俺の彼女、山口真奈美は、俺よりも20歳も若い27歳だった。



出会いは9月。




「大阪支店から転勤して来ました荒海庸司と言います。慣れないことばかりで迷惑かけると思いますがよろしく。ここでは、とにかく明るく楽しくみんな仲良くをモットーに働きたいと思っています!」





配属された総務部は、若い社員が多く、もう中年の俺は少し居心地が悪かった。





俺の挨拶の途中。



俺はひとりの女性の視線に気付く。





みんな見てるんやけど・・・その中でもめっちゃ俺を見つめてる子。






見すぎやって。


そんなに見つめたら、俺期待してまうで。




オヤジに見えるかも知れんけど、俺だって、男やねんぞ。




久しぶりに自分が「男」なんだって、感じた瞬間だった。