ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

野いちご学園メニュー

ようこそゲストさん

  1. 22件ヒットしました

  2. 「真冬、私ね、死ぬんだって。半年後。」

    お昼休みの屋上。幼なじみにそう切り出した。
    「え、なにその冗談。笑えないんですけど。てか、お前は強いのとバカなのがとりえだろ。紗香らしくない」
    返ってきたのはそんな返答。まあ誰だって信じないだろう。

    「嘘じゃないんだなぁ~。私は病気に、殺されちゃう。せっかく、強くなったのも、いみなかった。」
    最後にポロリとこぼれてしまった弱音。ああ、本当にらしくない。君に見てもらうために強くなった、とか。


    「...ばーか。お前ってほんとばーか。」
    「へ?」
    沈んでいっていた思考が、真冬の声で引き上げられる。
    「お前は殺されたりしねぇだろ。それとも何?俺の好きなやつって、そんなに弱かったの?」
    最後のあきらかな挑発。でも私には、どんな応援よりも私を励ましてくれる魔法のように聞こえた。

    「弱いわけないでしょ?なにせ、私は真冬を好きなやつなんだから。」

    きゅん

    2

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  3. 「今日はゴメン、いきなり。」
    二人だけの屋上に、私の声だけが響く。

    「私、君のことが好きだったの。」
    人生初の告白。それは、叶わない恋への決着のため。

    「あ、気にしないでね!これは私の自己満足のため。自分勝手に、君のこと、困らせちゃってるだけ。」
    辺りは薄暗く表情が隠れる。好都合だ。私には、君の顔を見ることすら今は苦しい。

    「君のそばには、素敵な幼なじみの子がいるもんね。応援してる。頑張ってね。」
    思ってもいない言葉がどんどん口をつく。応援なんて、できるわけないのに。

    「それだけ。めんどくさいよね!迷惑だったよね!ごめんなさい。忘れちゃって!」
    言い切って出入口へ向かう。せめて最後は笑えてたはず。終わり、だけは。


    「言い逃げで、終われるなんて思った?」
    次の瞬間、背後に壁、目の前には君がいた。君は、
    「俺も、お前のこと好きなんだけど。」
    私のことを見て、そう言って笑った。

    きゅん

    4

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  4. 「ゆーたー、チョコはー?」
    超絶甘党な幼なじみの葉月は、バレンタインにチョコをくれる訳でもないのに毎年ホワイトデーにチョコをせびってくる。

    毎年繰り返させる同じようなやり取りに、口からため息が漏れる。
    「お前、渡してもいないのにお返しせびるって…」
    「いいでしょ!はいチョコ。」
    構わず手を伸ばしてくる。俺は仕方なくカバンからチョコを取り出してその手に置く。

    「やったー!」
    えへへ、と声が盛れるほど笑っている葉月。
    「そんなに嬉しいもんなの?」
    義理チョコなのに。思ってもいないことを言ってみる。毎回本命のつもりで渡しているなんて、言えるわけがない。

    「当たり前でしょ。好きな人の……」

    小さくて聞こえなかった最後の方の言葉。
    (嘘だろ…?)

    好きな人のチョコだから、なんて。

    きゅん

    6

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  5. 『逃がさないから』
    「はぁ...」
    またため息。幼なじみの士輝に言われた言葉がこだまする。

    ようやく日直日誌を書き終わると、あたりはもう暗い。帰ろうと席を立った瞬間、
    「神崎さん?」
    声をかけられる。振り返ると、同級生の桐田君だった。
    「どうしたの?こんな時間に」
    私の問いかけに桐田君は意を決したように口を開いた。
    「好きなんだ。付き合ってください!」
    いきなりの告白。断る、という選択肢が真っ先に浮かぶ。
    (でも...)
    OKすれば士輝のことで悩むことはない。桐田君を利用するようで悪いが、嫌いなわけではないから...そう意思を固めて返事をする。

    「ゴメンね。コイツは俺のだから」
    その瞬間だった。背中に熱と、声を感じたのは。
    「士輝!?」
    「というわけで、もう行ってくれるかな?」
    教室から出ていく桐田君。どうして、と聞こうと開いた口を、キスで塞がれる。

    「言ったでしょ。逃がさないから」

    きゅん

    6

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  6. あの出来事から士輝は、私に好きを催促することはなくなった。その理由がちょっとだけ、ほんのちょっと気になって、私は尋ねてみた。
    「最近言わないんだね。好きって言ってって。」
    言われたくないとかじゃないよね…。そんな私の内心を見透かしたのか、
    「言って欲しいのは今もだけど、愛されてるって分かってるから、ね?」
    そんなことを言ってくる。
    (ほんと、すぐ調子乗るんだから…)
    そう思いながらも、自分でもわかるくらい頬が緩んでいることを自覚する。
    (言ってあげる。しょうがないから…)
    「…ティ・アーモ」

    「え、なに?」
    ぼそっと言った私の声を聞き返す。
    「なーんでーもなーい。」

    恥ずかしくて言えない。この言葉だけ覚えたのだ。


    『ティ・アーモ』
    イタリア語で、あなたを愛しています。

    ーーーーーーーーーーーーーーーー
    言わせたいくらいに君が好き。
    後日談でしたー。…本編読んでくださいね?

    きゅん

    3

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  7. 「いた。祐奈」
    屋上に座っていたら突然声をかけられた。声の主は、幼馴染の光輝。
    「あ、ポッキーだ。くれよ。」
    「えー。」
    私の手にあるお菓子を目ざとく見つける。私は手に持った袋を見るが中身はない。あとはこれ一本だけ。
    「そーだねー、じゃあポッキーゲームでもする?」
    ふざけ半分でした提案。それを、
    「よし、やるか。」
    のまれるとは思っていなかった。

    (なんで!?ていうかこれって、カップル同士がやるやつでしょ!?)
    一瞬よぎった光輝なら、なんて。ありえない!私だけなんて、虚しすぎ…。
    「あげる。それでいいんでしょ?」
    解決策が見つからず、渋々差し出す。
    「まあ、それでもいいんだけど、さ、」
    その手を引かれ、顔と顔の距離が近づく。

    「俺が欲しかったのは、

    こっち。」
    唇が触れ合う。

    しばらくして、縮んでいた距離が離れる。
    「好きな人のキス、いただきました。」
    光輝はそう言って笑った。

    きゅん

    5

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  8. 「黒宮くーん!このチョコ、頑張って作ったんだ!もらって、くれる?」
    「私のチョコも、食べて!」
    「私も!」
    私が恋してしまった黒宮くんは、ものすごくモテる。根暗な私に立ち入る隙などない。

    (とか言って持ってきちゃってる私って…。もう放課後。渡せない。そうだよ。)
    言い聞かせても、思いは消えない。思わずため息を吐く。
    「何してんの?」
    「く、黒宮くん…」
    そんなとき、声をかけられた。周りには誰もいない。
    (チャンスじゃ…義理だって言えば…)
    「これ、チョコ。義理だけど、あげます。」
    「なんで敬語?ってか、マジ?」
    ぽかんと私の手の袋を見つめる。その意味がわからずぎこちなく頷くと、袋が受け取られた。
    「ありがと。」
    そう言って立ち去っていく。
    …嬉しいって聞こえたのも、頰が赤かったように見えたのも気のせいだろう。

    ハッピーエンドじゃない。だけど、ビターエンドはまだ来ていない。

    きゅん

    9

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  9. 登校中にある公園。そこで見てしまった。アイツが、智樹が告白されているのを。
    「ありがとう。俺は…」
    続く言葉を聞きたくなくて、私は急いでその場を離れた。あの言葉の流れだと。間違えなく…

    (今年も、渡せない…)
    高校に入って同じクラスになってから、毎年作ってきたチョコレート。ついに3年になっても渡せないまま。

    「あれ、まだ残ってんの?」
    入口から声が聞こえた。
    「もう下校時刻過ぎてんのに…早く帰れよ。」
    変わらず声をかけてくる。そりゃそうだ。向こうは見られたなんて思ってもないだろう。
    「智樹。今日、見ちゃった。」

    「智樹が、告白されてるとこ。」

    「良かったね。彼女できて。それだけ。」
    言い切って、智樹の横を抜ける。一つだけ混ぜた嘘から逃げるように。それなのに、進む足が止まってしまった。

    後ろから、抱きしめられたから。
    「勘違いしてるよ。断った。だって

    俺が好きなのはお前だから。」

    きゅん

    9

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  10. 「はぁ、辛いなぁ」
    手に持ったチョコを見つめ、私はため息をつく。今日はバレンタイン。なのに、チョコを渡せないままもう放課後になってしまった。
    (片想いから何回目のバレタインだろ…)
    幼なじみの宏樹に恋したのはいつからだっただろうか。

    (もう、諦めようかな…)
    疲れた。自分の意気地の無さにも、叶うかわからない恋にも。

    席をたち、終わっていなかった帰りの支度をする。
    「バイバイ。私の宏樹への気持ち。」
    声に出すと少しだけスッキリした。そのままドアに向かう。

    「なんだよ、それ。」
    ドアの入口に、宏樹が立っていた。

    「なあ、どういうこと?」
    「や、それは…」
    近づいてくる宏樹。



    「俺はまだ諦めてないんだけど?お前のこと」


    「お前は、逃げんの?」

    問いかけられる。
    (ずるいよ…)
    そんなこと言われて、諦められるわけがないじゃないか。


    「好きです。宏樹。」


    「ん、俺も。」

    きゅん

    5

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  11. 君はいつも帰るのが遅い。だから今日は、人がいなくなるまで待って、君に、悠月君にチョコを渡そう。そう思ってたのに…

    「好きです。私と付き合ってください。」
    告白し、差し出されるチョコ。私がしようと思ってたこと。なのに告白してるのは私じゃない。
    (無理、だ…)
    告白しているのは学年で1番可愛いと言われている早川さん。割り込んでいっても、私に勝ち目はない。
    私はなるべく足音を立てないように、その場から逃げた。

    (私が、もっと可愛かったら…)
    あの場に入っても、悠月君は私を選んでくれただろうか。そう思うと涙が出てきた。その時だ。
    「見つけた。星野。」
    急に聞こえた声。そちらに振り返った瞬間、私の脇にあった壁に誰かが手を付く。
    「逃げんな。せっかく人が待ってたってのに」
    今のって…でも…
    「私、全然可愛くない。早川さんの方が…」
    「早川はカンケーねーよ。俺は…


    星野がいい。」

    きゅん

    6

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  12. 「はぁ。来ない…かな…」
    既に冷え切ってしまった手を温めようと息をかける

    私の通う学校はお菓子類の持ち込みが禁止。バレンタインのチョコ渡しは必然的に校外でやることになってしまう。渡す相手が先生なら尚更。

    「今日こそ、先生に告白しようと思ったのに…。」
    手に持ったチョコを見つめ、私はため息をつく。
    (もう帰ろうかな…)
    乗ってきた自転車のハンドルに手をかけ、家に帰ろうと…

    「おーい。澤田、か?」
    「先生!?」

    した瞬間、先生がでてきた。
    「どうしたんだ?こんな所で。」
    「えっと…それは…」
    緊張で上手く喋れない。私は奥歯を食いしばりチョコを差し出す。
    「ずっと好きでした!私と…付き合ってください!

    先生は私とチョコを交互に見つめ、
    「流石に、教師と生徒の恋愛ってのは、俺はダメだと思う。」
    そう答えた。やっぱり…そう思った瞬間、頭に手が乗る。


    「だから、早く卒業してくれよ。」

    きゅん

    1

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  13. 今日はバレンタインデー!
    いつもより少しだけ早く学校に来て、大好きな彼にチョコを渡そう!そう思ってたのに…

    「それ、誰に渡すの?」
    なんでこんな朝早くからきてるの!?これじゃあ計画が…
    「こっこれはその…!」
    「俺に?」
    私の目の前にある机をちらっと見て言う。
    「ちっ違うの!これは私の好きな人に…」
    「ふーん。」
    突然近づいてきた彼。なんとか誤魔化せたか…と気が抜けていたから反応が遅れてしまう。そんな私の手から彼はするりとチョコを取る。


    「俺以外の男にチョコあげんの、禁止。」
    拗ねたようにそっぽを向いて言ってくる。
    もしかして嫉妬?そんなの嬉しすぎる…!

    このチョコは、私の好きな人、君のためのもの…⸝⸝⸝♡

    きゅん

    7

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  14. 「どうしよっかな、これ。」
    ポーンとラッピング袋を宙に投げる。中身はタルトで、多少手荒くしても壊れる心配はない。
    (壊れたとしても、余り物だし。)
    調子に乗って余分に作りすぎてしまったようだ。チョコがひと袋、余ってしまった。
    帰って食べよう。そう思いながらポーンポーンと投げていた袋。

    「チョコいただき!」
    横からその袋を取られた。
    「珖!」
    「投げてるってことはいらないんだろ?俺が貰うわ。」
    幼なじみの珖は、笑いながらこちらに袋を振ってくる。
    「確かにいらないけど…お前にあげるとも言ってない。」
    「まあまあ、そうケチケチすんなって。それじゃ。」
    そう言って走って行ってしまう。

    (まあ…あげたかったのは山々なんだけど…)
    そんなこと、死んでも言えない。


    「はぁぁ。」
    ガキっぽいことを。だが、欲しかったのだからしょうがない。
    (テメェの好きなやつのチョコだから、な。)

    きゅん

    1

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  15. 今日は2月14日、バレンタインデー。家を出る前に念入りに髪の毛をチェック。制服を整えて…準備OK!

    今日こそ…先輩に告白するんだ!


    そのつもりだったのに…

    「私と、付き合って欲しいの。」
    「うん。よろしく。」
    先輩が告白されているのを、見てしまった。しかも相手は、とっても可愛くて人気の先輩。断る理由はないだろう。


    私は、手に持ったチョコを見つめる。もう、渡せないチョコレート。だんだんと視界がぼやけてくる。



    …この世界は、チョコみたいに甘くはないみたいだ。

    きゅん

    2

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  16. 「ごめん!待った?」
    「いや、今来たとこ。」
    嘘だ。航平がずっと前から来ていたことは、その赤くなった顔を見てわかる。
    「じゃあ、行くか。」
    自然に繋がれた手にひかれ、私達は駅のホームに向かった。


    「うわぁぁ、すっごい綺麗…。」
    辺り一面に広がる薔薇。それも、赤一色ではなく白や黄色、オレンジ、ピンク、青まである。
    「な、俺たちにピッタリの場所だろ。」
    「うん!凄いなぁ。」
    あの日プロポーズされて、籍を入れてからもう3週間。ドタバタでデートをする暇もなかったから、久しぶりのデートだ。


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    空白は薔薇で埋めて デート編かけたらいいなぁと思い描きました。もしかしたら続編でup出来るかも…?

    きゅん

    2

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  17. 「好きです!私と、付き合ってください!」
    そう言って手渡したチョコレート。バレンタインは奇跡を起こしてくれるはず…!

    「…ごめん」
    そんな願いは打ち破られた。


    (やっぱり、私なんかじゃ…)


    「いえ、こちらこそすいません。失礼します。」
    泣きそうになる顔を隠して、屋上の出口へ向かう。





    「待って!そうじゃなくて!」
    つぎの瞬間、壁に押し付けられて、目の前には先輩の顔。
    「俺から告白すれば良かったのに…そういう意味のごめん!俺も、好きだ。」

    既で堪えていた涙がポロリと溢れる。

    「ゴメンな。泣かせちゃって…。これからは、沢山笑わせてあげるから。」
    そう言って涙をすくってくれる先輩。その唇が次第に近づいてきて…。



    バレンタインは、女の子に奇跡をくれる、特別な日。

    きゅん

    9

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  18. 「すっ、好きです!付き合ってください!」
    告白された。突然。後輩の子に。

    「あ〜、ごめん…。私、付き合ってる人がいるんだ。」
    そう。後輩の佑月君と。


    「そうっすか…。」



    「じゃあ、そのチョコだけでも…貰っていいっすか?」

    そう言って私の手を見つめる。
    (だけどこれは…)
    佑月君にあげるためのもの。でも、それで諦められるなら…

    そう思って渡そうとした…手を掴まれた。

    「ごめんな。このチョコも、この先輩も」
    「佑月君!?」

    後ろからギュッと抱きしめられる。いきなりすぎる行動に私は慌ててしまう。

    「俺のものなんだ。」




    …ほんとに君には、ドキドキさせられっぱなしだよ。⸝⸝⸝♡

    きゅん

    23

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  19. 「はい、義理チョコ。」
    幼なじみの海斗にそう言ってチョコを渡すのはもう毎年のこと。でも、いつからか本命チョコになっていたのは私の中だけ。
    チョコを渡せるだけいい方。そう思ってたのに…

    「わり、俺今年から本命しか受け取らないことにしたんだ。」

    突然言われた内容。
    (なに、それ…)
    好きな人に誤解されたくないってこと?そう言えば最近海斗、また誰かに告白されたって…。じゃあ、その人と…

    「そっか、ごめんね。海斗の好きな人に誤解されちゃ困るもんね。」

    そう言って並んで歩いていたところから少し前に出る。泣きそうな顔を見られたくなかった。早歩きで歩いていると…




    後ろから抱き寄せられた。

    「え!?海斗!?」

    「お前ってまじで鈍感だよなぁ…。ぜんっぜん気づかれないとは…」




    「俺はずっと前から、お前だけにしかチョコ貰ってないのにな」



    「俺が好きなのはお前だけだってのに。」

    きゅん

    12

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  20. 「そろそろ帰らない?」
    声をかけられて、時計を見る。
    「やば!もうこんな時間に…」
    今日残った目的の一つのレポートは終わった。だけどもう一つが…私はバックに手を伸ばす。詩に渡すために作ってきたチョコレート。今日一緒に残ってもらったのもそのため、だったのに…

    (やっぱりダメかぁ)
    告白なんて、できっこない。もう、諦めよう。

    (最後に渡すだけ…義理って言えば、大丈夫だよな…)
    「詩、はい。義理チョコ。」
    自然体を装って手渡す。
    (どんな反応するかな?いきなりキモ、とか言われるかも)
    「わ、マジ!ありがとな!」
    予想と違う反応に驚きながらも、喜んでもらえたことに安堵する。

    「義理でも貰えると思ってなかったから、さ。」
    小さな呟きをかき消すように私の髪をクシャっとする。


    (ああ、やだな。そんなこと言われたら…)
    脈ありだって、期待しちゃうじゃん。

    この恋はまだ、進行中。

    きゅん

    7

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

  21. 放課後の図書室は、全くと言っていいほど人がこない。いるのは、図書委員である私だけ。もうひとりいるはずの図書委員、
    私の好きな人もこない。

    「つまんないなぁ。」
    思わず呟いた瞬間、ドアが開いた。
    「おいおい、仕事しろよ。」
    ニヤリと笑いながらカウンターに近づいてくる。
    「仕事サボってるのはそっちでしょ。こんなのが図書委員とか、信じらんない。」
    私の好きな人なのも、信じらんない。

    アイツは放課後に、他に誰もいない図書室で二人きりでも、私の事なんて気にも止めてないんだろう。
    改めてそう考えてしまうと、一刻も早くここから逃げたくなった。
    「サボってたんだから後よろしく。」
    そう言ってカウンターを出る。
    「……俺だけなんだよな。」
    ポツリと漏らされてつぶ屋に
    「なにが?」
    見上げた先にあったあいつの顔は、少し赤かった。

    「オレがお前のこと、好きだってこと。」


    両思いまで、あと1秒。

    きゅん

    1

    落月ちろるさんをフォロー

    通報する

▲