みんなどんな風になってるのかな。

どんな話をするのかな。

…なんて考えていたら、気付けば同窓会はもう明日に迫っていた。

「綾乃、最近なんかそわそわしてない?」

休憩時間、琴美先輩に聞かれた。

「明日高校の同窓会なんですよ。」

そう言うと、先輩は目を輝かせた。

「ってことは、初恋の彼も来るの?」

琴美先輩は、短大時代からお世話になっていて、私のことをよく知っている。

「そうなんです。」

「私も行って良い?」

面白そうに言う先輩を見て、もしかしたら本当に来るんじゃないかって思った。

「ダメです!」

「えぇー!気になるじゃない。綾乃をこんな美女にした彼のことが。」

琴美先輩は冗談なのか、私を試しているのか大げさに話す。

「恋をして綺麗になるっていうのはよく言うけど、失恋して綺麗になるなんて。」