ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

野いちご学園メニュー

ようこそゲストさん

  1. 34件ヒットしました

  2. 「動くな」

    「ふぇい」

    放課後の美術室にふたり。
    私と、彼氏である先輩。

    「モデルが動いたら描きずらいだろ」

    絵を描くのが好きな先輩。
    私をモデルに描きたいと言ってくれて、大喜びで快諾したけど動けないのは辛い…。

    「今から何言っても、動くなよ」

    「へ?」

    先輩は描く筆は止めず、話し始める。

    「一緒にご飯食べてた男、誰?」

    「…あ!あれは!」

    「動くな」

    先輩は表情ひとつ変えず、私に聞いてくる。

    「クラスの友達です。ただの!」

    「触られてなかった?」

    「あれは…」

    「束縛するのは嫌だけど、お前が他の男に触られることの方が嫌だ」

    先輩は筆を置いた。

    「あまり妬かせるなバカ」

    どんどん先輩の顔は赤くなっていった。
    私は我慢できず、先輩に飛びつく。

    「好きです…すごく」

    「モデルは動くなって言っただろ…」

    そう言いつつも、先輩は私を抱きしめる力を強めた。

    きゅん

    16

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  3. やばいやばい…。
    私は大急ぎで屋上に向かう。
    屋上の扉を開けると、いつものように背中を向けて、私を待っている影があった。

    「おっせーよ!」

    お、怒ってる…。
    矢澤海斗。1年前から私の彼氏。
    昼休みは2人で屋上で過ごすのが日課だった。

    「ちょっと呼び出されて」

    「男?」

    「え?うん」

    床に座ろうとした時、すごい力で腕を引っ張られた。

    「え」

    そのまま強い力で抱き締められ、身動きが取れなかった。

    「…やだ」

    「やだ?」

    「ほかの男のところ、行っちゃやだ」

    「…妬いてる?」

    「うるさい」

    顔を見てやろうと、海斗から体を離そうとすると離すまいと力はもっと強くなる。

    「顔見んな」

    私が諦めずに体を離そうとすると、海斗は私の顔を覗き込み、私が海斗の顔を見る隙も与えず、唇を押し付けてきた。

    「もう怒った。唇、離してやんねーから」

    海斗のお仕置きは私には甘すぎます…。

    きゅん

    39

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  4. 「なんじゃこりゃ」

    いつもと同じように、幼なじみの翔真と学校に向かい、下駄箱を開けた時、カサッと指先に違和感を感じた。
    そのまま掴んで取り出すと手紙がでてきた。

    「ラブ…ッ!」

    さきに声をあげたのは翔真。
    すると翔真は勢いよく私の手から手紙を取ると、そのまま自分のポケットにしまった。

    「え!?私のだよ!な、何してんの!!」

    「うるせぇ!誰が真矢にラブレターなんか渡すんだよ!」

    そんな言い方しなくてもいいじゃん…。
    確かに可愛くもないけどさぁ。

    「違っ、あの、これ俺が入れた!」

    「へ?」

    「間違って、真矢の下駄箱に入れたの!」

    「…そ、そうなの?」

    翔真は勢いよく頭を縦に振った。
    私はまぁいいか思って教室に向かおうとした。

    「…ふぅ。真矢は俺だけのもんだっての…」

    …聞き逃さなかったことはしばらく秘密にしておこう。

    きゅん

    21

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  5. 「他に誰が同じクラスか見てくればよかった…」

    自分のクラスを見るので精一杯で、他の人の名前なんて見ていなかった。
    ガラッとドアを開けると、一番最初に目に入ってきたのはアイツだった。

    「は、またお前と一緒かよ」

    「げっ。なんで同じなの…!」

    本谷俊。
    前のクラスでも同じで、いつも私のことをいじってくる意地悪男子。

    「また1年間よろしくな!」

    また1年間いじられ続けると思うと気が遠くなる。

    「…嫌だった?俺と一緒」

    微かに頭に感じる温もり。
    俊の手が私の頭に触れている。

    「嫌ではないよ!?」

    そんな悲しい顔する人だったっけ…。

    「お前と一緒が良かったからめっちゃ嬉しい」

    俊の視線に私は目を逸らせなかった。

    「何いきなり」

    「クラス、好きなヤツと一緒だった」

    「えっ、誰?」

    好きな人なんていたんだ…。

    「…今度2人の時言ってやるよ」

    耳元でそう囁かれた。

    きゅん

    18

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  6. 「来た来た!」


    そう言って笑顔で手を振ってくるのは大好きな先輩。
    先輩に放課後に屋上に呼び出され、少し期待してたり…する。


    「はい!ホワイトデー」


    ホワイトデー?
    あ、ここに呼び出したのはホワイトデー渡すため…。期待した自分が恥ずかしい。


    「ありがとうございます!」


    小さな紙袋が私の手の上にのせられる。


    「開けてみて」

    「いいんですか?」


    紙袋を開けると中には小さな箱が入っていた。
    すると先輩が箱を取り出し、パカッと開けた。


    「後ろ向いて」

    「え?」


    私は先輩に後ろを向かされ、何かわからないままでいると、先輩の指が私の首に当たった。


    「先輩?」


    冷たい鎖が私の首を触れた。


    「ネックレス…?」

    「これは、君にだけ。俺のっていう証」

    「え?」

    「彼女になってくれる?」


    私は涙目で大きく頷いた。
    先輩、ホワイトデー2つもありがとう…。

    きゅん

    5

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  7. 俺は自分の家を出て隣の家の幼なじみを迎えに行く。

    「誠也おはよ!」

    「はよ」

    朝から元気だな。
    笑顔で駆け寄ってくる那美を見て少し頬が緩む。

    「眠い」

    「遅くまでゲームやってたんでしょ!」

    「そう」

    本当は違う。
    今日はバレンタイン。
    好きなやつにあげると言っていたこいつが気になって寝れなかった。
    俺だといいな、とか思ってたりもする。

    「チョコできたの?」

    「うん!」

    「本命?」

    突然俯く那美。

    「振られたら慰めてやるよ」

    胸が痛んだ。

    「那美、誠也に振られちゃう?」

    そう言って那美はチョコレートをカバンから出し、俺の前に差し出す。

    「は?お、俺?」

    「誠也が好きなのに振られたらとか言わないで」

    気づいたら俺は那美を抱き寄せていた。

    「期待するよ…?」

    「…どうぞ」

    俺は那美を抱きしめる力を強めた。
    この顔の赤みが消えるまで、この手は離せねぇな。

    きゅん

    6

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  8. よし、誰もいない…!

    今日はバレンタイン。
    私は湯谷くんに…。
    でもまぁ、直接渡す勇気なんてない。
    だから机の中に入れるんだ。
    チョコレートの箱を湯谷くんの机の中に入れようとした……時。

    「マリ、先輩に渡すの!?」

    「ちょっと声おっきいよ!」

    友達が教室に入ってきて、急いで持ってる箱を乱暴に机の中に入れた。

    「優愛早いね?」

    「う、うん!」

    すぐに教室に生徒が集まる。
    すると、突然ある男子が大きな声を出した。

    「チョコレート!?」

    まずい。
    慌てすぎて入れるところ間違った。

    「あ、湯谷宛てかよー。誰から?」

    「俺宛だろ。勝手に見んな」

    湯谷くんが男子の手から箱を取った。
    そして目立たないように私の所に来た。

    「本命って思っていいよね」

    そう言ってクシャッと私の頭をなでた。

    「いただきます。これからよろしく」

    私がよろしくの意味が分かるのはもう少しあとだった。

    きゅん

    4

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  9. 「ったく、具合悪かったんなら俺に早く言えよな」

    具合が悪くて保健室で寝ている私にそう文句を言うのは幼なじみの莉斗。

    「一緒に帰ろうと思って教室行ったら保健室で寝てるとか言われるし、すげぇ焦ったんだぞ」

    「ごめん」

    頭がボーッとしていて、莉斗が何を言っているのかあまり頭で考えれずに答えていると、ひんやりとした莉斗の手が私のおでこに触れた。

    「お前しんどいんだろ?俺の手冷てえから気持ちいいだろ」

    私の頭をそっと撫でてくれる莉斗の手の大きさに少し驚く。
    ずっと身長も小さくて、私の後ろを追いかけてきていた莉斗が今では私より頭一個分くらい大きい。

    「これ以上心配かけんなよ」

    「……ん」

    頭を撫でてくれていた莉斗の手が私の頬へと移動する。

    「お前を守るのも幸せにするのも俺なんだから。なんでも無理しないで言えよ」



    顔が熱いのはきっと熱のせい。


    ドキドキするのも熱のせい。

    きゅん

    11

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  10. 「舞!飯食お〜」

    そう笑顔で私を呼ぶのは、幼なじみである高崎悠斗。
    いつも一緒にいて、それが私たちにとって当たり前なんだけど…

    「何あれ」

    「高崎くんを独り占め?」

    「一緒にいるの当たり前って思わないで欲しいよね」

    容姿も良く、スポーツ万能な悠斗はかなりモテる。
    そんな悠斗のそばにいつもいる私は、当然だけど嫌われるわけで。
    毎日のようにコソコソ言われる。

    「舞?」

    「う、うん!ごめんね」

    急いでお弁当を持ち、悠斗の所に行こうとした時、悠斗が私のことを話していた女子達の所に行った。

    「舞と一緒にいるの、俺にとって当たり前だし、俺も舞と一緒にいたいから」

    声のトーンを下げ、悠斗が女の子達に話し始めた。

    「悠斗…」

    悠斗は私の方を向くと、また笑顔に変わった。
    いつだって、守ってくれるのは悠斗だけだよ。
    ずっと、大好きなんだよ。
    幼なじみとしてじゃなく、1人の男の子として。

    きゅん

    8

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  11. 最初は緊張して

    「太田くん」

    なんて苗字で呼んで。
    思いが伝わって、恋人になって

    「圭太くん」

    名前で呼ぶようになって。
    いつの間にか

    「圭太」

    呼び捨てで呼ぶようになって。
    そしていつか私たちの間に宝物ができて
    いつの日か君のことを

    「パパ」

    って呼ぶ日が来ますように。

    きゅん

    3

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  12. 「私の恋人になってください!」

    100万円で、1ヶ月限定の恋人ができた。

    「あと1年、悔いのないように」

    私に残されたあと1年の命。
    1年で、夢を叶えたかった。
    恋をするという、私の夢を。

    夢を叶えてくれたのは、悠輔だった。

    「こんなことでいいの?」

    デートしている時に悠輔は聞いたね。

    「こんなことがいいの!」

    悠輔と一緒にいられるなら、どんなことでも良かった。
    初めて、人を好きだと思った。
    一緒にいるほど、生きたいと願うようになった。

    神様、生きたいって願うことは贅沢ですか……?
    せめて、もう少しでいい。
    もう少しでいいから時間をください。

    繋いだ手の温もりも、悠輔の笑顔も、「美雪」って呼んでくれた声も、全部忘れないよ。

    この街に降り積もる真っ白な雪の華。
    毎年、私を思い出してね。
    ずっと、愛しています。


    ― 私がいなくなっても、私は星となって悠輔を照らすよ ―

    きゅん

    2

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  13. 放課後の生徒会室。
    生徒会のメンバーである私は、会議が終わってからも残っている仕事を黙々とやっていた。

    「なんで私の髪で遊んでるの?」

    「先輩がかまってくれないから」

    同じ生徒会であり、彼氏である後輩の祐人くん。
    さっきから鼻歌を歌いながら私の髪を指に巻き付けて遊んでいる。

    「今日はもうやめようかな」

    呟くと、祐人くんは勢いよく近づいてくる。

    「先輩、ぎゅーして!」

    「ダメでーす。ここは生徒会室でーす」

    そう言って伸びてきた手を払うと、突然拗ね始めた。

    「先輩のいじわる」

    いつもこの甘えた声に弱くて負けてしまうけれど、今日は譲らない。

    「…こっちからいけばいいし」

    そう言って祐人くんは抱きしめてくる。

    「ちょっ!祐人くん!」

    「うるさいのはこの口だな」

    口を塞がれ、身動きが取れなくなる。

    「奈那、大好きだよ」





    こういう時だけ名前で呼ぶの……ずるいよ

    きゅん

    5

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  14. 「ちょ……!痛いよ!」

    いかにも「不機嫌です」という顔で私の腕を力強く引っ張るのは、彼氏の翔。

    「どうしたの!?」

    翔を止めようと、腕を振りほどこうとする。翔は私を人の寄り付かない図書室まで連れていき、本棚に押し付けた。

    「どうしたの……翔……?」

    「菜々、俺の事……嫌いになったの……?」

    絞り出すような声で言ってくる。

    「どうして……?」

    「なんでお前……彼氏の目の前で男に抱きしめられてんだよ……」

    あ……。今日、男友達がふざけて後ろから飛びついてきた。

    「あれは違うの!ごめんね……?」

    「俺の事嫌い?」

    私は首を横に振った。

    「菜々、ちゅーしたい」

    「え、ここで……んっ」

    言葉を発する暇もなく唇を塞がれる。

    「翔、好きだからね…?」

    「菜々からしてよ」

    「無理っ!」

    断ると、かぶりつくように下から唇を押し付けられた。




    大好きな君と甘いキス。

    きゅん

    10

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  15. 「隠れて!」

    真夜中の男子部屋。
    退屈だと言い出した佳世に連れられ、仲良しグループの拓磨と流優の部屋に来た……のはいいんだけど、あっという間に就寝時間は過ぎていて、先生達の見回りが来たところだ。

    「愛菜……!」

    佳世に呼ばれ、腕を掴まれた。そのまま布団の中に隠れた。
    唇に違和感を感じ、目を開けるとそこには佳世ではなく流優がいて、流優の唇が私の唇に重なっていた。

    「んっ……!?」

    離れようとしたところで先生が入ってくる音がして、流優はもっと強く私を抱きしめた。
    唇は触れたままで。
    先生が部屋から出ると、私はすぐに離れた。

    「流優!」

    私が立ち上がろうとすると、流優は腕を引っ張り、私を抱きとめた。

    「嫌だった?」

    嫌だったって聞かれると……嫌じゃなかったし、ドキドキしてる。首を横に振ると、流優は微笑んだ。

    「好き」

    「ん…っ」

    また唇が触れ合った。
    今度は事故じゃない。

    きゅん

    6

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  16. 今日は1年に1回のハロウィンパーティーの日。
    うちの学校は毎年ハロウィンパーティーが開かれる。
    仮装して、校内を歩き回る。ハロウィンの日に告白する人もたくさんいるみたい。

    「小林」

    誰もいない教室で帰る準備をしていた時、後ろから声をかけられた。

    「先生!え、先生ドラキュラなの!?似合いすぎる……」

    「小林は魔女か。似合うよ」

    「ってか、先生どうしたんですか?もうみんな帰りましたよ?」

    そういうと、先生は両手を私の前に出した。

    「Trick or treat」

    「えっ」

    「お菓子くれないとイタズラするぞ?」

    そんなこと言ったって……お菓子なんて持ってない……。

    「先生……いま何も持ってな……」

    「じゃあイタズラ」

    そういった先生が私の首に顔を近づけてきた……と同時にふわっと何かが触れた。

    「俺、ドラキュラだから。今日は教師じゃない」

    先生は私の背中に手を回した。

    きゅん

    6

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  17. 「香菜!ジャンプ!!」

    友達の声が響き渡る。

    「う、うん!!」

    大好きな部活であるバレーで、私は友達に言われた通りジャンプをする。
    バレー部なのに身長が156センチしかないため、大きくジャンプしなければ意味が無い。

    「……きゃっ!」

    着地しようとした……んだけど……。
    床に着くはずだった私の足は、床に落ちて転がったボールの上にあがってしまい、そのままグリンとひねってしまい、転倒した。

    「大丈夫!?」

    足首がズキズキと痛む。

    「どうした?」

    「香菜が転んで……」

    先生だ。

    「捻挫かな。一応保健室行こうか?」

    「大丈夫です!」

    そのままバランスを崩して前に倒れた。目の前にいた先生に抱きとめられる。

    「保健室行こう」

    体育館を出る。私の足に手を回すと、そのままお姫様抱っこをした。

    「俺としたことが……」

    ボソボソなんか言ってる。


    「これからは目離さないから」

    きゅん

    4

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  18. 「64の階乗の答えが……」

    大嫌いな数学。
    ほんと眠くなるし、わけわかんないし。

    「小林」

    後ろから、肩をトントンとつつかれ、私は渋々振り向く。

    「なに?形野」

    「お前いまひまだろ」

    「授業中をひまと言うな」

    先生に聞こえないくらいの声で話す、私と形野。

    「俺、ひま」

    「あんた勉強できないんだから集中しなさい」

    そんな話をしていたら、先生から怒りのこもった声が飛んできた。

    「形野と小林っ!」

    「げっ」

    先生の眉毛が動いている。

    「俺の授業はひまつぶしか?廊下たっとれ!」

    先生に罰をくだされ、私と形野は廊下に出た。

    「形野のせいだし」

    「にしし。でも、授業よりいいだろ!」

    なんで楽しそうなんだ。

    「あー、楽し」

    「なんでさ」

    形野は太陽みたいな笑顔を向けてきた。

    「どんな時でも小林がいれば楽しいしな!」

    初めて、君の笑顔を独り占めしたいと思った。

    きゅん

    3

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  19. 「本がいっぱい……」

    私は、憧れの大学である『神田外語大学』のオープンキャンパスに来ている。

    「音羽」

    突然、後ろから声が聞こえた。

    「稜真先輩!」

    稜真先輩は、私と同じ高校で、同じ部活だった先輩。

    「音羽来てると思った」

    「先輩に会えないかなーって思ってましたよ〜」

    先輩は私の片想いの相手。
    告白しようと思ってたのにできなかった。

    「先輩彼女いるんですか〜?」

    「いない。俺、ずっと好きな人いるから」

    聞いた途端、心臓がきゅうっと痛くなった。

    「……どんな人なんですか?」

    「かわいくて、目が離せない。今日はここに来てるだろうなって思って探し回ってたんだ」

    ってことは、私の同級生。
    真優も来てたよね。
    たくさんの先輩からも人気だ。
    真優かなぁ。

    「さっき見つけた」

    「そうですか…」

    「名前呼んだら笑顔になった」

    逃げたしたくなった。




    「音羽ってね」

    きゅん

    14

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  20. 「……で?どこが痛い?」

    放課後の屋上。
    人気のない屋上には、私と幼なじみであり、私の学校の保健室の先生である優ちゃんしかいない。

    「大丈夫だよ?転んだだけ」

    「なんのために屋上に連れてきたと思ってんだよ」

    優ちゃんは明らかに不機嫌だ。

    「足出して」

    「あ……」

    優ちゃんの大きな手が私の足首に触れる。

    「腫れてるぞ?何が大丈夫なんだよ」

    優ちゃんは湿布と包帯を出して、丁寧に私の足首に巻いていく。

    「突き飛ばされたんだろ。女子に」

    なんでそれ……。

    「俺が舞夜の様子でわかんないことあると思うか?何年幼なじみやってると思ってんだよ」

    「ごめん……」

    包帯を巻き終わった優ちゃんは立ち上がって私の肩に手を置いた。

    「これからは俺に言え。舞夜を守らせろ」

    「でも……」

    「でもじゃない。これより大きい怪我したらさすがに俺も我慢の限界だからな」

    君の手が頭に触れた。

    きゅん

    8

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

  21. 「またケンカしたの……?」

    放課後の屋上。
    フェンスに寄りかかる見慣れた大きい背中。

    「たっくん……聞いてる?」

    「聞いてる」

    たっくんは幼なじみ。
    ずっと一緒にいたのに、暴走族に入ってるって知ったのはついこの前のこと。

    「たっくん……」

    ケンカなんかしないで。
    そう言いたいのに思うように声が出ない。
    突然、頬にしずくが落ちた。

    「……なんで彩菜が泣くんだよ」

    ずっと背中を向けていた彼がこっちを向く。
    たっくんから手が伸びてきて、私の頬を撫でる。

    「ケンカなんてやめて……」

    「俺だって、したくてしてる訳じゃない。

    頬を流れるしずくは止まることを知らない。

    「彩菜を守れるくらい強くなりたいんだよ」

    私の手をとった。

    「好きな女のために拳を使うことはだめなのか?」

    「好き……?」

    「彩菜が好きだよ。誰よりも」

    そう言って、君は見覚えのある笑顔で笑った。

    きゅん

    24

    咲桜-さお-さんをフォロー

    通報する

▲