馳月基矢さんのレビュー

それでも、精いっぱい恋をした。
綺森/著

★★★★★

わたしときみは、案外、ちがくない。

工業高校に通う女の子、春希。
好きなものは、誰かと一緒に食べるメシと赤いバイクのレッドボーイ。

付属高校に通う男の子、茜音。
がんばり屋の優等生で、礼儀正しく、かっこよくて、すごくかわいい。

バイクトラブルで困っていた春希は茜音に助けられて、一緒にメシを食って笑い合って、特別な場所へ行く。
ちょっとびびりな茜音をバイクの後ろに乗せて、「消えたい」なんて思えなくなる景色を見て、「がんばろう」と笑顔で言って。

春希も茜音も悩みを抱えています。
がんばることの意味、学校で出会う人たち、将来の道筋、世間から貼られるレッテル。
一見、何もかも正反対のような2人が出会い、歯車のように噛み合って自分を見つめ直していく姿は、うらやましいくらい一生懸命で泥臭くて爽やかです。

「明日も、がんばろう」
そんな気持ちをもらえました。

馳月基矢
(2016/09/15/00:40)