ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 男女2人で来た花火大会。何かしらあるのではないかと淡い期待を抱いていた俺の思いは「あっ、こっちこっち」と“花火図鑑”を片手に手招きする先輩を見てあっさりと打ち砕かれた。
    「ですよねー」
    「何が?」
    「いえ何でも」
    「それより花火見なきゃ、花火!今日の為に私花火のこと沢山調べてきたんだよね」
    …俺の好きな人はちょっと変だ。
    変というか研究者体質というか
    気になったものは何でも調べなきゃ落ち着かないらしい「あれは菊であっあれが牡丹だね」
    花火図鑑片手に花火見てる人って多分この人しかいないよな。まぁ、そういうところも好きなんだけど。「はい。あれが菊で?あれが牡丹何ですよね」
    「うん。…それであれが柳で…君が私の好きな人」
    「はい、はい。あれが柳で君が…ってえっ!?今なんて!先輩」
    「それであれが万華鏡といって」
    「ちょっと!?先輩」
    「そういうところ本当」
    ずるいですよ先輩

    夜空に花が咲いた。

    きゅん

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  3. 「先輩なぜ俺たちは放課後残ってまで発泡スチロールを丸型に削ってるんですか」
    「それはね後輩、明後日がイースターだからだよ。具体的に言えばこの丸型の発泡スチロールが卵に見立てられて全校生徒に配られ、それを皆が絵の具で塗っていき」「エッグハントが始まると」
    「そうだよ後輩」
    「なら何故俺たち美術部がその作業をやっているのでしょうか」
    「それはね私達美術部が先生方からは暇に見えているからだよ」
    「実際暇ですしね」「そうだね」
    「…いやおかしいだろ!」「ですよね」
    「普通、実質2人だけの美術部に頼むかな」「普通はないですね」
    「あーもうなんかこの作業飽きてきたしどれか塗ろうかな」「何塗ります」
    「絵の具でハート型に塗るか」
    「それでハート書いた卵を真ん中で割ってみるか」「鬱憤晴らしにいいですね」「あっでも1個残してて下さい」「なんでかね後輩」「明日先輩にあげるんで」「へっ」
    「俺先輩好きなんで」

    きゅん

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  4. 「またこんなにお菓子食べて」
    2日前に卒業した筈の先輩はそう言って私の前の席の座って、お菓子の入った小袋を摘まみ揺らす。
    「先輩はなんでここに居るんですか?」
    「君が居ると思って」
    「それだけですか?」
    「あとは可愛い後輩の糖尿病を止める為」
    「毎回言ってませんそれ?」
    「毎回心配してる俺の身にもなって下さい」
    「心配して欲しいとは一言も言ってないですけどね」「酷いなーまぁ茶番はここまでにして」
    先輩は机の上にあるお菓子からまた2つ程抜き取る
    「多分、君はさ、こうお返しを貰う為だけにクラス全員にチョコとか配ったんだろうけどさ」
    「中にはこういうのもあるんだよね」
    そう言って先輩が取り出したのはキャンディやマカロンの詰め合わせ。
    「ホワイトデーのお返しって1つ1つのお菓子に意味があるのちゃんと知ってる?」
    「先輩?んっ」
    先輩の口が私の口を塞ぐ
    「俺心狭いからこういうの許せないんだごめんね」

    きゅん

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  5. 「で、ホワイトデーのお返し何がいいと思う?」
    パックのジュースを飲みながら隣の彼が聞いてくる「それを今、私に聞く?」
    「何か問題?」
    何も問題がなさそうに首を傾げる彼
    「幼なじみよ。もう一度聞くわよ貴方がお返しをあげたい人物は?」
    「お前」私を指差す幼なじみ
    「本日の日付は?」「3月14日」
    「…どこの世界にお返しを!しかもホワイトデー当日に!本人に!聞く奴が居るのよ!」
    「俺と俺の友達」
    「へー類は友を呼ぶのね。じゃなくて私そもそもあんたにチョコあげた?」
    「えっ、あのチョココロネ違ったの!?」
    「うーんあれはバレンタインのチョコって呼んでいいのかしら?」
    「まぁ、あれをバレンタインチョコと仮定して私はなんて答えればいい訳?」
    「それを聞いてるんだけど」
    「…一緒に買いに行くとか?」
    「それじゃ駄目じゃん」
    「なんでよ?」
    「俺ばっかお返し貰うことになる」
    「―っ」

    この天然たらしめ!

    きゅん

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  6. 「なぁなぁ、チョコくれないの?」
    隣の席に居る女子にそう聞くと
    「はぁ?」
    侮蔑するようなすごい顔で言葉を返された。
    「幼なじみのよしみだろ」
    「あんたみたいな幼なじみ知らないわよ」
    「ひっで」
    「なんで、そんなに欲しいのよ」
    「バレンタインデーのチョコは男のロマンだろ」
    「知らん」
    「えー欲しい欲しい」
    俺は子どものように駄々をこねる
    「五月蝿い…ってあんたお昼は?」
    「チョコを貰う気で持ってきてません!」
    俺が勢いよく言うと
    「馬鹿なの?」
    彼女はまた侮蔑するような顔で見てくる。
    「我ながらそう思うよ」
    涙を流す俺に呆れつつ彼女は
    「はぁ、しょうがないわね」
    と茶色のパンを1つ渡してきた。
    「あげる」
    「あっざす」
    俺はすぐにパンを口に運ぶ
    齧るとチョコの味が広がる。
    「!チョココロネ…もしかしてこれがバレンタ」
    「さぁね」
    彼女の去っていく背中を見ながらやっぱ好きだなぁと俺は思った。

    きゅん

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  7. 「やる」
    3年程会っていない幼なじみから、言われた最初の台詞はそれだった。
    そして、返した私の台詞は
    「は?」これだった。
    そんな3年ぶりに感動(とはまた違うのだが)の再会をしたとは思えない、ぶっきらぼうな態度の幼なじみの彼に少し面食らいつつ私は顔の前にある白い箱を受け取る。
    「なにこれ?」
    「たまたま、あったから…やる」
    「答えになってないよー」
    「開けてみたら」
    「答える気はなしかい」
    渋々白い箱を開け中身を確認すると
    「ケーキだ」
    真っ白な苺のホールケーキが入っていた。しかも“誕生日おめでとう”と言うプレート付きだ。

    「……これがたまたま家にあって。たまたま、それが誕生日ケーキで、たまたま今日は私の誕生日で」
    「たまたま今日いた私にたまたま会ってたまたま、これを渡してくれたってことでいいのかな?」
    私が彼にそう確認すると

    彼は無言で頷く

    彼の顔が赤いのもきっとたまたまなのだろう

    きゅん

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  8. 「昨日の爆笑大会見てくれた?」
    隣を歩く幼なじみが私にそう聞いてきた。
    「見た見た。面白かったね」
    私は携帯を見つつ答える。
    「えーその反応本当に見てくれた?」
    彼は疑いを目線で訴えてくる。
    「だから見たって面白かったって」
    「具体的にどこら辺が」
    “ほら来た”私は心の中でそっと呟く。
    今までの会話から分かるかもしれないが私の幼なじみはこんな見た目だが実はお笑い芸人である。
    彼はネタの感想をことあるごとにに私に求めてくる。
    「私じゃなくて他の人にも聞けばいいのに」
    「俺的にはオチがいまいちな気がして」
    「って聞かんかい」

    「それじゃあ駄目なんやって」

    彼は歩みを止め

    「初めの感想は一番笑かしたい大事な人に聞いて貰いたいやん」

    ニカッと笑ってそう言ってきた
    言われてまもなく顔が赤くなる。

    「朝から何言ってるん」

    「ん~告白?」

    「――っ方言戻ってるで」

    「そっちも戻っとるで」

    きゅん

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  9. 「凪!」
    私は必死に彼の名を呼ぶ。
    屋上のふちに立っている彼の名を。
    「なんで、なんでこんな…」
    自分でもひどく狼狽しているのが分かる。
    「もう、疲れたんだよ」
    彼は空を見つめながら呟く。
    その顔は既に何かを諦めたようだった。
    「疲れたってそんな、」
    「美奈子なら分かるだろ」
    私の名を呼ぶ彼の声色は不気味な程優しいものだった。
    「分かんないよ!」
    「いいんだ。もういいんだ」
    彼はそう言って足を一歩前に寄せる。
    「駄目、待って」
    悲痛な思いで彼に手を伸ばす。だけど、

    「今、逝くからな……美奈子」

    私の手では彼を掴むことができなかった。

    「…凪!」

    これがおとぎ話なら彼は私の声が聞こえて自殺を止めてくれたのだろうか

    でも、彼の耳には私の声は届かなくて。
    そのまま彼は屋上から――

    「あぁ…凪」


    “ごめんなさい”


    屋上にはただ、女の泣き後声だけが響いていた。

    きゅん

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  10. 「はい」
    登校中にそう言われて渡されたいかにも高そうな箱。
    「何これ」
    「何これってチョコのお返し」
    事も無さげに彼はさらりとそう言い放つ。
    「いや、なんとなくそれは分かるけど何この高そうな箱は?」
    「開けてみれば」
    言われて私は箱の蓋をそっと開けてみた。
    「何これ」
    2度目の何これ炸裂、但しさっきより語気は強め。
    「ネックレス」
    「それは見れば分かる!」
    「返す」
    言いながら彼にその箱を押しつける。
    「はっ?なんで」
    「なんでも何も!私があげたの安物のチョコ何個かじゃん。それに恋人でもない男にこんな高そうな物貰っても怖いし、重いわ」
    つい早口で捲し立ててしまう。
    「じゃあ、どうしろと」
    項垂れる彼
    「恋人だったら別にいいんだけどね」
    チラリと彼を見る
    「…なんだそういうことか」
    察しのいい彼にはどうやら伝わったようだ。
    「改めて俺と付き合って下さい」
    「はい喜んで」

    とある男女の茶番劇

    きゅん

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  11. 金米糖をかじる。
    「あっ、また甘いもの食べてる」
    先輩がそう言って私を指差す。
    「いいじゃないですか。別に」
    「いやよくない、よくないよ。だって君いっつも甘いもの食べてるしいつか糖尿病になるよ」
    「別に他の人に迷惑かけてないですし先輩がわざわざ気にする必要も」
    「いや、あるよ。好きな子が糖尿病の危機に陥ってるのに止めない男がいる?」
    「いや、いるかもしれないじゃないですか」
    「いるかもだけど!俺はそういう話をしてるんじゃないんです」
    「じゃあ、どういう」
    「甘いものを食べるのを俺はやめて頂きたいの」
    「無理です」
    「どうしても?「無理です」
    う~ん、と先輩は唸っていたが急に閃いたようにそうだ、と言った。
    「次はなんです…んっ!」
    私の唇が先輩によって塞がれた。
    「何するんですか」
    「これなら菓子より甘いかなと思って」
    「甘い訳ないです」
    言いながらも先輩の唇が少し甘く感じられたのは秘密だ

    きゅん

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  12. 晴れている日の屋上は空がいつもより近い気がする。
    「昔さー縁日で迷子になったことがあって」
    「どしたの?いきなり昔話なんて」
    隣の海がお弁当を箸でつつきながら訪ねてくる。
    「何でもいいでしょ。話したくなっただけ」
    「まぁ、いいけど。それで?」
    「泣きじゃくってたら男の子が来てくれてね、どうしたのって聞いてくれたんだけど私答えられなくて」
    「ふんふん、親切な子だね」
    「泣き止むまで手を握ってもらった」
    「…それだけ?」
    「それだけ。あっ勿論親はその後すぐ見つかったよ」
    「そうじゃなくて。つまり、何が言いたかったの」
    「いや、今思えばその子が私の初恋の人だったかもなーと思って」
    「手握って貰っただけで好きになるかね」
    「その時は格好良かったの」
    「ふーん」
    そう言って弁当をまたつつき始めた海が初恋の男の子と一瞬重なって見えたのはきっと気のせいだろう。
    「まさか……ね」
    私はそう呟き空を見た

    きゅん

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  13. 夕日が差し込む放課後の教室。
    そこで行われる告白。
    「好きだ。付き合ってくれ。」
    「無理です。」
    「また、ダメか~。」
    そう言って項垂れる同級生の須藤 昌。
    彼は、私に15回告白している。そして、私は彼を15回振っている。
    「貴方のへこたれなさには、感心するわ。でも、そろそろストーカーの域よ。」
    私は呆れながら言う。
    「お前に彼氏ができたら諦める。」
    「そう、言われて彼氏がすぐにできる顔じゃないんだけど。」
    正直言って、私は可愛いいほうじゃない。体型も顔も平凡なほうだ。
    でも、彼は私の手を握って言ってくる。
    「お前は世界で一番可愛いい!」
    こいつ、ナチュラルに触ってきた。私は彼の手を振り解く。少し落ち込む彼。
    そして、いつもの台詞を私に言う。
    「次は絶対お前を落とす。」
    そう言って私に熱のこもった視線を向ける。
    その視線を独り占めしたくて私は今日も彼を振る。

    きゅん

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