「何かあったのか?」
なんて言いながら不思議そうに拓斗さんは私の顔を覗き込んできた。
「へ?」
「さっきからボーッとしてる」
「そ、そうですかね?」
あぁと拓斗さんは私の横に腰を下ろした。
いい匂い。
同じシャンプーを使っているのになぜか自分の髪の香りより何倍もいい匂いがする。
この部屋着だってそう。
同じ洗剤とか柔軟剤を使って一緒に洗濯し乾かしているっていうのに、私の部屋着の何十倍も拓斗さんのからはいい匂いがするんだよね。
「んっ」
拓斗さんの身体に包まれながら唇に口付けされてとても幸せだ。
いいのかな?
私ばかりがこんなにも幸せになっていって。