「まあ、過去にも同じような死体があったってことさ。何か疑問に思ったことはあるかい?」


勝俣さんはファイルをカバンにしまい込み、俺達の顔を覗き込む。


「疑問……ですか」


疑問ならある。
資料はそこで終わっていた、それも完璧な終わりではない。


「この資料には続きがないんですか?」と俺が聞くと、勝俣さんは数秒の間を置いて頷いた。


「そうだね……結局次の日に沼田さんも死んでしまったんだ。残ったのは私一人さ」


次々と呪いで死んでいく中で何故勝俣さんは生き残ることが出来たのだろう。
その答えは勝俣さんが教えてくれた。


「私だけが何故生き残っているか、それも疑問だろう?悲しいことに私は仲間が死んでからこの呪いから逃れる方法を見つけてしまったんだ」