「新橋愛歌さんや」 『そんな……っ』 目の前が真っ暗になった。 愛歌さんは、 愛歌さんが、悠基のお姉さんなんだ……。 私はきっと、恋した人のお姉さんに恨まれてる。 ……ううん。 私が、恨んでてほしいんだ。 心から私を憎んでてほしい。 だって、私が――― 「亜美ちゃん、どうかしましたか? 真っ青になってますよ」 『……』 私はぎこちなく笑い返すことしかできなかった。