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  2. 私の毎日の楽しみは、放課後。

    「ゆーきむーらせーんせ!」

    「…ん?」

    幸村先生は睨み合っていたパソコンに蹴りをつけこちらを振り返った。

    先生は真面目で努力家で、律儀。

    そこがかっこよくて、すごく好きなんです。

    「なんだ、海(うみ)か」

    「数学、教えてください!」

    「数学教師じゃない俺によく懲りずに聞きに来るな…」

    「いいじゃないですかー。それでここがわからなくて……」

    私がわからなかった問題に指を向けると、先生は「おい」と口にした。

    「な、んですか?」

    「お前…また怪我かよ。見して」

    先生は私の手に優しく触れる。

    わぁっ………///

    触れられたところが熱を帯びてくのがわかる。

    「…他の先生に見られたら誤解されちゃいますよ?」

    先生は「じゃあ…」と言いながら手を離した。

    「卒業したらいくらでも触れてやるよ」

    先生……。

    少しだけ、期待してもいいですか?

    きゅん

    6

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  3. 今は昼休み。

    「あずさー!」

    幼なじみの晃大(こうた)にかなりの大きな声で呼ばれた。

    晃大は女子から人気。だから少しだけ、幼なじみなのに遠慮してしまう部分がある。

    「これ、サンキュ」

    今朝貸したばかりの参考書を手に持って笑顔でこちらに差し出した。

    私は晃大の笑顔が、何よりも好き。

    「もういいの?明日でいいって言ったのに〜」

    「え?言ってたっけ?(笑)」

    「言ったよ〜(笑)はい、まだ持ってていいよ」

    「まじ?サンキュ、あずさ」

    晃大は「あ」と一声発し、なにか小さな紙を手に持った。

    「はい、これ」

    「……ん?なに?これ」

    「ラブレター」

    えっ………?

    ラブレター………?

    「じゃ、予鈴なるから」

    「え、ちょ、晃大?!」

    よく分からないことを言った本人は、これありがとなーといいながら戻って行った。

    紙を開くと………。

    『HR終わったら待ってて。一緒に帰る』

    きゅん

    8

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  4. 「はぁ…」


    私、関梨紗子(せきりさこ)は力のない溜息を漏らした。

    一ヶ月前。
    付き合っていた元幼なじみの晃大と別れてから、自分を見失っている。

    あの頃の私はどうかしてた。

    本当のことを言わずに「幼なじみに戻りたい」って嘘を吐き、勝手に離れていった。

    迷惑かけたくなかった、ただそれだけで。


    「………りさ」

    「こ………晃大?」


    なんで、ここにいるの……?
    そうだ、謝ろう。あの時のこと。


    「……信じなくてもいいから、私の話聞いて?」

    「ん」

    「あの時、別れよって言ってごめん…ね。ずっと後悔してたの…馬鹿なことしたって。本当は___」

    「それ以上言うな、わかってるから」


    晃大は静かに私の頭を腕の中に収めた。


    「…部活、辛かったんだろ。迷惑は掛けてもらわないと不安になる」


    晃大の腕に力が入ったのがわかった。


    「やり直そ」


    私は腕の中で大きく頷いた。

    きゅん

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  5. 「おい」


    頭の上から冷めたアイツの声が降ってきた。

    アイツ、とは幼なじみの湧羽(ゆうや)のこと。


    「なによ。別に泣いてなんかないから」
    「また部活のやつだろ」


    え…………?
    湧羽…知ってるの………?

    部活の嫌がらせのこと、相談してなかったのに。


    「………なんで」
    「何でだろうな。俺には見えちゃってるんだよな、それ」


    と言いながら、湧羽は私の隣に立つ。


    「りさのこと目で追ってたら、ついでにそれも見えるだけ」


    目で追ってるって…………。


    「俺の事も頼れよ。ずっとりさのこと見てきたんだから」


    見てきたって…………。

    今日の湧羽…甘い?


    「………頼っていいの?」
    「今更そんなこと聞くのかよ。何年幼なじみやってると思ってんの」
    「そう………だよね。ごめん」


    湧羽は私の頭に手を置いて、


    「ま、俺はりさのこと女として見てたから偉そうなこと言えねぇわ」

    きゅん

    7

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  6. 「えっ、?!ゆうや?!」

    私、樫村梨紗子(かしむらりさこ)の目の前に立っていたのは、幼なじみの相沢湧羽(あいさわゆうや)。

    「な、なななんで私の家の前にいるの?!」

    「なんでって。一緒に学校に行くため」

    「いや、でも………」

    ゆうやは、小学生の頃も、中学生の頃もずっと冷たくて、クールで、一緒に学校なんて行ったこともなかった。

    なのに、どうして?

    「何。嫌なの?ならいいけど」

    ゆうやはそう言って一人で歩いていこうとする。

    「待って!違うの。そうじゃなくて……ただ、なんで、いきなり一緒に学校行こって言ったのかな…って」

    ゆうやは何も言わず私に近づき、私の頭の上に手を置いた。

    「お前一人じゃ心配だから」

    「そっ…か。そうだよね」

    やっぱり、私が子供なのがいけないんだ。


    「嘘。りさと一緒に行きたいだけ」


    ゆうやは赤面した私の手を取り歩き出した。

    きゅん

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  7. 私は、先生に片思いをしている。

    「幸村先生っ!」
    「はーい…ってお前かよ」
    「私で悪かったですね」
    「で、用は何」
    「卒業文集。読んで欲しいんです、先生に」
    「卒業文集、ね。…もう読んだって言ったら?」
    「読ん…だの?!」
    「これ幸村先生へのものだと思いますよって、教えてくれたんだよ」
    「まじ、か」
    「海」
    「は、はい!」
    「ありがと。…それに。卒業文集に書いてあった、嫌がらせに気づいてくれた、私を救ってくれた、ってやつ」
    「恥ずかしいからそのまま読まないで…」
    「はいはい。で、それ。俺はもちろん教師だから、誰であろうと、嫌がらせされてることに気づいたら解決してあげようとする」
    「知ってますそれは」
    「でも、俺がこんなに早く、お前が受けてる嫌がらせに気づいたのは、やられてる奴が海だったからだからな」
    「………え?」
    「俺は、ずっとお前を見てた」

    きゅん

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