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『別れよう』
そう君から言われたのも、もう1年前の事。
ずっと片思いし続けて、やっと実った初恋の相手。
なんで私を振ったのか理由を聞いても
彼は教えてくれなくて。
それから1週間は魂が抜けたように
泣いてばかりの毎日だった。
「どーしたの?ぼーっとして」
「あ、いや……なんでもないよっ」
友達に突っ込まれる。
帰ろうか、と言って下駄箱から1歩踏み出すと
暖かい風が頬を撫でた。
「もう、1ヶ月なんだね」
友達が呟く。
そういえば、1ヶ月前も別れた時ぐらい
大泣きした事があった。
「…うん」
彼のあの台詞はきっと、
私を縛らないために言った言葉。
……そんな遠回しな君の本心が、やっと分かったから。
私はきっとこのまま、
君に片思いをし続ける。
――――貴方がこの世からいなくなっても、
私は貴方のことが、大好きだから。
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___ずっと、運命の人を探していた。
「舞衣ー?今日どこ行く?」
「んー、そういえば新しいカフェ出来たらしいね〜」
「じゃあそこで決ーまりっ」
今でも思い出すのは、小1の時に貰った
甘い甘い、あの飲み物の味。
「舞衣ってさ〜ほんっとミルクティー好きだよね」
お目当てのカフェに着いて席に座るなり、友達が私に言う。
「うん、大好き」
泣いている私に、ある男の子がそっと差し出してくれたその飲み物を、私は片時も忘れたことはなかった。
……その子が引っ越してしまってからも。
「おまたせ致しました、ミルクティーでございます」
「……あれ?舞衣、ウチら注文したっけ?」
顔を上げると、そこには。
「つ、ば……さ?」
「久しぶり、舞衣ちゃん」
言葉にならなかった。
___だって私、貴方の事を。
貴方の事を、ずっと、探していたの。
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