こんな気持ちが俺にもあるとはな…


誰かを愛おしく思う日が来ると想像した事はなかった。


それなのに優子を知ってからは――





「よく寝てるな…」





静かに寝息をたてながら眠る優子のサラサラの髪を手で梳く。


ふと視線に入ってきたのは、折れてしまうんじゃないかと思う程の真っ白で線の細い首筋で。


これが生唾を飲み込む、か…





「若いな」





俺はいくつなんだ?


学生じゃあるまいし我慢は出来るだろ。


と、自分に言いフッと笑みを溢す。





「手加減しない」





俺はお前を離さない。


だから今の内に休んでるといい。


そう思いながら優子の髪に唇を落とした――…