馳月基矢さんのレビュー

打って、守って、恋して。
柴本 奏/著

★★★★★

その地味なプレーこそ、一番かっこよかった

銀行の窓口で爽やかに対応してくれた彼は、社会人野球の選手だった。
職人、と呼ばれる左利きの二塁手。試合中もファンの前でもニコリともしないし、淡々としたプレースタイルもひたすら地味。

でも、そんな彼に、柑奈は惹かれた。野球のことなんて何も知らなかったけれど、ルールブックを首っ引きで。彼の職人的なポーカーフェイスの奥にある闘志と情熱を目撃するたび、彼に、野球に、夢中になっていく。

イケメンでも御曹司でもない、目立たなくて堅実な野球選手との恋模様は、地に足の着いたストーリーが心地よく、手に汗握る試合の描写も含め、とても楽しく拝読しました。

馳月基矢
(2019/02/21/19:50)