間違ってもそんな事、言わないで。
そんな理由で、後輩の女の子達に嫌われたら話しにならないじゃない。
「先輩が先輩のこと好きなら、潔く諦めないと...」
「だから、違うってば!!」
「私はどうしたら、先輩に勝てますか?」
「いやいやいや、あなたの方が可愛いから」
そんなウルウルとした瞳で見つめられても。
なんて返せば正しいのよ。
「でも、あの人絶対...可愛い系より綺麗系ですよ」
「たとえそうでも、私じゃないよ」
「そーでしょうか」
後輩の背中を押して、鍵をかけ忘れていたことに気づく。
「さき行ってて」
「はーい」
戻りながら、遠くを見つめていた。
走りながら、前を見ていた。
「修学旅行生...集合中か」
そして、足を止めた。
後姿が彼にソックリ....?