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  1. 16件ヒットしました

  2. 「タカやん、恋愛がしてえなぁ」

    6つ目のおにぎりのラップを剥がしながらゴリ政がそうボヤいた。

    「お、ゴリラの擬人化ゴリ政もとうとう発情期が来たか?」

    俺が弁当箱の蓮根の挟み揚げをつつきながら適当に返すと、ゴリ政は急に声を潜め

    「俺はなぁ、槇原さんが好きだ」

    と言い放った。
    ………は?

    「いやいやいや、お前!え?なんで?」

    「タカやん、俺は初めての人と結婚するって決めてんだ。
    初めて俺が裸を見せたのは槇原さんなんだ」

    それって、美術のヌードデッサンの話じゃん……
    なんなら俺もその場にいたよ

    ゴリ政は真剣そのものの顔で

    「俺は槇原さんを愛している」

    と言った。俺はとっさに槙原さんの机を見た。
    今は保健室にいるはずだ。

    ……かわいそうに
    槇原さん、同じクラスの篠村と付き合ってるって専らの噂だぜ。
    デートは保健室でだってよ。

    はしゃぐゴリ政にはしばらく内緒にしといてやろう

    きゅん

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  3. 朝焼けを描くのが好きだ。
    キリッと冷えた空気、澄んで見える景色。
    俺の世界では夜が薄いブルーに変わるこの時間が何よりも綺麗だ。

    「どこが夕焼けだってんだ……」

    俺の絵は誰に見せても夕焼けの絵と言われる。
    どんなに描いても描いても夕焼けだった。
    気持ちを切り替えようと緑の色鉛筆に持ち替える。と、ふいに後ろから怒鳴られた。

    「おーいタカヒロ!何やってんだよ!朝っぱらから!」

    人間よりゴリラに近い男、ゴリ政が来た。
    これで俺の静謐なるスケッチタイムは終了だ。
    諦めてスケッチブックを閉じて脇においた。

    「なんだよ!今日は朝練じゃねーのかよ!」

    ゴリ政に怒鳴り返す。

    「今日はや~す~み〜!」

    おどけるゴリ政。
    ゴリ政は俺のそばに座り込むと俺のスケッチブックをぱらぱらとめくった。
    「朝焼けばっかりかよ!たまには他のモンも描けよ。夕焼けとか!」

    ……訂正
    ゴリ政だけは見分けがつく

    きゅん

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  4. 富雄(男の方)「し、師匠……」

    師匠(女の方)「ここまで辿り着いたか、我が弟子富雄よ」

    富雄「なぜ、師匠が!トラストコンツェルンに!」

    師匠「まだ、わからんか!お前は端(はな)から俺の手のひらの上よ」

    富雄「わかり合うことは、できないんですか!」

    師匠「しつこい!こちらからゆくぞ!
    "ファイナンシャル・プランナー"
    奴を粉々にするのだ!」

    富雄「くっそおぉぉぉぉ!迎え撃て!
        ウインブルドン!」

    師匠「光の魔剣 イナズマイレブン」

    富雄「させるか!ツングースカ大爆発!」

    師匠「なにを⁉ぐわあぁぁぁ!」

    富雄「師匠……あなたの事を、俺はっ、尊敬……」

    師匠「敵に情けをかけるのはお前の悪い癖だ。
       ……強くなったな、富雄」

    師匠「最後は富雄、お前の手で送ってくれ」

    富雄「はい、師匠……
       開かれろ! "高輪ゲートウェイ"!!! 」

    きゅん

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  5. ーコンクリートジャングルに対するアンチテーゼー

    浩介クン(age31)
    鉢ごと植物を持ち歩くことで、地味なコーデに違和感をプラス。コートに頼りがちな冬の装いに待ったを突きつける。
    実の赤の差し色が見事。

    きゅん

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  6. 「孫正義の花ってはじめて見た。キレイだね」

    きゅん

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  7. 「つまり、この店を盛り上げていくにはこのままじゃ駄目だって事ですよ」

    「だからといって、ショーパブ雀荘はちょっと……」

    「なんですか店長さん、脱衣方式が気に食わないんですか?」

    「いや、そもそもシステムが浅草の伝助賭博みたいなんで、気が引ける……んですよね」

    「この店だって大概じゃないですか。
    こんなん、内装がオシャレなだけで、ツモ順は回ってこねえし、罰符やり放題だし!
    ババアがしとる喫茶店みたいな店構えしやがって
    焼きそば400円で売ってろ!」

    「でも、うちは他の雀荘にはない画期的なシステムがあるんですよ!なんと、カラオケ付き!
    しかも、麻雀で勝ったら4曲無料で!」

    「ババアの喫茶店じゃねえか!」

    きゅん

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  8. 「イヤー!」

    4年のクラスを持つの中松先生が渾身の力でサスマタを壁に叩きつけた。
    その壁とサスマタに挟まれた人物がカエルのようなうめき声を上げた。

    「この!不審者めがー!」

    そこから間髪入れず、柔道三段を持つ5年生の高木先生、図工の行橋先生が飛びかかって取り押さえた。




    「……以上が顛末だね」

    なれた様子で警官が調書を取る。

    「とうとう小学校に侵入したね。パンツかぶったまんまで」

    「……ええ、いつもお世話おかけいたしております」

    「なんで、いつも捕まったあとは素直なの……
     毎回もうやらないって約束するじゃない」

    「目的は果たしましたので」

    「今日はたまたまグループ下校の日で児童が早く帰ったからいいようなものの
    ほら、あとの話は署で聞くから」

    そう、警官に促されると、男は割れたメガネをかけて、手に破れた本を手に持ち、憤りを隠せない教師の間を大人しく歩いていった。

    きゅん

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  9. 「タカやん、もし、もしもだぜ?
    今、俺が何らかの魔法アイテムで女に変身したとするじゃん。
    この状況だぜ。どうするよ。」

    「いやー、そこは襲うだろ、ゴリ政、お前こそ変身したらさ」


    この状況とは、放課後、ふたりっきり、ヌードデッサン、片方全裸の三拍子どころか四拍子が揃った美術室の事だ。
    俺は、部活の課題であるヌードモデルのあてがなかったためこうして珍肉番付大関、「肉体だけは鋼」の異名を持つゴリ政に頼んだのだ。
    ゴリ政は己が女になった妄想で大興奮している。
    ゴリ政のゴリラがでかくなっているのか証拠だ。
    きったねぇなぁ。

    「そんなもん、お前にバンバンやらせてやるよ!」

    ゴリ政がそう高らかに宣言したその時、扉が開いて同じ美術部の槇村さんが入ってきた。

    「ごめん!モデル見つからなかったの。私も混ぜて!」

    ゴリ政は真っ赤になった。赤ゴリラだ。
    ゴリ政のゴリラも最高潮を迎えている。

    きゅん

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  10. 「お前は毎度毎度、騒ぎばかり起こしやがって!」

    「でもセンセ、魔法って性に合わないんですもん」
    私は焼け焦げた一斗缶の前で怒られている。

    「お前は数少ない魔法の才能を持つ一人なんだ!バカみたいな事をするな!」
    その時、一人の女生徒が屋上に来た。

    「白鷺、劣等生を庇う事はないんだぞ」
    先生が優しく言う。白鷺にはみんな優しい。

    「指月さんは魔法以外の産業にも興味があるだけなんです」
    白鷺が言った。
    長い髪が乱れている。走ってきてくれたのか。

    「はあ、もういい。それ片付けたら寮に戻りなさ
    い」
    先生は面倒そうに言った。
    後片付けをしながら白鷺に聞いてみる。

    「白鷺はなんで私といるの?美人だし優等生だし、次の女王生って話じゃない?」
    白鷺は俯いた。

    「だって私、友達いないもの。取巻きってだけで友達じゃない」

    「じゃ友達だし、実験一緒にやる?」

    白鷺の笑顔はその時初めて見た。

    きゅん

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  11. 私は目の前を横切った見覚えのある顔に話しかけた。

    「藤田……、よね?」

    クラスメイトの藤田が駅前にいたのだ。知らないおじさんと腕を組んで。

    「蔵元、だっけ?どうしたの、こんなとこで?」

    狼狽するおじさんをよそに藤田は平然と答えた。
    藤田は同じクラスで私と隣の席に座っている

    「お母さんと待ち合わせ、ご飯食べに行くから……」

    「へえ!いいね。駅の裏のイタリアンオススメ!」

    「えっ……と、藤田は」

    「僕?援助交際中。みんなにはナイショね」

    そう言って、唇に人差し指を当てる。

    「あの、さ。そういうの良くないんじゃ、ないかな?」

    「なんで?」

    藤田は天使の様な顔で笑っている。
    その時、さっと私の耳元に唇を寄せて囁いた。
    耳元に熱い吐息がかかる。

    「じゃあね」、と藤田が手を振って去っていく。
    私は後ろ姿を見送ることしかできなかった。


    「ねえ、蔵元。愛って何なんだろうね?」

    きゅん

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  12. 「で、今日はなんでパンツ被って歩いてたの?」

    「ええ、でもおまわりさん、服はちゃんと着てたんですよ。」

    「あのねすぐそこに小学校があるのしってるでしょ。いっつも学校から君のことで電話掛かってくるんだよ。
    君の趣味にはケチつけないけど、頼むから人に迷惑をかけない範囲でやってくれないかな」

    警察官はうんざりした調子で話した。
    男は以外に素直に受け答えをしている。

    「すみません。先週は全裸だったからかと思ったもので……
    服を着てても駄目なんですね。気をつけます。」

    「そこも問題だけどね。
    まあ、今回は服着てたからいいけど……。
    もう、パンツ被って外出しないでね。」

    「ええ、ご迷惑をおかけいたしました。」

    警察官は去っていく男の背中を見送った。
    多分、また来週も現れるんだろうな、と妙な確信を持ちながら。

    きゅん

    3

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  13. 「体が弱いって嫌だなあ」

    つい、そんな独り言を言ってしまう。
    いつも朝礼で倒れて保健室で寝ているだけの、青春なんて。

    「あー、恋とかしたいなぁ」

    そうやって呟いたと同時に、保健室の扉が開いた。
    ヤバっ、聞かれたかも!

    入ってきたのは、校内でも有名な不良の篠村くん。
    すっごいイケメンで、学校一モテる男子。
    篠村くんが言う。

    「あれ?先生は?」

    私は恥ずかしくて、カーテンの隙間から答えた。

    「今いないよ。もうすぐ戻ってくると思う。」

    篠村くんは私のベッドまで来ると、勢いよくカーテンを開けた。

    「なんだ!槙原ひとりじゃん。」

    そして、ニヤッと笑う。
    ううっ、恥ずかしいよ〜。

    篠村くんがいきなり私をベッドに押し倒す。
    あまりのことに反応できないでいると、私の耳元に口を寄せて囁いた。

    「恋したいんなら俺としようぜ。」

    きゅん

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  14. 「泥いちご」

    「そうなんだ、それでこれは何?」

    「泥いちご、です。」

    駄目だ、埒が明かない。
    加藤くんは泣きべそをかきながら先生に殴られた肩を押さえている。

    「仕方ないって。園芸部の活動で新品種を作った興奮はわかるよ。でも、校内で売ったらそりゃ怒られるって。
    とりあえず、胸のソレ外しな」

    加藤くんはのろのろとした動きで胸に付けていた名札"泥いちごの生産者は私です。"を外した。

    「部長、スミマセンでした。俺せっかく作ったから誰かに食べてほしかったんです。」

    食べてほしいったってなぁ。
    見た目、真っ茶色の苺だもの。

    「それでも味は美味しい苺なんです!」

    「でも、無理やり食べさせたらだめだよ。よし!加工しよう。」

    「…見た目を変えるんですね。」

    「そうよ、料理部にいくぞ」

    「はい!」

    さっきまで泣いてた事もどこへやら、ザルいっぱいの泥いちごを抱えて私の後ろをついてきた。

    きゅん

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  15. 「わしゃあ、どこで人生間違えたんかのう」

    昼下がりの面会室、外からは微かに球技大会の歓声が聞こえてくるだけだ。男は球技大会から抜けてきたらしく、黄色いゼッケンを着たままである。

    「兄貴、そげなこと言わんでつかぁさい」

    さぶが既に涙声で答える。

    「それで、アーナはどうなったんじゃい、日本を出られたんか」

    さぶが、とっさに目を逸らす。
    さぶは、しまったと思ったがもう遅い。男は、その表情を見て頷いた。

    「故郷へはいぬれんかったんか。つまりゃあせんのう。」

    男は静かに涙を流した。

    「兄貴、アーナは兄貴を……」

    「やぎろうしいわ、こがなぁやっちもないこと」

    「はぁわしには兄貴をほかすなんてできんのじゃあ!組のもんはこすい!こがぁな人を…」

    「かばちたれとるんやない!」

    そう言いつつも固く握られた男の拳はぶるぶると震えていた。
    面会室にはただただ静かに嗚咽だけが響いている。

    きゅん

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  16. 夏休み明けに登校したら、同級生の畑中君がおかしなことになっていた。同じ模型部で親しくてなんとなくほっとけなくて一緒にいる。
    今日の畑中君は肩に乗せているハクビシンの死骸に何やら話しかけながら作業をしていた。

    「よし、出来た!これを着けて空にダイブすることで扉は開けるはずだ!」

    「え?ここから飛び降りるってこと?危ないよ、だめだよ!」

    変なイヤリングを付けると、迷わず飛び立つ。
    私はそんな畑中君を後ろからとっさに羽交い締めにした。しかし、そのまま落下する。その時、春に畑中君からハンカチを貸してもらったことを思い出した。それが好きになった瞬間だった。

    「ふむ、加速度不足か」

    目を開けるとそこは中庭だった。

    「落ちたのに……」

    「すまんな、また畑中を魔界から連れ戻せなんだ」

    空を見て悔しそうに言う。
    そう、ね。

    よし!
    畑中君が帰ってくるまで、私がコイツを守ってやろう。

    きゅん

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  17. 「あれ?キュア不動先輩じゃないですか。どうしたんですか、こんなところで」

    この珍奇な渾名の先輩は女児に並々ならぬ関心を寄せておりうちの大学では性犯罪者として扱われている。プリキュアで原稿用紙17枚分のレポートを書いてきたことも記憶に新しい。
    しかし、ここはうちの大学の付属高校の廊下だ。野放しにはできない。

    「うん?女子高生のステルス彼氏、1時間3000円」
    最低だなー
    「今度こそ抹籍されますよ!」
    「今回は家庭教師って事になってるからさ、まあ、告られたんだけどね、最後に」
    「どうせ、ひどく振ったんでしょう」
    「正解!だってさぁ、都合が良すぎるよね」
    それはそうかもだけど

    私がなんとも言えないでいると先輩は外向けの微笑みを私に向け、手を引いて歩き出した。

    「私とじゃ、カップルには……」
    先輩は「まさか」と笑い飛ばした。
    「これからどこへ行こうか」

    今のは…少しだけ、きたかもしれない

    きゅん

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