目眩 (灯 えま/著)レビュー

★★★★★

ネタバレ

融解

たくさんの恋をした記憶はありません。

目眩を感じた果歩さんだからこそ証明出来る、等身大の鮮明さ。
生きていて、死にそうという場面に晒されたとき、自分が何を以て、最期に何に謝り、縋り、辿り着くのかぼんやり考えさせられてしまいます。

いつ死んでもいいや、なんてふとたまに割と思うことも多いのですが、「目眩」‎ を読んだ夕方の17:42、生きてみるのも悪くない、と思えました。
爪先で歩くのがしんどい、踵をつけて歩きたい。自分が嫌いな自分を自分自身が好きになりたい。誰しも生きていて一度は思うはずなのに、改めて言葉にするとあまりにも痛切で。

読み終えたあと思わず自宅の中心で「澄田さぁん!!」と叫びました。冷静にかっこよく〆ようかと思ったんですが無理でした。ごめんなさい。

素敵な作品をありがとうございます。

今嶌ろね
(2019/05/19/18:10)