ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 大好きな幼馴染と初めての大喧嘩。
    昨日は土砂降りで、雷まで鳴り響いて私の不安な気持ちを一層暗く映していた。
    放課後の玄関であいつが待っててくれたから、仲直りした訳じゃないけど一緒に帰る帰り道。
    綺麗な空の色。太陽に照らされたふわふわの雲と、昨日の名残の鈍色の雲が空を彩っている。
    「昨日はごめんね?」
    なんて、突然らしくないこと言うから胸が変な音をたてちゃって、思わず顔を背けてしまう。
    「しょうがないから、レモンティーで許してあげる」
    子供の頃に遊んだ公園でおしゃべりをして、甘酸っぱい爽やかな味で気持ちを満たした。
    隣に座るあいつの指先が私の指に当たってビクつとする。
    二人の距離は思ってたよりずっと近くて息がかかりそう。
    いつの間にか真っ白な雲はオレンジから朱色に染められている。
    優しい眼差しがゆっくりと瞳を閉じて、近づいてくる。
    震える私の指を絡め取る大きな手。

    ーー離さないでね?

    きゅん

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  3. 「何、睨み合ってんの?」

    昊空(そら)くんの不機嫌な声。
    ため息一つ。

    かずくんに濡れた髪を拭かれても、私のことを何でもお見通しの航太の優しさにも気持ちが揺れないのは彼のせい。
    胸がきゅっと締め付けられる。

    昊空くんが、私の濡れた髪をなぞるように触れる。

    冷たい指が頬が頬を掠める。

    それだけで、心臓が壊れそう。

    真っ赤になった私を見る彼の視線に逃げたくなる。

    「日菜、濡れたままだと風邪ひくよ。
    早く着替えといで。」

    優しい言葉。なのに責められている気がするのはなぜだろう?

    「あ…うん。そうだね。ありがとう。
    ーーかずくんも、航太も…。」

    航太が持ってきてくれた着替え入りのトートバッグを持って席を立つ。

    走り出そうとすると、突然昊空くんに腕を掴まれる。

    「日菜が他の男に触られたり、見透かされたりしてんのは面白くないんだけど…。
    ーーわかる?」

    その耳打ちは…ズルい。

    きゅん

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  4. 冷たい。朝から雨に降られちゃった。

    髪も制服もひんやり。

    「傘、持ってこなかったのか?」

    ショウガナイ奴だな。

    優しい笑顔とタオルが頭上から降ってきた。

    「あ、おはよう、かずくん。」

    見上げると、なぜかタオルで視界が隠されて、ちょっと乱暴に髪を拭かれる。

    乱暴なのに、優しい。

    顔は見えないけど、大きな手があったかい。

    心地よさに目を閉じる。

    ふいに、かずくんの手も、タオルの感触も消えて…目を開けると幼馴染の航太がかずくんの手を掴んでいた。

    無表情に見える顔。

    でも…なんか、怒ってる?

    「こいつ、あんまり甘やかなさないで。」

    私の机に、見慣れた私のトートバッグ。

    中身は見なくてもなんとなくわかる。

    着替え、折り畳み傘、それからあったかいミルクティー。

    「甘いのは、おれだけじゃないみたいだけど?」

    にっこり笑う笑顔が怖い。

    二人の視線が熱いのは…ワカル。

    きゅん

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  5. 雨上がりの快晴。

    朝の空気が好き。

    でも、湿度の高さが柔らか過ぎる私の髪に優しくない。

    ちょっと前までは、気にしなかったスキンケア。

    日焼け止めもしっかり塗って、色付きリップが少しハズカシイ。

    …気づかないよね?

    私の気持ち。

    早く会いたくて、小走りになる通学路。

    いつもの場所で、いつもの背中。

    手櫛で髪を整えて、深呼吸さんかい。

    いち、にい、さん、

    「おはよう」

    上手く笑えた?

    ーー心臓がいそがしい。

    話したいのに、言葉がでてこない。

    いつもより、ドキドキしてるのはなんでだろう?

    優しい眼差しが、胸を締め付ける。

    「お前ってキャラメルみたい」

    …?

    「ーーどうゆう意味?」

    甘い、茶色のちっちゃいお菓子。

    キャラメルは、あなたにとってどんなお菓子?

    期待と不安が入り混じる。

    立ち止まってあなたをみつめる。

    視線が絡まる…目が離せない。

    きゅん

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  6. 君のこえは、ハイトーンボイス。

    私の心臓を鷲掴み。

    どんなに離れたところでも、君のこえはわたしを貫く。

    君のこえが聴こえるだけで、心拍数高め。

    ドキドキが、体からあふれだしそう。

    「月島」


    「きゃあああああああぁ!!!!!!!!!!!」

    天宮くん!!!!

    「傷つくなぁ。
    おれなんかした?
    名前呼んだだけだよね?
    それなのに、1.5m飛び退く月島の身体能力はスゴイけど!!
    月島はおれのコトなんだと思ってんの??
    なんで名前呼んだだけで、おれがこんなに注目集めてんのか、おれにもよ〜くわかるように教えてもらえるかな?
    月島サン。」

    ーーやってしまった…。

    なんて答えればいいですか?

    天宮くんのミラクルボイスが耳元で私の名前を呼ぶなんて…私にとっては、爆撃されたとおんなじで。

    吹き飛びますよね?

    なぁんて説明…できません。

    「…ご、ごめんね?」

    「ごまかすなっ」

    きゅん

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  7. 「ち、近いよ。柊くん。」

    「見えないんだからしょうがないだろ」

    接触事故によるメガネの破損。

    ノートを覗き込んだら、立花の手が震えてる。

    顔を上げると…首元まで真っ赤。今にも泣き出しそうな立花。

    ふっくらとした唇が、俺の視線を惑わせる。

    ドクンっ

    ヤバイ。ここは教室。
    今は授業中。
    その顔で俺を見るの反則。

    視界15cm。
    必然的に体があたる。
    なんか柔らかい。
    優しい匂いにクラクラする。

    おれ、ノックアウト寸前。

    「勝者、立花。」
    降参のポーズ。

    ヘタレな俺は、席を戻そうとした。

    「待って!見えないと困るでしょっ」

    立花が、俺の袖口をきゅつとつかむ。
    …可愛すぎ。

    「お前のそばに居て、勉強なんて頭入らない。」

    ーーって、立花の傷ついた顔!

    「っ違う。そうゆう意味じゃなくて!」
    ハズカシイから今は勘弁して。」

    立花の耳元でささやく。
    「キスしたくなるから」

    きゅん

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  8. 「まな〜!」
    ワンコが今日もかけてきた。

    よしよし、イイコ。どうしたの?

    「ねえ、ねえ、今日の放課後、遊べる〜?
    ってゆうか、あそぼ!」

    うん、安定のおばかさん。
    「悠ちゃん、まずね、図書室ではしずかにね
    そのうちかみなりが落ちるよ」

    口を閉じて静かに…
    「室内なのに?」
    小さな声でくったくなく笑う。

    「で、あそべる?」
    「毎日、同意もなく私の部屋にきてるでしょ。」

    「そうだね。それで昨日おこられた。」
    ぷくっとふくれてしまった。
    お隣りに住むこのワンコには、それがいたく気に入らなかったらしい。

    「悠ちゃん、誰だって着替えてるときにドアをあけられたら怒るでしょ?」
    反省しなさい。

    「え〜、オレおこんないよ。
    着替えてても、まななら。」

    「!?」
    幼馴染みだから、女子扱いされないってこと!?

    「ってゆうかさぁ、ねむた〜い
    早く帰ってまなのベッドでねた〜い」

    は!?

    きゅん

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  9. (つづき)
    「葉っぱの間からみえる、空の色。」
    何気なく、目に写ったキレイな色。
    パチっ

    先輩は、穏やかな顔で、
    「あ〜、わかる。青がもっと青く見えるよな。」
    パチっ

    先輩も、おんなじなんだ…ってうれしくなって、
    先輩の色素の薄い目に、キラキラと光が揺れて、栗色の柔らかい髪に風が通り抜けていくのに、見とれてしまった。

    「栗色…」
    ーーあ…。
    声に出しちゃった!

    「…ん?」
    優しい笑顔に、ハテナマーク。

    真っ赤になっていくのが、自分でもわかる。

    …クスっ
    先輩が小さく笑った。

    パチっ

    「…ずるい、私ばっかり、ずるいです。」
    パチっ
    もう、いたたまれない。

    「…そう?
    じゃあ、王手。」
    パチっ
    「すきだよ」

    ーーえ?

    先輩は、ゆっくり立ち上がると私の髪にキスをした。

    きゅん

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  10. 放課後の生徒会室、先輩と少しでも一緒にいたくて始めた将棋。

    「ん〜。まいりました。」
    って言っても、一度も勝てたことなんてないんだけど。
    「ん、じゃあ、今日はもう帰る?」
    優しい笑顔の先輩。

    もうちょっと一緒にいたいな。
    …だから、
    「もう一局…」
    だめかな…?
    先輩をうかがうと、思案顔。
    「わかった。もう一局ね。
    ただし、一手毎にお前の好きなもの教えて。」
    そう言うと、駒を並べ始めてしまった。

    「俺、先手ね。」
    なんだか、すごく楽しそう。
    パチっ
    「はい、どうぞ」
    え、好きなもの…えっと、
    「ミルクティー」
    パチっ
    「はは、そういえばお前の定番だな。」
    パチっ
    ーーなんて言いながら指していたんだけど…次の手を考えながら、好きなものを思い浮かべるのって、難易度高い!
    「はい。次は?」
    パチっ
    「〜んっ、」
    ふと、外を見上げると雨上がりのキレイな空に揺れる青々とした枝。(つづく)

    きゅん

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  11. 夕日にとけるチョコレート色の髪。

    うつむいて隣を歩くから、どんな顔してるのか気になる。

    最近、よく目をそらすよね。

    何か、後ろめたい事があんの?口数も減って、うまく会話が続かない。

    時々、不安そうに見つめてくるから
    「どうかした?」
    って聞いてみた。

    「なんでもない」
    また目をそらした。

    あ、そう。
    …なんてすまされると思ってんの?
    鳩尾が熱くなる。
    どうしようもない独占欲。
    さぁ、どうやって捕まえよう?

    透き通る白い肌、立ち止まって髪をすくう。
    今度は真っ赤に染まった顔を覗き込む。

    このまま顔を近づけたら…なんて。
    思うけど、まだしない。

    困ってる顔も可愛いから(笑)

    きゅん

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  12. 誰もいない教室。部活終わりのあいつを待つ。

    グラウンドから女の子達の歓声が聞こえなくなったから、もうすぐ。

    部室で着替えて、カバンを持って私を迎えに教室へ。

    なのに、なんでこんなに不安なの。

    イライラしながら、チョコを出す。

    窓際後ろから3番目、あいつの席で甘いチョコ。

    オレンジ色の校庭が切ない。

    机に突っ伏して目を閉じる。ーー冷たい。

    ため息一つ。
    体を起こすと、突然後ろから伸びてきた腕。
    私のチョコをさらっていく。

    腕まくりした制服。。その腕に私がドキドキしているの知ってて。
    チョコをかじりながら私の目線に合わせてしゃがみ込む。

    上目遣いに覗き込まれて…もうっ!
    プイっと顔を背ける私。

    「帰ろ。」
    チョコみたいに甘い声。
    首をかしげて私の頭をポンポン。

    カッコよくなるから心配なんだよ。…わかってる?

    きゅん

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