会ったのは、太陽みたいに笑う男の子だった。

    きゅん

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  10. 「雪くん…。また、今日も来たよ」

    雪くんが亡くなって、もう1年が経つ。

    名前の通り、雪みたいに儚げな雰囲気を持つ男の子だった。
    そして、今でも私の好きな人。

    いつものように私はイスに座り、ピアノを弾き始める。
    私が雪くんに教わって、唯一弾ける曲、雪くんが一番好きな曲。

    私は今でも雪くんが好き、大好きだよ。
    涙が一粒だけこぼれた。

    「…ねえ、それなんて曲!?」

    私は驚いて固まった。
    目の前に、無邪気に笑う明るい笑顔があった。

    「…わからない。題名がないの、この曲」

    「そうなの?俺もそれ弾いてみたい!」

    彼はそう言うと、懐からバイオリンを取り出し弾き始める。
    意外、バイオリン弾けるんだ…。
    ピアノとはまた違う、透明で力強い音。
    すごい…。
    私は頰を紅潮させた。

    「俺、太陽!転校生なんだ。よろしく!」

    雪くんとの思い出の音楽室で出会ったのは、太陽みたいな男の子だった。

    きゅん

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