「じゃあな~佑斗ぉ!また来いよ~!」


「”佑斗さん”だろ?」

竜二に頭を軽く叩かれ、竜一くんは頬を膨らませた。


「ハハハ。また来るよ。竜一」


「じゃあね、竜一くんバイバイ」


「由奈姉ちゃんバイバイ」


小さい手を振る姿が、車のバックミラー越しにいつまでも見えた。


「勇人、寝ちゃったね」

チャイルドシートの勇人は、疲れたのかスヤスヤと寝息を立てている。