まだまだ残暑の厳しい、ある9月の昼下がり。

壁にかかっている時計は、午後2時ごろを示していた。


「お、お父様?どういうことですか?」

意味が分からない。

正確に言えば、分かりたくないのだけれど。


「言った通りだ」

しれっと述べるお父様。


「し、しかし!」


どうして…?


「これは命令だ。」

「で、ですがあたしは…!」


どうして、行かなくちゃいけないの?


「ソルテリッジ魔法学園は、世界屈指の魔法学園。


何の不足がある?」



確かに、ソルテリッジ魔法学園は世界屈指の魔法学園だ。


世界屈指どころか、世界でも最もレベルの高い学校ということで有名。



「不足など、何もありませんが…」




でも、嫌だよ…


また、人と関わるなんて…