昨夜からドキドキが止まらない。

「柚、響君、いつ頃来るんだい?」

「もう少しだと思うよ」

お父さんと出かける準備もして待っている。

ピンポーン。

チャイムが鳴り、玄関に行くと響君。

「おはよ。準備、出来てる?」

「うん、お父さん、響君だよ」

声をかけると、杖を突いてゆっくりと出て来るお父さん。

「おはようございます」

「おはよう、迎え、悪いな」

「いえ、急ですみません」

車に行くと、お兄さんらしき人。