それから一週間後――。
「朔夜、ちょっと待ってよ!」
「静かにしろ、そろそろターゲットが通る所だぞ」
私は今、朔夜と一緒にハンターの仕事をしている。
事の成り行きを協会の佐久間さんに話すと、今までのようにハンター業を続けても良いという答えが意外とあっさり返ってきた。
吸血鬼がハンターなんて何だかおかしいけど、取り締まるだけだからいいのかな?
……要は警察みたいな物だし、いいのかも。
そんなわけで、今も朔夜と一緒に仕事中。
「それにしても、今回のターゲットって馬鹿なの? いつも同じ場所で不法吸血して」
思わずそう零した私に、朔夜は鼻を鳴らして笑った。
「馬鹿なんだろうな。……取りあえずもう喋(しゃべ)るな。あまりうるさいとその口塞ぐぞ?」