はぁーっ。

俺の彼女はなんて可愛いんだ。

俺の自慢だ、自慢。

チョコのことを語れと言われれば一晩中でも語れる。
いや、一日でも、一年でも構わない。



俺は今でも、チョコと初めて会った日のことをよく覚えている。

ある日教室で、深月から「友達ができたんだよー」と紹介されたのが、俺とチョコの出会いだった。


「はじめまして。深月の幼なじみなんだって? よろしくね!」


そう言って、チョコは俺に笑いかけてくれた。


その瞬間、俺の頭に雷が何発も落ちた。
骨の髄まで響くような、それはまさに電気ショックだった。

おいおい、ちょっと待ってくれ。

この世の中に、こんな綺麗な子がいたのか?

チョコはまるで、ペンペン草(深月、許せ!)の隣で可憐に咲く百合の花……いや、バラか? マーガレットか? それともヒヤシンスか?

……花のことはよく分からないけれど、とにかく!
チョコは綺麗な花そのものだった。

一歩近づくと、甘くて女っぽい匂いがした。

それがまた、他の女がつけている香水の刺激臭とは違って、柔らかくて気持ちよかったんだ。


とにかく、一瞬にして、チョコのすべてに俺の心は奪われてしまった。


深月が自分の幼なじみだということをありがたく思ったのは、後にも先にもこの時だけだ。




──そして、あれから二年。


そのチョコが、こうして俺の彼女として目の前に座っているなんて、いまだに信じられない。

まるでこの二年間ずっと、ずっと、幸せな夢を見続けているようだ。