ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 「ぼっちさいこーう。いえーい」

    『今日は彼氏とデートなんだ!ごめん!』と、仲良しグループの3人から言われ、グループ内でたった1人の彼氏なしの私が取り残された。
    毎年、うちの学校に飾られるツリーは、みんなが大通りの大きなツリーを見に行ってくれたおかげで貸切だ。

    「彼氏彼氏って、なんで私だけ独り身なんだよー!」

    誰もいないことをいいことに叫ぶ。
    と、次の瞬間隣に大きな人影が見えた。

    「なにしてんのお前」

    声をかけてきたのは同じクラスの啓太。

    「なんで啓太こそここにいるの。あんた彼女とデートじゃないの?」

    「はぁ?彼女って誰だよ」

    「清水さんが、今日は啓太とデート行く!って言ってたから」

    「訳が分からんけど。付き合ってねーし興味もねーわ」

    そう言うと啓太はジュースを渡してきた。

    「ぼっちより、2人の方が最高じゃん?メリークリスマス」

    冷たかったはずの心が温まった気がした。

    きゅん

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  3. 「あ、先輩からだ!」

    放課後、スマホの電源をつけ、通知欄を見ると、先輩からのDMの通知が来ていた。
    ワクワクしたままDMを開く。

    「『やっと1日終わったー 疲れたー』だって…。先輩可愛い…」

    私には憧れの先輩がいる。
    ただ、憧れているのか…好きなのか…分からないけれど、つい探してしまったり、こうやってDMが来たら喜んでしまう。

    「今から部活ですか?っと。え、既読ついた!」

    私がメッセージを送って、数秒で左下に『既読』の文字が出た。

    「『そうだよ』って返信早い…嬉しい…」

    返信を打っていたら、ポン、と新しいメッセージが来た。

    「『りのあちゃんはっけ〜ん笑 ドアの方みて』…?」

    私は、慌てて自分の席からドアの方に目を向ける。
    そこには先輩がいた。

    「来てみた」

    先輩は、そう笑って手を振っていなくなっていった。
    心臓が大きな音を立てる。
    これは憧れじゃない。
    きっと、恋だ。

    きゅん

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  4. いつからこうなっちゃったんだろう。

    自分の席に座り、少し首を横に向ける。
    視界に入ったのは、またあの子と楽しそうに話すキミ。

    私とキミは、学祭で仲良くなって、その日から沢山話すようになった。
    いつの間にか好きになっていて、キミに思わず伝えてしまったこの気持ち。
    キミは、笑って「俺もだよ」って言ってくれたね。
    でも、付き合わなかった。
    付き合った瞬間、終わる日が来るんじゃないかって怖くて。

    そうしていつからか、キミと話すことが減った。
    学祭の頃に私に沢山話しかけてくれたように、今度はあの子にその笑顔を向けているんだね。

    もうキミを忘れようと思う。
    苦しくて辛いこの毎日から早く逃げたくて。

    「茉奈」

    声がした方を見るとキミがいた。

    「泣きそうな顔してるよ。大丈夫?」

    ほら、忘れようとすると、キミが優しさを見せる。


    だから恋って苦しくて、悲しくて、辛い。
    神様は意地悪だ。

    きゅん

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  5. 放課後。
    人気のない廊下には、私だけ。
    卓球部が終わり、気づくと外は真っ暗だった。


    「暗い…」


    小走りで廊下を走っていると声をかけられた。


    「流ちゃん?」

    「小田先輩!?」


    後ろから、仲良しの小田先輩が歩いてきた。


    「流ちゃんも残ってたんだね」

    「小田先輩こそ、今終わったんですか?」

    「そうだよ」

    「大変でしたね…。じゃあ、先輩お疲れ様でした!」


    帰ろうとすると、後ろから「待って!」と腕を掴まれた。


    「俺、ずっと流ちゃんのこと気になってた…んだけど…」


    先輩はまっすぐ私の目を見つめた。


    「俺と付き合ってください」


    心臓が壊れそうなくらい音を立てる。


    「お願いします…」

    「俺、絶対顔真っ赤」


    暗くて先輩の顔はよく見えない。


    「次は明るい所で真っ赤になってくださいよ」

    「いやだ!」


    いつか、先輩の真っ赤な顔を見れますように。

    きゅん

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  6. 「柊先輩カッコイイ〜!」

    「キャー!」


    放課後、体育館に響く沢山の声。
    みんなの視線の先には、湯山柊先輩。
    イケメンでスポーツ万能な先輩は本当にモテる。


    「佐奈〜。先輩、相変わらず凄い人気だねぇ」

    「今日はまた一段と凄いね」


    そう話しているのは、私と友達の真綾ちゃん。
    私達も毎日のように先輩を見に体育館に来ている。


    「バスケ部、あんなに部員いるのにこの大勢の女子はほとんど先輩ファンでしょ」

    「かっこいいもん」

    「あ、先輩のチーム圧勝じゃん!」


    ピーッ、という終わりのブザーと共に先輩は一目散に走ってきた。


    「佐奈〜!勝ったよ!」


    子犬のようにぴょんぴょん笑顔で走ってくる先輩。


    「今日も一緒に帰ろうね!」


    すると、横から真綾ちゃんの声が聞こえた。


    「先輩、佐奈にベタ惚れ過ぎて犬に見えてくる」


    こんなに私を愛してくれる先輩が、私は大好きです。

    きゅん

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  7. 「今日は来ないのかな…」

    放課後。
    私はいつも放課後は1人で居残りをしている。
    きっかけは、迎えに来るはずだったお父さんから『遅れるから少しだけ待っててね』と連絡が来て、教室で居残りをしていたことだった。

    『優じゃん!』

    『奏叶くん!?』

    『珍しいな〜』

    中学の頃から一緒で、私がずっと片想いをしている奏叶くん。
    奏叶くんは自分の部活が終わると高確率で教室に寄ってから帰る。
    また会えないかな…なんて不純な動機で居残りなんかしている。

    「さすがに来ないか…」

    私が諦めて帰ろうと廊下に出て歩き始めた時。

    「優!!」

    ずっと待っていた声。

    「また優いるかなって思って!急いで来た!!」

    そんなことを大きな声で笑顔で言うから。

    「…好き」

    奏叶くんに聞こえないくらいの声で呟いた。

    「声小さい!」

    「奏叶くんが声大きすぎるんだよ!」

    私は、かなり君の笑顔にベタ惚れみたい。

    きゅん

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  8. 「あの〜…」


    「ん?なーに?」


    そう笑顔で私の口元に箸を近づけてくるのは、彼氏である駿くん。


    「まっっっったく、あんた達は毎日飽きもせずイチャイチャと…」


    目の前でご飯を食べている私の友達には毎日申し訳ない気持ちでいっぱい。
    駿くんは毎日のようにお昼休みになると私の教室まで来て、お弁当を食べさせてくる。


    「駿くん…恥ずかしい…」


    「ほら凛ちゃん!口開けて?」


    周りの目なんか全く気にしていない駿くんは笑顔を向けてくる。
    駿くんは学校中で噂されるくらいイケメンで、大人気。そんな存在の駿くんが毎日私の所に来るだけで女の子の目が痛いのに…。


    「どこ見てるの」


    周りを見渡していた私の顔を覗き込んできた駿くん。


    「凛ちゃんは、俺だけ見てて?何があっても俺が凛ちゃんを守るから!」


    この笑顔が、この優しさが好き。
    私を大好きでいてくれる駿くんが、私は大好きだ。

    きゅん

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  9. 「先輩!こっちこっち!」

    そう私を呼ぶのは、一学年後輩の悠斗くん。
    私と悠斗くんは園芸部のたった2人の部員で、放課後は校舎裏の花壇の整備をしている。

    「猫でも入っちゃったんですねこれ。踏まれちゃってますよー」

    「えっ!可哀想に…」

    私はそう言って倒れている花たちを撫でた。

    「もう、枯れるの待つだけですかね…」

    「じゃあ抜いちゃって新しい花に植え替えようか」

    私がそう言うと、悠斗くんは花を抜き始めた。
    私が新しい種を準備していた時、頭に何か被せられた。

    「花かんむり…?」

    「可愛いお花は、めちゃくちゃ可愛い先輩によく似合ってる」

    そして悠斗くんは花かんむりに四つ葉のクローバーをさした。

    「四つ葉のクローバーの花言葉。僕の気持ちです」

    「私の…ものになって…?」

    「やっぱ先輩はさすがだなぁ」

    悠斗くんは私の手を握って耳元で囁いた。

    「先輩、僕のものになって?」

    きゅん

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  10. 「お…もたい…」

    ほんの数分前、私は担任から大量の提出物を運ぶ仕事を任され、うめきながら抱えて階段を登っている。

    「女子に…こんな重たい…もの…馬鹿なの…かな…」

    足は震えて今にも階段から落ちそうだ。

    「げん…か…い」

    体に限界が来て、私がフッと体の力を抜くと、倒れるはずだった体は、柔らかいものに支えられた。

    「大澤くん?!」

    「あっぶねー!セーフ」

    同じクラスの大澤くんは私を後ろから抱きしめるように守ってくれていた。

    「ありがとう…」

    「先生に頼まれた所から、危ないなーって思ってついてきてたんだけど、まさか階段で限界迎えるとは思ってなかった」

    「え、最初から助けてよー!」

    私がそう言うと、大澤くんは笑って提出物を私の手から取った。

    「ピンチの時に行った方が救世主みたいでキュンとしてくれるかなって思ってさ」

    大澤くんは悪戯っぽく笑う。

    「どう?キュンとした?」

    きゅん

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  11. まずいまずい…。
    私、小林梨花は只今修学旅行真っ最中。
    そして迷子。
    知らない場所に1人なんてどうしよう…。

    「あ、梨花じゃん」

    「前澤くん…」

    私の名前を呼んだのは同じクラスの前澤くん。
    すごく顔が整ってて、学年で大人気の男子だ。

    「なんで涙目なんだよ。ほかの人達は?」

    「はぐれちゃったの…。誰もいなくて怖くて…」

    「そうなのか」

    前澤くんは手を震わせて俯いている私の顔を覗き込んできて笑った。

    「じゃあ俺にちょっと付き合ってよ」

    そう言うと私の手を握り歩き出す。

    「えっ、ちょっと前澤くん!」

    「いいから」

    さすがに、手を繋いだままだと恥ずかしい。

    「手…」

    「いいじゃん別にー。嫌なら離すよ?」

    「嫌じゃない…けど…」

    「じゃあいいじゃん!」

    前澤くんは握る手の強さを強めた。
    この手からドキドキが伝わっちゃいそうで私は深呼吸を繰り返した。

    きゅん

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  12. 放課後、第2体育館。
    うちの学校には2つの体育館がある。
    1つはいつも騒がしい体育館。
    もう1つは『隠れ家』みたいなあまり知られていない穴場の体育館。

    「いるかなぁ…」

    私は放課後、毎日人気のない第2体育館に行く。
    何故かというと…。

    ギャラリーから体育館を見つめる。
    そこには私の憧れの先輩がいた。
    先輩は、毎日放課後に第2体育館でバスケットをしている。
    先輩もきっと私と同じで穴場を見つけた、そう思っているんだろう。

    「ねえ」

    突然先輩の口から放たれた言葉。

    「いつもいるよね」

    ギャラリーを見つめ、私に言ってくる。

    「すみません!帰ります!」

    私はそそくさと帰ろうとする。

    「あ、また明日ね!」

    先輩は走り出す私に向かって叫んだ。

    「でも1人で来てよ?」

    先輩は人差し指を自分の唇に当てて言った。

    「ここは2人だけの秘密にしよう」

    そう言って笑いかけてくれた。

    きゅん

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  13. 先生と恋に落ちる、なんて馬鹿げてるって。
    絶対無理だからやめとけって。
    みんな口を揃えてそう言う。

    「もー、凛ったら、どれだけ大木先生のこと見つめてるわけ?」

    「いいじゃん別に〜」

    私の視線の先には、廊下で生徒と話している大木先生こと、翔ちゃんがいる。

    「幼なじみなのにさぁ、教師になった途端に私の連絡先ブロックしたんだよ」

    「そりゃー教師と生徒なんて、禁断の関係でしょう」

    『禁断の関係』『禁断の恋』みんなにはそうやって言われる。
    でも、私にとっては、『大木先生』じゃないの。
    『翔ちゃん』なんだよ。
    ずっと大好きで、ずっと片想いだったかもしれない。
    でも、私の気持ちを、教師と生徒だからって『禁断の恋』って片付けられるのは辛くて辛くて心臓が痛む。

    教師と生徒は恋をしちゃいけないんですか…?
    禁断の恋なんて誰が決めたんですか…?
    私の気持ちは何処に追いやればいいんですか…?

    きゅん

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  14. 私には幼なじみがいる。
    周りのことを誰よりも見ていて、困ってる人をほっとけないタイプ。
    自分の身を投げ出してまでいつも人の事助けてて、そんな君が大好きだった。

    「危ない!」

    そう言って、ハシゴから落ちそうな同級生を下で受け止めたり。

    「離れてて」

    って守ったり。

    『気づいたら体が動いてるんだよ』

    そう言って笑ってたけど、私は本当は心配だったよ。
    そのままいなくなっちゃうんじゃないかなって。
    でも君は、いつも笑ってた。
    『大丈夫大丈夫!』って笑ってたね。

    『危ない!』

    昨日、君は、そう叫んで私の隣からいなくなった。
    道路に飛び出した小学生を見て、君は走り出した。
    いつもなら、『危なかったよ〜良かった良かった』って私の所に戻ってくるのに、どうして、今ここに君はいないの。
    どうして、沢山の花に囲まれて写真の中で笑っているの。

    『大丈夫大丈夫!』って笑って戻ってきてよ…。

    きゅん

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  15. 私には彼氏がいる。
    仲良くなったきっかけは、席が隣同士になったことだった。

    『話すの初めてだよね?』

    そう言って気さくに話しかけてきてくれた。
    すぐに仲良くなって、私は彼のことを好きになってしまった。
    でも、彼には大事な彼女がいた。

    『俺、彼女いるんだけどさ。病気なんだ』

    『足立さんさ、俺の彼女に似てて。わざとじゃないけど重ねてしまう時があるんだ』

    彼女がいること。
    彼女が病気だってこと。

    余命宣告をされて、長くは生きられないこと。

    沢山の事を聞いた。
    それから程なくして彼女さんは亡くなった。
    強がって泣かない彼を見て、思わず声が出た。

    『私を彼女さんと重ねたら辛くなくなる?それなら、私が彼女さんの代わりになるよ』

    最低だと思った。
    でも、彼はありがとうって承諾してくれた。

    私は、きっと間違った選択をしたんだろう。
    あの日から、無理に笑う君をみて心が切なくて痛いんだ。

    きゅん

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  16. 『今日こっちの教室使えないからそっち行く。待ってて』

    放課後、スマホを見ると先輩からのメッセージ。
    了解と書いてあるスタンプを送ると、しばらくして先輩が教室に入ってきた。

    「先輩来る前に、プリント終わった!」

    「お、偉い」

    私の頭を撫でる。
    私が1日の中で1番好きな時間。
    毎日放課後、先輩が私に勉強を教えてくれる。
    でも、付き合ってる訳じゃない。
    私の片想い。

    「合ってるか確認してやるよ」

    私は先輩をじっと見つめる。

    「俺の顔になんか付いてる?」

    「へ?違います!」

    シーンとした空間にペンを走らせる音だけが響く。

    「数学なんか大嫌い…」

    「楽しいじゃん数学」

    こんな暗号みたいなやつの何が楽しいんだか。

    「じゃあ今日はこれで終わり」

    先輩は私の頭にぽん、と手を置くと

    「また明日。放課後な」

    そう言って出ていった。

    また明日。
    大好きな先輩と大嫌いな数学を。

    きゅん

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  17. 「動くな」

    「ふぇい」

    放課後の美術室にふたり。
    私と、彼氏である先輩。

    「モデルが動いたら描きずらいだろ」

    絵を描くのが好きな先輩。
    私をモデルに描きたいと言ってくれて、大喜びで快諾したけど動けないのは辛い…。

    「今から何言っても、動くなよ」

    「へ?」

    先輩は描く筆は止めず、話し始める。

    「一緒にご飯食べてた男、誰?」

    「…あ!あれは!」

    「動くな」

    先輩は表情ひとつ変えず、私に聞いてくる。

    「クラスの友達です。ただの!」

    「触られてなかった?」

    「あれは…」

    「束縛するのは嫌だけど、お前が他の男に触られることの方が嫌だ」

    先輩は筆を置いた。

    「あまり妬かせるなバカ」

    どんどん先輩の顔は赤くなっていった。
    私は我慢できず、先輩に飛びつく。

    「好きです…すごく」

    「モデルは動くなって言っただろ…」

    そう言いつつも、先輩は私を抱きしめる力を強めた。

    きゅん

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  18. やばいやばい…。
    私は大急ぎで屋上に向かう。
    屋上の扉を開けると、いつものように背中を向けて、私を待っている影があった。

    「おっせーよ!」

    お、怒ってる…。
    矢澤海斗。1年前から私の彼氏。
    昼休みは2人で屋上で過ごすのが日課だった。

    「ちょっと呼び出されて」

    「男?」

    「え?うん」

    床に座ろうとした時、すごい力で腕を引っ張られた。

    「え」

    そのまま強い力で抱き締められ、身動きが取れなかった。

    「…やだ」

    「やだ?」

    「ほかの男のところ、行っちゃやだ」

    「…妬いてる?」

    「うるさい」

    顔を見てやろうと、海斗から体を離そうとすると離すまいと力はもっと強くなる。

    「顔見んな」

    私が諦めずに体を離そうとすると、海斗は私の顔を覗き込み、私が海斗の顔を見る隙も与えず、唇を押し付けてきた。

    「もう怒った。唇、離してやんねーから」

    海斗のお仕置きは私には甘すぎます…。

    きゅん

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  19. 「なんじゃこりゃ」

    いつもと同じように、幼なじみの翔真と学校に向かい、下駄箱を開けた時、カサッと指先に違和感を感じた。
    そのまま掴んで取り出すと手紙がでてきた。

    「ラブ…ッ!」

    さきに声をあげたのは翔真。
    すると翔真は勢いよく私の手から手紙を取ると、そのまま自分のポケットにしまった。

    「え!?私のだよ!な、何してんの!!」

    「うるせぇ!誰が真矢にラブレターなんか渡すんだよ!」

    そんな言い方しなくてもいいじゃん…。
    確かに可愛くもないけどさぁ。

    「違っ、あの、これ俺が入れた!」

    「へ?」

    「間違って、真矢の下駄箱に入れたの!」

    「…そ、そうなの?」

    翔真は勢いよく頭を縦に振った。
    私はまぁいいか思って教室に向かおうとした。

    「…ふぅ。真矢は俺だけのもんだっての…」

    …聞き逃さなかったことはしばらく秘密にしておこう。

    きゅん

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  20. 「他に誰が同じクラスか見てくればよかった…」

    自分のクラスを見るので精一杯で、他の人の名前なんて見ていなかった。
    ガラッとドアを開けると、一番最初に目に入ってきたのはアイツだった。

    「は、またお前と一緒かよ」

    「げっ。なんで同じなの…!」

    本谷俊。
    前のクラスでも同じで、いつも私のことをいじってくる意地悪男子。

    「また1年間よろしくな!」

    また1年間いじられ続けると思うと気が遠くなる。

    「…嫌だった?俺と一緒」

    微かに頭に感じる温もり。
    俊の手が私の頭に触れている。

    「嫌ではないよ!?」

    そんな悲しい顔する人だったっけ…。

    「お前と一緒が良かったからめっちゃ嬉しい」

    俊の視線に私は目を逸らせなかった。

    「何いきなり」

    「クラス、好きなヤツと一緒だった」

    「えっ、誰?」

    好きな人なんていたんだ…。

    「…今度2人の時言ってやるよ」

    耳元でそう囁かれた。

    きゅん

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  21. 「来た来た!」


    そう言って笑顔で手を振ってくるのは大好きな先輩。
    先輩に放課後に屋上に呼び出され、少し期待してたり…する。


    「はい!ホワイトデー」


    ホワイトデー?
    あ、ここに呼び出したのはホワイトデー渡すため…。期待した自分が恥ずかしい。


    「ありがとうございます!」


    小さな紙袋が私の手の上にのせられる。


    「開けてみて」

    「いいんですか?」


    紙袋を開けると中には小さな箱が入っていた。
    すると先輩が箱を取り出し、パカッと開けた。


    「後ろ向いて」

    「え?」


    私は先輩に後ろを向かされ、何かわからないままでいると、先輩の指が私の首に当たった。


    「先輩?」


    冷たい鎖が私の首を触れた。


    「ネックレス…?」

    「これは、君にだけ。俺のっていう証」

    「え?」

    「彼女になってくれる?」


    私は涙目で大きく頷いた。
    先輩、ホワイトデー2つもありがとう…。

    きゅん

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