はぁっとため息をついたところで気だるげな來ちゃんが入ってきた。
「席付けー、授業始めるぞ」
その一言でパラパラと教科書を開く音が教室中から聞こえ始める。
「んじゃ、前の続きからな。教科書のー………」
皆、來ちゃんが怖いらしく黙々と言われた問題を解いている。
だが、教科書のない私は何もせず、ただボーッと見慣れた外の景色を眺める。
_________. . .
「もうそろそろいいだろ。問1を木村、2を大木、3を神崎、4を……。
おら、名前呼ばれた奴は黒板に答えを書け」
問題解いてないし……こんな時に限って当たるとかツイてない。
渋々立ち上がると、さっき笑っていた女子達がまた笑っている。
だがラッキーな事に黒板に問題が書かれていたため、前に向かいながら答えを導き出す。