私達は翌日から、また十六夜の居場所を捜し始めた。


今回は前とは逆に情報はすぐに集まった。

何でも、十六夜は自分の配下を増やすためにかなり派手に行動しているらしい。


吸血鬼は、自分の血を人間に少しだけ注入することで一時的にその人間を配下として自由に扱えるのだそうだ。

私は今まで知らなかったけれど、朔夜が教えてくれた。


十六夜は人間の配下を増やしてどうするつもりなのか……。


「ふん……分かりやすいな」

朔夜は分かっているようだった。


「分かりやすい?」

「分かりやすいだろう? 奴は俺を殺すための準備をすると言ったんだ。かなりの人数を配下にしているところを見ると、人海戦術でもするつもりなんだろうな」