平成2x年

世の中は平成の大不況の真っ只中にあった。 

中四国最大の金融グループを目指す中国フィナンシャルグループ(CFG)は、同地域の弱小金融機関統合を進めていた。そして更なる規模拡大を目指し、基盤を固めるために新システムの構築に躍起になっていた。


このビッグプロジェクトを成功させるために設立されたユナイテッド・ビジネス・エンジニアリング(UBE)は次々と成果を上げていく。

しかし、限り有るシステム資源の乱用が祟りプロジェクトの進捗は低迷してしまう。

現状を打破するため、総勢200名のUBE社員を鼓舞するため、社運のため、社長は強力なリーダーシップをもって立ち上がった。

めくるめく景気情勢の変動、ライバル銀行の台頭、システム資源掘削作業による疲労蓄積、社員のモラル低下によるシステム資源の流出、健全なる社内スポーツサークルである夕焼け隊と地下武装集団である夕闇隊の血みどろの抗争、マイコプラズマ肺炎の社内蔓延、いじめに遭っている社員の苦悩・・・


俗物と饒舌の渦中に果たして光を見出すことは出来るのか!?


今ここに地域金融機関の壮絶なるサバイバルゲームがスタートした。