あの日から……。
緒方くんは、2週間の停学となった。
その間に、テスト期間はやってきてしまい、6月も終わりに近づく。
緒方くんのおかげで、私の噂をする人はいなくなった。
でもそれは逆に、緒方くんが怖いっていうイメージをみんなに与えてしまったがしれない。
本当は、優しい人なのに。
そのことが悲しい。
「はぁ…」
それでも、勇気を出してみんなに伝えなきゃ。
ずっと後悔したままになる!!
テストのため、午前中に終わった学校。
今、勇気をだすとき!!
逃げるなハム子!
「吉田くんっ!環ちゃん!皐月ちゃんっ!!!」
私は3人がいる場所へに向かって、みんなの名前を呼んだ。
帰る準備をしていたみんなは、ポカーンとした目で私を見つめる。