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「これ、もらってください…っ」
…わっかいなぁ
男女が初々しい会話を交わしている。私はそれを、ジュースを飲みながら眺めていた
今日はバレンタインだからと、他クラスの彼氏にチョコを渡しに行った友人を、教室で待っているのだ
_ドンッ
勢いよくドアが開いて、見たことのない顔の男が逃げるように教室へ入ってきた
上履きの色からして、後輩だろう
「はぁっ…はぁっ……うっ」
え…?うっ…ってなに?
男は口に手をあてて、顔をしかめている
「え…っと…、だい…じょうぶかな?」
「むり…チョコ食べさせられすぎてきもちわるい」
「あぁ…じゃぁ…これでも飲む?」
えっ?と、少し目を丸くして顔をあげた男は、さっきよりも顔をしかめる
「とっても甘いチョコ…ドリンク……うぅっ…先輩いじわるっすね…」
「ごめん冗談、なんか飲み物かってあげるよ」
涙目でみあげられたら…ね…?
かわいい…。
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「あと何色のペンキいるーー?」
「えー、もうペンキないの?」
あちこちから、そんな声が聞こえてくる。
そんな中でわたしは、ひとりで小道具を作ってる。
「よし……後は風船をふくらませて…」
風船を手に持ってから思い出したけど、そういえば私…小さい頃に風船をふくらまそうとしてむせたなぁ…
めちゃ苦手なんだよなぁ…
んー、よし
「ふぅーーーー…っ…けほっ…」
……さ、酸欠になる
「ふっ…」
ん?
どこからか笑い声が聞こえて、後ろを振り返る。
「ひとりで何やってんの、かわいすぎるだろ」
そう言って私の隣に座ったのは、同じクラスの男の子。
「えっ」
か、かわい…?!
「看板作り終わったから、俺にも手伝わせて」
「え、あっ…ありがとうっ」
教室でふたりっきり。
風船をふくらませるのと同時に、私の心の中にある気持ちも、一緒にふくらんでく気がした。
一 織さんをフォロー
塾の帰り道には、可愛い浴衣を着た女の子がたくさん歩いていた。
「あ……そっか…今日、花火大会か…」
なんとなく近くのベンチに座り、ボーッと空を眺めていると、小さな光がパチパチとはねた。
1枚くらい写真撮りたかったなぁ…
「ケータイもってくればよかった…」
遠くて小さい。
「……ちっちゃ」
ん?
いつの間にか隣のベンチに座っていた男の子がチッと舌うちをしてそう言った。
…なら近くに行って見ればいいのに
なんて思ったけど、聞き流すことにした。
「…なぁ、ペン持ってねぇ?」
「えっ…わ、わたし…?」
塾で使ったペンを渡して数分後、男の子は私に一枚の紙を手渡した。
そこには大きくて綺麗な花火が紙いっぱいに広がっていた。
…え…?
「あげる」
「…写真じゃなくてもいいならだけど」
…男の子のほっぺが赤い
あれ…?
私も…ほっぺが熱い
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美術室で大好きな人の姿を描く。
事故で記憶をなくしてしまった彼は、私との思い出を覚えていない。
「ね、もう動いていい?」
無邪気に笑っていたずらに笑う君にモデルをお願いしたのは、彼を描きたかったからだ。
「まだだよ。もうちょっとだけ待ってて」
涙が溢れないように、そっと笑う。
彼にとって、私はただのクラスメイト。
「なんかね、懐かしいな」
え…?
彼はニッと笑って私を真っ直ぐに見つめる。
「分からないけど、ずっと君の真剣なその眼差しが懐かしくて」
涙が溢れないように下唇を噛んで、私は笑った。
泣いちゃいけない。
彼の前では泣かない。
思い出して。ねぇ、私の笑顔好きだって言ってくれたよね?
君が1番に思い出してほしいのは、私の笑った顔。
君と笑いあった思い出だ。
「それに…笑った顔が、すっごく可愛い」
ドキッと大きく心臓が鳴った。
彼は懐かしそうに、はにかんだ。
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この状況、全く理解できない。
なんで有名な総長さまが、放課後私を呼び出して顔を真っ赤にしているなんて、意味不明。
「お、おいっ」
「はぁ…?」
「お、おっ、俺と付き合え!お前が好きだっ」
この人はいったいどこで頭をぶつけてきたのだろう。
周りで見ていた女子がきゃぁっと悲鳴をあげた。
私がきゃぁって言いたい、違う意味で。
「……お断りします」
私はくるりと背を向ける。
「おいっ、ちょ、お断りすんなっ」
「ぶへっ」
私の腕を掴んだ彼に、一発腹パンしてやった。
「あぁ?女子にきやすく触んな、このへたれ総長さまが」
やば…つい素が…
「…怒った顔も可愛い!」
…っはぁ?
「かっこいい!好き!」
「あぁ、もううるさぁぁぁぁい」
こうして2人のおかしな関係は始まったのでした。
喧嘩が強い総長さま。
でもこの総長さま、恋は少し苦手のようです。
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終礼が終われば、みんなこの教室からいなくなる。
誰もいなくなった教室の窓から景色を眺めるのが好きだ。
私のことなんて誰も見てないし、人目も気にしないでぼーっとしていられるから、この時間は大切。
友達もいないし、クラスの皆と話すこともない、
「……私なんて透明人間みたいなもの」
「は?ちゃんと見えてっけど」
無愛想な声。
…葉山(ハヤマ)?
同じクラスで人気者の葉山。
当然、話したことはない。
「てゆうか、」
「ずっとお前しかみえてない」
…な、なに言ってんの?
近くまできたかと思えば、頭にポンッとのっけられる大きな手。
「…透明人間になられたら困る」
葉山とこんな近くで、初めて目があった。
「好きだ」
「…私のこと好きになる人なんかいるんだ…」
思わず呟いたそのひとことに、葉山は笑った。
「バーカ…俺の初恋だよ」
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「あぁ~!そこのタマゴとってよ!」
「うっせ、今それどころじゃないんだよっ」
敵と戦いながら、イベント中のタマゴを集めるゲームなんだけど…
「トワのばーかっ」
「はぁー?!」
トワが全然タマゴとってくれないんだけど?!
もう知らないーー
「…おい、マヤカ」
ふーんだ、無視してやる
「……現実の方がいいんじゃねーの」
…?
「…それ開けてみて」
そう言って指差したのは小さな箱。
…え、なに?
「やだ。虫?」
「ちげーわっ」
…なんなのよ
トワの頬が少し赤い。
箱を開けると、そこには水玉模様のタマゴがひとつ。
「あははっかわいい!なにこ__」
_チュッ
私が振り向いた時、トワは私の口に触れるようなキスをした。
タマゴはパカッと開くようになってて、その中には小さな手紙がひとつ。
_『スキ』
不器用に書かれた文字が愛しい。
「……エッグハントされちゃった」
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「お疲れ様でしたー!」
キャプテンの合図で今日も部活の練習が終わった。
今年で最後のバスケ。
そして、今年で先生に会えるのが最後の年になる。
…私の好きな人
バスケ部の顧問の先生である、廉(レン)先生
バレンタインの日、私は勇気を出して先生にチョコを渡した。
けれど私なんて、たくさんもらった中の一人なわけで…
あー!もう、やめやめ!
「私、もう少し練習して帰ります」
誰もいない体育館で一人で練習していると、ドアが開く音がした。
「…もうちょっと足つかってシュートしないと」
突然やってきた先生は、私にそんなアドバイスをくれた。
「はいっ」
「それと…」
先生は私に近づいて、「ん、」と何かを差し出した。
…え
チョコ…
「頑張ってるごほうびに」
「ちなみに……お前だけだから」
初めて見た…先生の照れた顔。
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「はぁ…」
ため息をつきながらドアを開けた。
でも屋上に来ると、息が少し楽になる。
いつもそうだ。
教室は息苦しい。
「あーっ、もうまじやってらんねーっ」
…え
声がした方を振り向くと、屋上で大の字に寝転がっている…
「先生?!」
「うおっ」
な、なんで先生が…
変わっていると有名の名取先生。
校長先生に怒られることもしばしば。
「…あぁ、なんだ…校長かと思った」
「呼びすて…」
「あー?なんだ、説教しに来たのか?」
「…違います、息を吸いに」
「一緒だな!」
先生はニッと笑った。
私だけだと思ってたのに…
「心を休めることも、大事なんだよ」
先生のその言葉は、どんな授業よりも私の心に響いた。
「また元気になったら、前を向けばいい」
初めて学校で、私の居場所ができた気がした。
一 織さんをフォロー
私には中学生の頃付き合っていた元彼がいる
「帰ろ~」
「あ、うんっ」
友達と歩く帰り道
いつも通りの帰り道
「………」
だけどいつもと違ったのは、後ろ姿の元彼を見つけてしまったこと
ずっと、会いたかった…
なのに足が動かないのは、もう彼が私を好きじゃないと分かっているから
「……っ…」
涙が溢れそうになるのをグッと堪えた
こっちを振り向くことのない彼の、後ろ姿に呟いた
「……大好きだよ、ずっと…」
別れてからもずっと、彼で頭がいっぱいだった
ごめんね
でも、あなたがくれた言葉や思い出は宝物にしていいかな
「急になに?!私も大好きだよ!?」
隣にいた友達がびっくりしてそう言った
「…ふっ…あははっ」
あなたは幸せですか?
きっと幸せになってください
私は幸せです
大好きな友達が、隣にいます
「なに笑ってんのよ~」
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「雫(シズク)!」
呆れぎみに振り向くと、やっぱり蒼太(ソウタ)は変顔をしていた。
…なんなのこの子は
「早く行かないと学校遅刻するよ」
家が隣の蒼太とはいつも一緒に学校へ行ってるけど、風邪をひいてしまい、私は学校に行けなくなってしまった。
「雫!」
今度はなに…
振り向くと今度は、ズボンを頭からかぶって、もはや変人になっていた。
前から思っていたけど、どうして私が風邪をひくとこうして変なことをするんだろう。
…まぁ、いつも変なんだけど
「ほんとに遅刻するよ」
「…はぁーい、じゃぁいってきまーす!」
「……ふふっ」
ほんとに素直で可愛い
「ちょっと忘れもの_って、雫が笑ってる!かわいぃ!」
…?!
「俺、雫の笑った顔が大好きなんだ!」
…昔からずっと、風邪でしんどい私を笑顔にしようとしてたのか
「…ありがとう」
バカで変人で優しい君が、私も大好きだ
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「つかれた…」
部活も終わり、着替え終わって更衣室のドアを開けた時、誰かに腕をつかまれた。
…な、なに?
そのまま連れてこられたのは、誰もいない校舎裏。
やっと彼はこちらを振り向いた。
「…あれ?瞬(シュン)」
瞬は、最近付き合い始めた私の彼氏。
「部活お疲れ様!」
瞬はいつものように、可愛い笑顔で笑ってくれる。
…癒されるなぁ
「ありがと!」
「ところでさ…」
瞬…?
瞬の様子がなんだか変だ。
まるでさっきまでとは別人みたいに…
「俺がいない間、他の男に指一本でも触られた?」
「…急になに?触られてないよ?」
「そっかっ、ならいいんだけど!」
…いつもの瞬だ
さっきの瞬は、私が知ってる瞬じゃなかった。
グイッ
「わっ」
少し強引にハグをされて、首にチクッと痛みを感じた。
「…瞬?」
「なんでもないよ、帰ろっかっ」
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「あっ、お前は包丁持つなっ、怖いから!」
家庭科の調理実習
ここは女子の見せ所!…なんですが、同級生の星(せい)が、やらせてくれません
も~っ、先生に良いところ見せたいのに~っ
…私の彼氏は、家庭科の先生で、
名前は睦月(むつき)
皆には、内緒の恋愛なんだ
「星!私にもやらせてよっ」
「は?!お前、去年の調理実習でお皿割ったくせに!」
「~~っ、いつまでひきずってんのよ!」
「いいからお前は見てろ」
「やーだっ」
私は星に近づこうと、一歩足を踏み出した
「そこっ袋が落ちてっ_」
星の注意も遅く、私はツルッと足を滑らせた
…こ、こけるっ…
_ぎゅっ…
…あれ?痛くない
そっと目を開けると、私を抱きしめるようにして支えてくれている、睦月先生がいた。
「…大丈夫か?」
耳元で囁くように、先生は言った
「…あまり、嫉妬させるなよ」
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「もう帰るの?!」
君はすぐ、どこかへ行ってしまう
「…さっきヒロが他校に絡まれたっぽいから」
「ヒロつえーから、大丈夫だと思うけど」
また喧嘩…
亜季(あき)は、私の焦る顔を見て笑った
「ふっ…死なねぇよ」
「わ、わかんないじゃんっ」
もしナイフとか持ってたらどーするの?!
そんなの…そんなの…
「亜季…行ってほしくない…」
亜季は、私にゆっくりと近づいてくる
「ヒロのこと、ほっとけねーから」
大きくて傷だらけの手が、私の頭をポンッと撫でた
「……私も行く」
「ダメに決まってんだろ」
「やだっ」
「…もしお前が殴られたら、」
「俺そいつに、手加減できなくなる」
なにそれ…
まるで、私を大事にしてるみたいな言い方…むかつく
亜季の唇に深いキスをした
「っは……力抜けるからやめて」
「…亜季、」
好きだよ
「…なんで泣いてんの」
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「なに書いてんの~?」
「わっ…ちょ、見んな」
覗くと、そこには短冊があった。
…お願い事、してたんだ
「なんて書いたの?」
「言うわけねぇだろ…はずいし…」
…照れちゃって、可愛いな
「私も書いたよ、それ」
「ふーん」
「なんて書いたか聞かないんだ?」
「じゃぁ、なんて書いたんだよ」
願い事は自由だよね。
何を願ったっていいの。
夢みたいなことだって、願ってみてもいいよねっ
「幼なじみの…お嫁さんになりたいって」
君と少しでも、一歩でも近づけたなら…
私の幼なじみは、目を丸くしてとてもびっくりしていた。
そして呟くように言った。
「もう叶った…」
その瞬間、彼の書いた短冊が風に飛ばされて、窓から外にヒラリと飛んだ
毎年同じことを願っていた
でも今日は、声で伝えよう
「俺も…ずっと一緒にいたい」
「「好きです」」
2つの願いが、重なった。
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「はぁーー…」
「え、なになに、めっちゃくちゃ深いため息だな」
深いため息をついた私にそう言うのは、生徒会長の渚(なぎさ)先輩。
「だって先輩、世の中、理不尽なことばかりですよ!」
「…なんの話をしているのかな?」
「私…人間嫌いです」
「…ふーん、一応、理由を聞こうか?」
「……なに考えてるか分かんないからです」
「突然泣いたり、勝手に怒ったり」
「私にとっては正直そういうの、めんどくさいです」
「…ま、俺も人間なんだけど」
先輩はそう言って私に顔を近づけた。
そして私のおでこにチュッと優しいキスをした。
「これも、お前にとってはめんどくさい感情なんだろうな」
先輩はふっと笑った。
「…今、何しましたか」
「おでこについてたゴミ食べた」
「…先輩、熱でもあるんですか、頭大丈夫ですか?」
「さ、仕事終わらせるよ」
「……ファーストおでこキスなのに…」
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「…ふん♪…ふふん♪」
俺は鼻歌を歌いながら、廊下の窓からグラウンドを眺めていた
…正確に言えば…幼なじみを見ているのだが…
「…言わなきゃいけないことも…」
俺は、はしゃいでる幼なじみを眺めながら、なんとなく口ずさむ
「…君の前じゃうまく言葉にできなくて…」
…本当にそうだよな…
「…側にいるのが当たり前になってた…」
…同じ制服を着て…昼飯一緒に食ったり…
「……卒業式で見かけた後ろ姿…」
……あとどれだけ…そんな日々を過ごせるのだろうか
「…必死に名前を呼んでた…」
…あーぁ……俺らも…もう卒業かぁ……
俺は大きく息を吸う
「…なつあーーーっっ」
俺は、好きな人の名前を呼ぶ
すると君は、驚いた顔で俺を見上げた
「なつあが好きだーーっ」
あぁ、これは振られてもきっと
…いい思い出になる
君は無邪気に、笑って見せた。
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「……止まないなぁ…」
私は下駄箱の近くに座って、止まない雨をぼーっと眺めていた。
ここで少し、雨宿りしようかと思ったけど、
この調子だと止む気配はなさそうだ。
……ぬれて帰ろうかな…
私がスッと立ち上がった途端、誰かに腕を掴まれる。
「…傘ないのか?!」
……誰…
「…は、はい」
その人は自分の持っていた傘をズイッと差し出すと、言った。
「風邪引くだろ!」
「………ふっ…」
初対面でなんなのこの人…面白すぎ…
私は耐えきれなくなって吹き出してしまう。
私が笑うと、彼も少し恥ずかしそうに頬を赤くした。
「…ご、…ごめん…つい」
…素直だなぁ
「じゃぁ、相合い傘して帰らない?」
私はニッと笑う。
「お、それいいなっ」
こんな日も悪くないな
傘、困ってた人に貸してよかった
「ありがとね」
_彼に出会えたから
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涼太さん……私といて、退屈ではないでしょうか……?
_はっ
わ、私…歩くの遅い?!
いつも蛍くんに…歩くのおせぇ(←蛍くんの真似)
と、言われていますし…
私は迷惑をかけないように少し早歩きで進む
「あの、」
へっ?!
「ふぁ、ふぁいっっ」
…へ、変な返事になってしまいました……
「ぶっっ…ははっ…」
わ、わら?!
「…すみませんっ…なんだか可愛くて」
か、か、
かわ?!
「…あはっ…あはははっ…その顔っ…ビックリした顔、可愛いですっ」
お、男の人にそんなことを言われるのは初めてです……
『かーわい★』
わーーっ
な、なんで今、蛍くんが出てきたんですかっ
蛍くんの、そ、それはっ
…からかってるだけなんです!
星もつけないで下さいっ
私は熱い頬をごまかすように、ブンブンと首を横に振った。
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蛍(けい) × らら
「…これ…やる…」
「わっ…クッキー…すごく可愛いです…」
…今日はホワイトデーとかいう日なんだろ…
女子って貰ったらやっぱ嬉しいもんなのかよ
「…でも…なんでくれたんですか…?」
「…は、……はぁ?」
こ、こいつ…ホワイトデー知らねぇの?
……なんだよ…なんか俺が恥ずかしいだけじゃねぇかよ
「あっ…今日は……」
気づいたか…?
「星が綺麗な日だからですか?!」
「………」
……何いってんだこいつ…
「…んっ…これおいしいですっ…蛍(けい)くんも一緒に食べましょう!」
そう言って俺に差し出された星形のクッキー
「おいしぃ~…」
…そんなにうまそうに食うなら…
勘違いだろうがなんだろうが…まぁ…いいか…
「これ食べ終わったら学校行くぞ」
「へっ…行きません…」
「じゃぁそれ没収」
「あ~~」
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きゅんができる!
本当に解除しますか?