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  1. 26件ヒットしました

  2. 『‥ごめん』

    別れは突然やってくる


    優しくて誠実だった先輩はもういない
    大学生と高校生‥
    距離ができるのも時間の問題だった


    流れることさえなくなったこの涙を胸に
    思い出が詰まる屋上に1人佇んでいる



    「もう泣かないですか?」


    不意に掛けられた声に我にかえった

    隣でフェンスに寄りかかった彼は
    何も言わずに微笑んだ


    「この場所好きだった‥‥」


    ただ真っ直ぐ前だけを見つめて
    そう呟く


    憧れていた先輩に告白して


    大好きだった先輩とキスをした


    この屋上が大好きだった


    「過去形っすか?」


    「え?」


    「俺はこの場所好きっすよ」


    「‥‥」


    「ずっと見てました
    笑った顔も困った顔も泣いた顔も
    まだ過去形にするの早いと思うんですけどね」

    「‥」

    「笑った顔、好きですよ」

    優しい顔でそう微笑む彼の顔が見れなくて
    ただ新しく吹く風が少し心地良かった

    きゅん

    9

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  3. 『ゆきー!ここに居たの?』


    今でも聴こえてきそうな裕太の声


    どんなに想っても
    もう君に逢う事は出来ない


    『ちょっとベターだけどさ‥』


    はにかんだ笑顔で渡された
    雪の結晶のピアス


    あの日‥


    あの時‥


    幾度となく後悔しても
    もう君は戻らない


    冷たくなった裕太の頰にキスをし
    天国へ見送ったあの日から


    ただ思い出されるのは
    笑顔で手を振る君の姿‥


    「‥なんで
    なんで居なくなったのよ!!
    バカなの?!会いたいのに‥
    1人にしないでよ‥」


    裕太とはしゃいだこの屋上で
    1人ただただ涙を流す事しかできない


    さっきまで肌寒かった風に
    ふわっと体が包まれた


    『ゆき、大好きだよ』


    耳元で聴こえるはずのない声が
    聴こえたような気がした



    「バカ裕太‥私も大好きだよ‥」


    丸く大きな月が
    結晶のピアスをより輝かせていた

    きゅん

    4

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  4. あの日


    ずっと繋いでいたその手を
    自ら離した


    幼馴染でも
    教師と生徒と言う立場



    トクベツになんて出来るはずがない



    満面の笑みで
    綺麗な箱を受け取る君の隣には
    もう俺はいない



    『これでよかったんだ』



    そう自分に言い聞かせ横を通り過ぎたはずなのに



    俺はまたその手を掴み
    走り出していた



    「どうしたの?」



    聞こえないフリをして
    校舎裏へ行けば



    人気のない場所で
    顔を寄せキスをしたー・・



    「‥もう遅いよ」


    困ったような顔で
    目に涙を浮かべる君は
    囁くような声でそう言った


    壁に寄りかかり君の背中を見送る



    「‥なにやってんだよ」



    1人取り残された俺は



    ポケットの中にある小さな箱のように
    行き場を失った


    後悔してももう遅い‥


    髪をクシャッとかきあげ
    無機質な空を眺めていた

    きゅん

    12

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  5. ほら


    また·····


    お返しで上げた
    ウケ狙いの5円チョコ


    たかが5円のチョコに
    なんて顔してんだよ


    『本物はこっちだよ』って
    渡しづらくなったじゃん


    だから·····


    そんな顔


    「俺の前だけにしろよ」

    きゅん

    3

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  6. 自分で自分の不器用さを
    こんなにも恨んだ日はない

    雑誌で見た女子が好きなスイーツ
    "可愛いカップケーキ"

    頭の中では分かっていても
    焼いたカップケーキは固く
    生クリームでさえなぜだかボロボロしている

    可愛いどころか
    ただ生クリームが乗っているだけの
    見た目が悪い変な食べ物


    意を決して隠した箱を出せば
    不思議そうに箱を開ける彼女

    「わぁ!私カップケーキ大好き!」

    そう言って口いっぱいに頬張る彼女

    「これ龍ちゃんがつくったの?!
    すっごく美味しい!!ひと口食べる?」

    差し出された食べかけのカップケーキ
    それを横目に彼女の口元についている生クリームを舌ですくいとる

    「·····甘い」

    彼女は小さな声で
    『ありがとう』と言う


    初めて作るスイーツは
    甘い甘い恋の味がした

    きゅん

    8

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  7. 好きだよって

    その言葉を何度も何度も飲み込んだ


    幼なじみという一線を越えてしまえば
    咲が誰かの所に行ってしまうような気がしていた




    最後のHRを終えれば
    いつもの体育館で咲の笑顔を探す


    「せんぱーい!!」

    聴こえる声も
    駆け寄ってくる姿も咲じゃない

    誰かに取られてしまう前に
    制服についている第二ボタンを引きちぎり
    ポケットにしまった


    ほかのボタンなんか全部くれてやる


    だから早く咲に会いたい


    体育館の入口に立つ咲を見つければ


    群がる生徒の隙間をぬって彼女の元に行く


    「制服·····凄いことになってるね」

    笑って答える彼女は
    いつもと同じ笑顔で迎えてくれた


    その笑顔をずっと·····


    「帰ろっか」


    ゆっくりと校門を抜ければ
    いつもと同じ道


    この桜並木道で君に


    永遠の愛を誓おう

    きゅん

    4

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  8. 「明日で卒業だね」


    「あぁ」


    いつも一緒だった


    貴方のことは誰よりも
    知っている


    「明日泣く?」


    「泣くわけない」


    絶対に涙なんか見せない


    「3年間楽しかったね」


    「あっという間だった」


    ダルそうにしてても
    いつも全力でやり遂げる


    「私と離れるの寂しい?」


    「全然」


    少し長い前髪をかきあげて
    そう答える貴方


    何でも知ってるって言ったでしょう?


    髪をかきあげるその癖


    嘘をつく時の貴方の癖


    だから精一杯の笑顔で答える


    「素直じゃないね〜」


    「なんだそれ」


    貴方と出会い分かり合えた3年間を
    私は忘れない


    離れ離れの2人の道でも


    きっとこの空と太陽は


    いつでも私達を繋いでいてくれるから

    きゅん

    8

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  9. 式典が終われば
    慌てて校舎の外に出る


    学校に乗り付けられた
    見慣れた車に近づくと優斗の姿はない



    車にもたれかかって彼を待つ



    「卒業おめでとう」



    声のする方に振り向けば
    優斗が立っていた



    彼の手には4本の真っ赤なバラ



    「本当は一緒に卒業したかったんだけど·····」


    そう言って渡された花束を受け取れば
    溢れる涙は抑えられない



    「優斗!大好き!!」



    優しく頭を撫でる彼の胸に
    飛び込んだ



    4本のバラ


    それは優斗からのメッセージ





    『死ぬまで気持ちは変わりません』

    きゅん

    11

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  10. いつもどんな時も



    振り向けばそこには貴方がいて



    いつものように笑い会う



    今日で最後の高校生活



    最後の制服





    「若菜ー」



    名前を呼ばれ振り向けば



    弧を描くように投げられた
    ゴールドのボタン



    それをしっかり掴めば



    その先に見えるいつもの笑顔



    明日からは別の道を歩んでいくけれど



    そこにはきっと
    明るい未来が広がっている



    2人出逢った季節に
    肩を寄せ合って流した涙は



    とても大事なものになるから

    きゅん

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  11. 「お前、ひまりっていうの?ちっこいな!」






    そう言って抱きかかえられた
    大きな大きな手は
    今も鮮明に覚えている






    そう言った陸斗の笑顔は






    私だけの宝物







    ____




    「ひまりー!遅れるよ!」




    「ちょっと待って!!」




    ふわふわとしたドレスに身を包み
    階段をかけ下りる





    そう·····




    今日は結婚式





    きっと最高の笑顔で迎えてくれるだろう
    貴方の笑顔を見れば
    泣いてしまうかもしれないけれど





    その笑顔に応えれるように
    私は最高の笑顔で
    貴方の元へ1歩ずつ歩いていこう




    太陽に向かって咲く



    小さな



    小さな




    向日葵のように

    きゅん

    8

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  12. クジで決まった実行委員
    選ばれたもう1人は

    窓際の席のあの子

    彼女は今日も無表情で窓の外を眺めている

    担任が居る体育教官室に呼ばれた時
    彼女が少し微笑んだ
    その訳を知りたくて
    足早に向かう彼女の後を気づかれないように追った

    『·····学校じゃダメだって言ったろ?』

    少し怒ったような担任の声が中からきこえる

    近づく足音に身を隠せば
    教官室から出てきた彼女は俯いている

    それはどこか悲しそうで声を掛けることは出来ない

    しばらくして教室に戻ると
    窓際のいつもの席で彼女は眠っていた

    前の席に座ると
    綺麗な黒髪は風になびく
    彼女の柔らかい髪を撫でると
    彼女は少し口角を上げた

    「せんせ·····」

    俺は慌ててヘッドホンを付ける
    音楽のならないヘッドホンから
    聴こえるのは高鳴る心臓の音·····

    答えも分からないまま
    目を覚ました彼女に悟られないように
    俺は静かに目を瞑った

    きゅん

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  13. 「今年も先生のために作ったんだよ」



    誰もいなくなった学校で
    まるで天使のような顔で君は笑う




    「いらない‥」



    「‥え?」



    「もういいだろ?別れよう」




    「なんで‥?
    もう好きじゃないの?」




    「もう遊び飽きたんだよ」





    冷たい目をして言う俺に
    君の顔は涙で歪む




    顔を伏せながら去っていく君の背中を見つめる




    お願いだから振り返らないで‥





    決心が鈍らないうちに
    俺は彼女の未来を案じる




    「これで‥良かったんだよな‥‥」




    暗い教室の中
    明るく光る携帯‥





    「いつまでも‥愛してる」






    最高の笑顔の2人が情けない俺の顔を照らしているようだった

    きゅん

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  14. 「咲帰ろう!」

    部活を終えいつものように私の所に走ってくる奏太

    いつも通りの並木道を歩く

    「ねぇ·····咲?」

    「何?」

    「忘れ物とかない?」

    「ない」

    分かっていて奏太の言葉をスルーする·····
    そう今日はバレンタインデー
    しっかりカバンの中に用意しているにも関わらず
    素直になれない私は渡せないまま家に着く

    「ねぇ咲·····」

    「あ、忘れてた!」

    「だよね!!」

    「明日英語小テストじゃん」

    「だーよーね·····」

    なんだか面白い
    ガックリと肩を落とし背中を向ける奏太


    「奏太ー!」

    私はカバンから出したそれを少し離れた奏太に向かって弧を描くように投げた

    振り向いた奏太が見事にキャッチしたのを確認して玄関から家に入る

    「また明日ね」

    超えられない幼なじみという関係をまた明日·····

    私の恋はチョコレートみたいに甘くは行かないみたいだ

    きゅん

    7

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  15. それは寒さが強くなってきた
    ホワイトクリスマス

    いつもの様にコタツにミカン
    そして借りてきたDVD

    私達はロマンチックなイルミネーションなんて
    全く興味がなかった

    「優斗~寒いよ~」

    「コタツ入ってるじゃん」

    「それでも寒い」

    優斗のお腹に冷え切った手を当てる

    「冷たッ!!」

    そう言って優斗は私の手を触る
    その瞬間
    私の指に冷たい何かを感じた

    慌てて指を見ると

    右手の薬指には
    小さいけれどしっかり光るダイヤが付いている

    「え·····?」

    「俺はなんも言わないからな!!」

    口下手で照れ屋な優斗の顔がだんだん赤く染まっていくのが見える

    「優斗·····」

    「恥ずかしいからなんも言うな」

    「一つだけ言わせて」

    「·····何?」

    「普通プロポーズの時って左手の薬指だけどね」

    無言で指輪をつけ直す優斗

    共に白髪が増えるまで
    ずっと一緒に居ようね…

    きゅん

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  16. 「だっさ!」

    卒業式の事前練習で低血糖を起こしてしまい
    保健室に連れてこられた


    「生徒にダサいなんて言わないでください」

    先生と生徒の立場で好きになるなんて漫画の世界だけだと思っていた

    「とりあえず帰って寝ろ」

    今日家に帰ればもう先生と会うのは卒業式の日だけ·····


    下校のために用意されたカバンの中から
    1つの包み紙を出す


    「先生」

    「なに?」

    「今日でもう最後だから」

    私は手作りのチョコレートを渡す

    「あのな·····生徒からこんなの貰えないの」

    そう言いながら包み紙を開け先生はチョコレートを1口頬張る

    「食べてるじゃ·····」

    私の口は先生の唇によって塞がれる

    そして甘い甘いチョコレートが口の中に入ってきた

    「ダメだけど·····これは応急処置な」

    火照る顔を隠す

    「あと2週間我慢しろ」

    背中を見せた先生の耳は真っ赤に染まっていた

    きゅん

    14

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  17. 『俺甘いの苦手だから』

    やんわりと断ったはずのバレンタイン

    「今年も胸焼けしそうね…」

    俺の机を見て苦笑いをする幼なじみの佳奈
    毎年並ぶのはビターなチョコの山

    確かに甘いのは苦手だとは言ったけど…
    女の子の発想の転換が凄すぎて言葉が出ない

    「モテる男は辛いね、お返し大変そう」

    「他人事だと思って……」

    俺は沢山のチョコレートよりも
    ただ1人のそれだけが欲しい

    「そろそろ行かなきゃ!」

    「おう」

    カバンと綺麗な紙袋を持つ佳奈が立ち上がり背を向ける

    「あ、忘れてた」

    振り返り紙袋とは違う袋を俺に渡す

    「胸焼けついでに餞別!」

    ビニールに包まれたチョコレート
    それを手で掴み1口食べる

    俺の好きな甘いチョコレート…

    他の誰かの元へ去っていく彼女の背中
    指の先で溶けていくそれをもう1口食べる

    「ハハハッ…これ甘すぎ」

    俺の特別な1口を君は知らない

    きゅん

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  18. 「ねぇ!春奈見て見て!!」

    満面の笑みで6つに割れた腹筋を見せてくる
    幼なじみの幸太郎
    半年前とは見違えるほどになっていた

    「何キロ痩せたの?」

    「体重的には15キロかな?
    でも体脂肪率は1桁!!」

    「サイボーグかよ」

    半年間頑張っていたのは私が1番よく知っている

    小さい頃からぽっちゃり体型で
    何をしてもドン臭くて
    歌も下手だし
    服もダサい

    ……だけど
    人一倍優しくて
    絶対に人の悪口なんて言わない

    好きな子が出来て
    毎日努力していたのも全部見てきた

    「頑張ったね!」

    「これも愛の力かな??」

    私の大好きな八重歯を見せて笑う幸太郎の目に映っているのは私じゃない

    「決めた……俺、告白する」

    幸太郎の言葉に疼く胸の鼓動を悟られないように
    笑顔で彼を後押しする
    通り過ぎる彼の背中を見つめ
    もう届くはずのない気持ちが溢れ出した


    「…幸太郎……ダイスキダヨ」

    きゅん

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  19. HRをサボり校舎裏で寝ていると
    目の前で双子の兄貴の春斗が告られている
    「ハルくんが好きです!!」
    さらにその先には隠れている幼なじみの雪菜が居た
    大丈夫……
    いつもみたいに『ごめんね』って言って
    雪菜の元へ行くはずだ
    __そう思っていた

    「俺も……好きだよ」
    春斗の口から出た言葉に耳を疑う
    俺は春斗の隣で笑う雪菜が好きだった
    俺の隣じゃなくても雪菜が笑っていてくれるならそれで良かったのに……
    雪菜は踵を返し中庭に戻っていく
    さっきまで晴れていたはずの空は
    厚い雲がかかり今にも雨が降り出しそうだった
    校舎に戻ろうとすると
    ベンチに座った雪菜がいた
    降り出した雨に顔を濡らし
    まるで泣いているようだった
    __クソっ!!!!
    力いっぱい壁を殴る
    今すぐ雪菜を抱きしめたい
    だけど雪菜を笑顔に出来るのは俺じゃない
    雪菜のように空を仰ぐと
    大粒の雨は俺の頬を滑り落ちる
    まるで俺の涙のように……

    きゅん

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  20. 「ハル君が好き!」

    いつもの学校
    いつもの放課後
    いつもみたいに『ごめんね』って
    君は困ったように笑うんだ

    そう思っていた

    「俺も……好きなんだ」

    幼なじみのハルがいつものように呼び出されたと聞いて
    ちょっとからかうつもりだった
    『何見てんだよ!バカ』って
    いつも私の髪をクシャッと撫でるハルの手は
    私じゃない誰かの髪を撫でている

    胸が苦しくなって私は踵を返す

    空はこんなに青いのに
    雨の日のようにハルが見えなくなる

    もっと素直になれていたら
    ずっと隣に居れたのは私かもしれない


    (今更何を言っても信じて貰えないね……)

    いつも隣で聴いていた優しいあの人の笑い声は
    今遠くから聞こえてくる

    いつもの情景が歪み始めて
    いつもの音が不響和音になって
    私は目を閉じイヤフォンを付ける
    貴方の色を無くすために……

    ___本当の私を知ってる?
    私の全ては貴方でした

    きゅん

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  21. 卒業式__
    幼なじみの奏太と帰るのは今日で最後……

    今まで伝えられなかった想いを
    かすみ草の花に込めて伝えよう……




    この3年間


    何度この道を歩いただろう


    茜色の夕陽は沈むと


    まだ少し肌寒い



    冷たい風が吹いてきたから


    少しだけ手を繋いであるこう



    風になびく桜並木道


    これからは別の道を歩いて行くけれど

    また必ず会えるから……

    きゅん

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