ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 「先輩、今日もよろしくお願いします」
    そう言って頭を下げるのは、後輩の空太くん。空太くんは、私と同じ家庭科部に所属している。犬系の可愛い男の子だ。私は、空太くんに会える放課後を、いつも待ち遠しく感じていた。好き、だな。空太くんと話していると、ぎゅっと胸が苦しくなる。ケーキをつくりながら、空太くんと話す。
    「空太くん、部活はどう? 慣れてきた?」
    「はい、先輩のおかげです」
    その言葉に嬉しくなる。しかし、次の言葉に、私はショックを受けた。
    「なんか、先輩ってお母さんみたいです」
    女として見られてないことがこんな苦しいことだったなんて…。
    「そっか、空太くんはなんで家庭科部入ったの?」
    平然を装ってきく。
    「ぼく、ずっと好きな人がいて、その人に作ってあげたいんです」
    そう言った空太くんは、初めて見るほどいい笑顔だった。
    失恋、だな。
    そのあと、1人で食べたケーキは、涙でしょっぱい味がした。

    きゅん

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  3. 声を掛けられて振り向くと、同級生の海太が立っていた。小さな袋を投げて寄こしてくる。「なにこれ」「バレンタインのお返し」ああ、と頷く。チョコが欲しいとせがまれて、義理で良いならとあげたのだ。「じゃな」私は手を振り返し、鞄に入れようとした、その時。急に腕が引っ張られたかと思うと、袋を奪われた。抗議しようとして、ハッと固まる。部活の後輩である幸人くんが仏頂面でそこにいた。心臓がドクンと音を立てる。「これ、なんですか」。「え、なにって・・・」「僕にはチョコくれなかったくせに、あの人にはあげたんですか」目を見開く。私は、一年前から、幸人くんが好きだった。叶うはずがない。そう思って諦めていた。だけれど。幸人くんは、まるで嫉妬しているかのよな・・・そんな眼差しで私を見つめてくる。私は汗ばむ手を握り締め、口を開く。「好き、だから。恥ずかしくてあげられなかったの」思いを、伝えた。

    きゅん

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  4. 本当、馬鹿な私。今日はバレンタインデー。一昨日、彼氏と別れたばかり。そんな私は、誰かに告白することで、元カレを見返してやろうと思っていた。しかし。あっけなく振られてしまった。なんて惨めなんだろう。泣きたい思いでトボトボと歩いていると、急に目の前が塞がった。顔を上げると、思わず固まった。そこには、元カレ・・・浩人が立っていた。浩人は私から、無理矢理チョコレートを取り上げた。慌てて取り返そうとするが、浩人はそれを次々に頬張っていく。「お前、何告ってんの」その声は不機嫌で、尖っている。告白している所を見ていたらしい。最悪だ。「別に、浩人には関係ない」「ある」即答してくる。「私達、もう別れたでしょ」浩人は浮気魔だ。何回言っても直らない。私は、ため息をついて歩き出そうとした。突然、温かい何かに包まれた。「ごめん。お前を失って、ようやく気がついた」涙が頬を伝う。その言葉が、聞きたかった。

    きゅん

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