ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

野いちご学園メニュー

ようこそゲストさん

  1. 16件ヒットしました

  2. 授業中、クールで有名なうちの学校の王子様が私の隣で爆睡中でした。
    え、えぇぇぇー。
    まつ毛長っ……じゃなくて。起こしてあげないと!

    幸い、あたしとユウは一番後ろの席だ。
    が、頑張ればみんなにバレないと思うっ!

    みんなにバレたら、『王子さまの気を引こうとした身の程知らず』っていうレッテルを貼られちゃうから……。

    消しゴムを軽く投げてみる。
    当たったけど起きない。

    うー。そろそろと近づいて、ほっぺをツンツンした。

    「ん……」

    あ、目を覚ましたっ!
    あたしがほっとしていると、すばやく頬にキスされた。

    え……え……は!?

    「起こしてくれてサンキュ」

    耳元で囁かれ、あたしは顔が赤くなるのがわかった。
    あたしがこんなに動揺してるのに、ユウはつんとクールで。

    うぅーずるいよっ!

    。.:*:・'°☆

    「っ」

    必死にクールぶってあっちを向く。
    頬にツンツンされた感触が残っていた。

    きゅん

    4

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  3. 朝、ふと窓から身を乗り出すと、例によって女子に囲まれたユウがいた。
    あいつ、女子に囲まれてるっていうのに、表情の変化があんまりない。

    基本的にクールなんだよね。あたしたちはひとつ屋根の下で暮らしてるから、あんまり気づかないけど。

    そんなことを思っていると、目があった。
    口パクで、何か伝えてくる。ええっと?

    今日の夜ご飯、唐揚げ?

    やったあ!嬉しい。唐揚げみたいに庶民的なご飯であることは金持ち一家には珍しいことだ。

    あたしは、「やったね!」っていう意味をこめてユウにウィンクしてみせた。
    その途端、ぼっ!って、ユウの顔が赤くなっちゃって。

    え……どうしよう。
    どうして赤くなったんだろ。クールなはずなのに。

    きゅん

    11

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  4. 生徒会室。
    「あっちぃ」
    うだるような暑さの中、壊れたエアコンのリモコンをいじりながら、生徒会長が文句を言った。
    「誰か、コンビニ行ってアイス買ってこい」
    はぁ。
    わたしは、レジ袋を会長の目の前に置く。
    「そう言うと思って、買ってきましたよ」
    「おぉ、気が利くな」

    まぁね。
    会長のことばかり見てるからね。

    「あ、一個買い忘れました」

    生徒会メンバーは十人。アイスは九個。

    「わたしいいです。みなさんでどうぞ」

    わたし的には結構頑張れたはずだけど、やっぱりどこかでミスってしまった。

    「白菊、俺と半分こするか?」

    副会長の誘いに、わたしは揺れる。正直、暑い。食べたいし……。

    「じゃあ、お言葉に甘えて……」
    「白菊あーん」

    会長の言葉に咄嗟に口を開けると口内に冷たいものが広がった。

    「!?」

    わたしが混乱していると、会長がニヤリと笑う。

    「お前は、俺だけ見とけばいーんだよ」

    きゅん

    2

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  5. 「琴音、音痴過ぎー!」

    幼馴染みの奏がニヤニヤと笑っている。その奏は、嫌になるほどピアノを弾く姿がさまになっていた。

    「悪かったわね!」

    練習で足を引っ張ってしまっているのはわかっている。

    「鈴岡さん、俺でよかったらあ音とりしよっか?」

    ーーなんて優しいの、結城くん!
    奏と同じくらいピアノが上手だったのよね。

    「どっかの誰かさんよりずっと優しいわね!」

    わたしが仕返しとばかりに言ってやると、奏がつかつかと歩いてきた。

    「じゃあ、俺が音とりしてやるよ」

    奏は、わたしが反対する間もなくそう言うと、結城くんの耳元で何かを囁いた。
    瞬間、結城くんが真っ青になる。

    「じゃあ、そーゆーことで」

    「ちょ、わたし結城くんに教えてもらうからっ」

    精一杯の反抗を試みたわたしに、奏は笑う。
    いつもより余裕のない笑みだ。

    「お前を他の男と二人きりなんてさせられっかよ。俺のだ」

    きゅん

    7

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  6. 「すきです!先輩!」

    いいぞ、頑張れヒナ!
    …ここは校舎裏。の、友達の告白現場。

    「…実は、俺もヒナちゃんのことが」

    きゃーっきゃーっ!

    「なにやってんだ、バカ」

    あっ、静かに、レン!

    「まさか、まぁた人の告白現場勝手に覗いてるんじゃぁ…」

    う。正解ですっ。
    レンとは幼稚園からの腐れ縁。わたしのこの趣味も知ってるわけで……。

    「あ、隠れろっ」

    ふえ?
    校舎裏から出ていこうとする新カップル。
    ぎゃ、バレるっ!
    そのとき、レンにぐいっと引き寄せられ、壁に押し付けられた。
    その上にわたしを隠すようにレンが重なる。

    近い。
    心臓の音が聞こえそうだ。

    「…行ったか」

    レンの声に、たまらずわたしは座りこむ。

    「…大丈夫か?」

    「ドキドキ、しすぎて…」

    「…可愛すぎ」

    へっ?

    「あーもう。お前が悪いんだからな」

    キスが降ってきた。

    「れ、レンっ?」
    「すきだよ」

    きゅん

    8

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  7. 「ミカちゃーん」

    「…優、学校なのよ?あまりベタベタしないで」

    幼馴染みの優は甘えん坊で、高校生になってから卒業どころかひどくなった気がする。
    いい加減、わたしも限界だった。
    優のせいで、彼氏どころかまともに男子と話せていない。

    わたしは、その日、いつもは優と帰る帰り道を一人で歩いていた。
    優を置いて帰ったのだ。

    「え、須藤さんじゃん」
    「相変わらず美少女!」
    「あいついないし、ラッキー!」

    え?
    なぜか三人の男子達に囲まれた。
    慣れてないせいか、オドオドしてしまう。

    「ね、これから遊ばない?」

    …!これは、もしかして友達ができるイベントなのでは?
    わたしが頷こうとしたとき。

    「ミカちゃん」

    …優。

    「この子、俺んだから」

    ギロッと三人を睨む目は、ものすごく怖い。

    「行こ。ミカちゃん」

    さっと手をひかれた。
    ごつごつした、男の子の手だった。

    きゅん

    6

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  8. 「キャーッ!」

    夕方、帰ろうとしたときに叫んだ女の子達の声に、わたしはそちらを向く。
    嫌なものが目に入った。
    校門の前に立つ男の人。

    「あの人、カッコよくない?」
    「モデルか俳優かも!」
    「話しかけてみる?」

    待って、そいつ、わたしのお義兄ちゃん。
    女の子達が話しかける前に、わたしはお義兄ちゃんに話しかける。

    「どうしてこんなところに!」
    「勿論、紫帆を迎えに来たんだ」

    ……ふぐぅ。

    「え、涼風さんよね」
    「なんで話してるの?彼氏とか?」
    「うそうそ、釣り合ってないじゃん」

    そこの女の子達ー。
    聞こえてますよー。
    まぁ、いいんだけどさ。わたしが地味なのは事実だし。
    と、思っていたとき。

    お義兄ちゃんが女の子達を睨んだ。

    「おい」

    「言っとくけどうちの紫帆のほうが可愛いから」

    きゅん

    6

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  9. ポロロン、ポロロン……。
    ピアノの音だ。音楽室から聞こえる。
    不思議と胸の中に染み込んでくるような音に、私は思わず音楽室をのぞいた。

    「!」

    そこにいたのは、学校1の不良と名高い相澤くんだった。
    逃げよう、と思ったとき、運悪くもバチッと目があってしまった。

    「清水、だよな。俺がこんなことしてたって言ったら、どういうことになるかわかってんだろうな……?」

    ひゃいっ。

    「あ……」

    ポロリ、と頬を涙がつたった。
    ぎょっとしたように相澤くんが目を見開く。

    「悪い……怖がらせすぎたか……?」

    おろおろしている相澤くんは、意外なことに女子の涙に弱いらしい。
    でも……そういうんじゃなくて。

    「すごく、上手で……感動して」

    止まらない涙に私が困っていると、相澤くんは私の髪をくしゃっとした。

    「うっせーよ、バカ」

    ほえ、と上を見る。
    相澤くんの顔が赤い。

    「見んな」

    きゅん

    5

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  10. 「先生!」

    わたしの声に、先生が振り向く。

    「どうしたんだ、佐藤」

    「愛してるってどういうことですか?」

    「……ぶっ……げほげほ」

    動揺してるねー。

    「えっと……恋以上のキモチ、かな?」

    「わかりました。ありがとうございます」

    「それを聞いてどうするつもりなんですか?」

    えっとね。

    「先生、愛しています!結婚してください!」

    先生は口をパクパクさせている。

    「……えと、俺達つきあっていたか?生徒と先生はよくないぞ」

    つきあってません。

    「でも、わたしのキモチは恋以上なんです!」

    恋以上だから、愛だよね。
    戸惑った表情の先生を見てわたしは笑う。
    きっと、これで先生の心をキャッチできたよねっ。

    「佐藤」

    ふえ?
    チュッ。
    おでこにキスをされて、わたしは赤くなる。

    「卒業したら口にしてやる」

    ……っ。
    動揺させたと思ったのに、先生立ち直りはやすぎるよっ。

    きゅん

    8

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  11. 普通、学校の屋上はしっかりと鍵がかかっている。
    それを知ったときの絶望といったらなかった。漫画みたいに、屋上で昼ごはんに憧れていたのだから。

    「よいしょっと」

    だが、それで諦めるほどあたしは利口じゃない。
    持ち前の運と身体能力の高さでを命を危険にさらしながらも、屋上にたどり着いたのだ。

    「やったー!って、お弁当忘れた!」

    阿呆かあたし!
    落ち込むあたしに、声がかかった。

    「茜、弁当忘れたの?」

    その声は……空。あたしの幼馴染み。入学してソッコーでモテてたけど。

    「空もいたんだ。珍しいね、空ってあんまり命を危険にさらしたりしないかと思ってた」

    「……あんなことしないよ、僕は。ピッキング得意だから」

    ……その特技、怖いよっ!

    「それより茜、ほら。あーん」

    ほえ?
    言われるがままに口を開けると、唐揚げが放りこまれた。

    「あふ、あふ」

    「間接キスだよ」

    ……はい!?

    きゅん

    8

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  12. カサリ。
    横から、メモが飛んできた。
    隣を見ると、クラスメイトの源くんがわたしに『読んでみろ』とジェスチャーしていた。
    わたしは、そのメモに目をおとす。
    綺麗な文字で、そこには2文字のコトバが書かれている。
    一気に顔が赤くなった。
    じゅ、授業中なのにっ……!

    「ん?熱があるのか、村谷。顔が赤いぞ」

    先生がわたしの異変に気づいてしまう。
    どうしよ……。

    「せんせー、オレが保健室連れていきます」

    がたっと源くんが立ち上がった。
    そういえば、源くんは保険委員なんだった。

    「おぅ、頼むぞ、源」

    先生とクラスメイトに見送られ、わたしと源くんは廊下に出る。

    「ど、どうして授業中に告白したのよっ」

    小声で非難する。
    嬉しいけど……素直になれない。
    授業中じゃないほうがロマンチックじゃない。

    「しょうがないだろ。好きって気づいて、はやく告白したくてたまらなかったんだから」

    …ずるい。

    きゅん

    8

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  13. 「やば、忘れ物したっ」

     わたしは、急いで教室に向かう。
     まだ、今ならあいてるかもしれない。

     全力疾走したせいで、息が苦しかったけど、まだあいていた。
     ほっとして、中に入る。

    「ろーかを走っちゃ行けませーん」

     その声に、わたしはビクッとした。

    「……天馬くん」

     学校1の不良くん。
     一番最後まで残ってるんだね。

    「真面目な朝野が珍しい」

    「忘れ物、しちゃったから」

     ふうん、と言って天馬くんはぴらりとわたしの宿題のプリントを出す。

    「これ?」

     ニヤニヤしてる。嫌な予感……。

    「ほら、とってみろよ」

     精一杯ジャンプしてみたけど、届かない。
     次のジャンプは、届いた、と思ったけど、バランスを崩して天馬くんにぶつかって、押し倒す形になる。

     床ドンしちゃってるよ、わたし!

     謝ろうとして、わたしはビックリして固まる。
     天馬くんは、耳まで赤かった。

    きゅん

    12

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  14. カウンターに座って、わたしはそっと霧丘くんを見つめる。
     いつも、図書室のすみで眠っている霧丘くんを見るのが密かな楽しみだったりしちゃうのだ。

     話したことはないけど……ね。

    「ん……」

    「霧丘くん、目を開けて」

     聞こえないように、そっと呟く。
     心臓がバクバクと音をならしている。

     ぱちり。

     わ。本当に目を覚ましちゃったよっ。
     聞かれてないよね?

     わたしはドキドキしながら目があわないように下をむいた。

     ぽん。

     え?
     男の子にしては華奢だけど、でも男の子の手。
     それが、わたしの頭に乗っている。

     どうしたらいいかわからなくてわたしは硬直。
     さっきから心臓がやばい。

    「起こしてくれてありがと」

     そう言って、霧丘くんは図書室を去っていった。
     ふぇ……。

     頭にまだ感触がある。

     ……霧丘くん。
     わたし、頭洗えなくなっちゃったよ。

    きゅん

    5

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  15. 「いーちむらくんっ!」

    わたしは、得意気にラッピングされた箱を取り出す。

    「今日はバレンタインデーだから、チョコレート持ってきたんだ!」

    ざわつく教室。
    みんなの視線が集まったことに気づいたのか、市村くんは耳まで顔を赤くする。

    わたしのチョコレート、喜んでくれるといいな。

    「こ、ここで?」

    うん。

    「開けてみて?」

    市村くんは、そっと箱を開ける。

    そのハート形のチョコレートを見て、目を丸くする。

    「これって……」

    「うん。市村くんは、友達じゃないから。一生懸命かいたの」

    ハートのチョコレートにかかれた『親友』の文字。

    「……ねぇ、西園寺さん」

    「うん?」

    「来年も、ちょうだいね?」

    いいけど。
    もとより、そのつもりだもの。

    「今度は、この文字が『親友』じゃなくなるよう、頑張るからね……?」

    市村くんは、そう言って微笑む。

    「本気になってもいい?」

    きゅん

    2

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  16. 今日は伝えたいことがあって、市村くんに来てもらった。

    「市村くん、わたし、市村くんのこと、ずっと友達だと思ってたの」

    そう。
    でも、違ったんだね。

    「……やっと気づいてくれたんだ。十年近く待ったかいがあったかな……」

    十年近く?
    なんのことだろう。

    「わたしたちの関係を友達で終わらせたくないの」

    勇気をふりしぼる。
    カラカラに乾いたのど。

    わたしは、鳴りやまない心臓を押さえて市村くんを見つめた。

    「親友になってください!」

    ……。
    沈黙。
    あれ、わたし、間違えたかな?

    「はー。しょうがないな、もう」

    市村くんはふう、とため息をつく。

    「もうちょっとだけ、待っててあげる。キミが恋を理解できるようになるまで……でも、もう我慢できなくなってきてるから、急いでね?」

    そういうと、市村くんはわたしをひきよせて、頬にキスした。

    「え?」

    「ほんと、限界……急いでね?」

    きゅん

    5

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

  17. 「せーんぱいっ♪」

    どうして、ここにいるんだ。

    「学園のアイドルが、どうして図書館に……」

    みんなに優しい、明るくて人気者の後輩。
    男の子なのにわたしよりも可愛い。

    「図書館は、せんぱいだけのものじゃないですよっ」

    「ここの図書館、狭いし……いつもわたしだけだもん」

    「それと……返事、聞かせてください」

    そう。
    どういうわけか、地味で可愛くないわたしに、この子は告白をしてきたのだ。

    「……これ、借りてくる」

    こういうことはよくわからなくて、逃げた。

    ぎゅっ。

    背中が温かい。
    抱き締められたんだと気づくのに、数秒かかった。

    「ちょ、誰か来るかもしれないしっ」

    「誰もいないって言ったの、先輩でしょ。返事聞くまで離しません」

    可愛いと思ってたけど、思いの外ゴツゴツした体に包まれて、わたしは鳴りやまない自分の心臓の音が彼に伝わってしまうのではとひやひやした。

    きゅん

    3

    あん独楽さんをフォロー

    通報する

▲