「あ、の!本当に桜嵐さんですか?」
「へ?」
晴紀…そこにいたのは晴紀だった
待って…晴紀って女嫌いだったよな?
桜嵐は女だぞ?なんで、平気なんだ?
「桜嵐さんなんですよね?」
「はい、まあそーだが」
声を低めに答える
「僕、桜嵐さんにずっと憧れててあの日からずっと…」
「あ、の日から?」
あの日からって…どの日から?
「そう、あなたに助けられたあの日から」
助けられた?いつ?どこで?あたしが?晴紀を?
ぜんっぜん、思い出せん
「え、と…わりぃ…思い出せねぇ」
「大丈夫です、そんなことだろうと思ってましたから!というかわかるわけがありませんから」
わかるわけがない?なぜだ?
「あの時の僕と今の僕は全く違うんですから」
どう言う意味だ?
悲しい瞳で遠くを見つめる晴紀…
なにが、お前を苦しめてるんだ?